藻が作り出す毒素はカリフォルニア沖に生息するアシカの脳の障害や行動の変化を引き起こし、これはアシカが海を移動し野生の状態で生き残る能力を損なう可能性があると、米国の科学者らは12月14日に発表した。カリフォルニア沖に生息する30匹のアシカの脳をスキャンしたところ、ドーモイ酸として知られる毒素に自然と曝されている動物(アシカのこと)において、記憶や空間移動に関連する脳機構である海馬への損傷が見られた。ドーモイ酸は、脳内の神経インパルスを伝える化学物質であるグルタミン酸塩を模倣し、海馬の神経細胞の過活動や慢性てんかんを引き起こす。