これは10セント硬貨か、それともくぎか?
コイン収集の世界にやってきた恐らく最も奇妙なものの一つに、ダラスのヘリテージ・オークションズは、偶然―わざとだという人もいるが―亜鉛のくぎに打ち込まれたルーズベルトが描かれた10セント硬貨の販売を発表した。
このくぎに打ち込まれた10セント硬貨は、1万ドル(120万円)ほどの価値があると見積もられる。
アメリカ造幣局は、これまでの歴史で作ってきた何十億個もの硬貨のなかで、少なからず間違いを起こしている。10セント硬貨に打ち込まれたリンカーンの1セント硬貨や、1回よりも多く打ち込まれたワシントンの25セント硬貨、日付が間違っている硬貨などだ。ほとんどの間違いは、造幣局が発見するが、ときどき、わずかに出回ることがある。これらの誤りのある硬貨はコレクターが熱心に探している。
ニューヨークのヘリテージ・オークションズの上級貨幣研究者マーク・ボールカルト氏は、「これは私の職業経験の中でも目録に収めなければならないほど最も稀なアイテムだ」と述べた。貨幣研究者とは、貨幣や紙幣を研究したり、集めたりしている人のことだ。
くぎに打ち込まれた10セント硬貨のオークションは1月6日に、規模の大きなヘリテージオークションの一部として実施される。しかし、この硬貨への電子入札はすでに始まっている。このアイテムの現在の金額は3,200ドル(39万円)だ。