今では有名になった自撮り写真を撮ったオナガザル科マカク属のサルは、写真の著作権を認められなかったと、アメリカの判事は述べた。
アメリカの連邦地方裁判所のウィリアム・オリック判事は、サンフランシスコの連邦裁判所で1月6日、「連邦議会や大統領が動物への法的保護を人間並みに拡大する可能性があるとしても、著作権法にまで踏み込んだ兆しはない」と述べた。
動物愛護団体「PETA」が昨年起こしたこの訴訟は、同団体がこのサルの代理となり、6歳のサル「ナルト」と同団体が特定しているサルと、インドネシア・スラウェシ島の保護地に生息するクロザルのために、この写真の収益をすべて使えるようにする裁判所の命令を求めていた。
写真は、イギリスの自然写真家デービッド・スレイター氏が所有する無人のカメラで、2011年のスラウェシ島への旅行中に撮影された。スレイター氏は裁判所に対し、この訴えを棄却するよう求めていた。スレイター氏は、自身の会社ワイルドライフ・パーソナリティズがイギリスから得ているこの写真の著作権は、世界中で尊重されるべきだと述べている。