共和党の指導者たちに嫌われたテキサス州の激しく、保守的な上院議員であるテッド・クルーズ氏は、アイオワ州の共和党員集会で圧勝し、億万長者のドナルド・トランプ氏と、フロリダ州のマルコ・ルビオ氏を抑えた。民主党の中では、バーモント州のバーニー・サンダース氏が有権者の熱意の波に乗り、長い間、民主党のトップを走ると思われていたヒラリー・クリントン氏と実質的に互角な闘いとなった。
2月1日の党員集会でのクルーズ氏の勝利は、トランプ氏には大打撃だった。トランプ氏は、自信たっぷりの不動産業界の大物で、女性やマイノリティに対する物議をかもす発言で共和党の世界を何ヵ月もかき乱した。
共和党の初めての指名争いでの勝利により、クルーズ氏が大統領選挙で、今後数週間―それ以上長くは続かないとしても―、一大勢力となることが確実になった。この1期目のテキサス州出身の上院議員(クルーズ氏のこと)は現在、2月9日のニューハンプシャー州の予備選挙に、最も右寄りの有権者たちにとっての誰もが認める人気候補者として臨もうとしている。
「アイオワ州は、共和党の指名者とアメリカの次期大統領はメディアによって選ばれるのでもなく、ワシントンの体制派によって選ばれるのでもないという知らせを送った」と、クルーズ氏は支持者たちに語った。
アイオワ州党員集会は2016年の大統領選挙の口火を切った。