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2016年4月29日号掲載の記事(ST編集部訳) print 印刷用に全て表示
Essay

My first part-time job (p. 9)

初めてのアルバイト

日本では、学生であることと、社会の一員であることの間には、はっきりとした区別がある。学生は、学校での勉強に専念し、社会の一員は、仕事をしに出かける。北アメリカでは事情が違っている。カナダとアメリカでは、学生はアルバイトをすることが奨励されていて、小学生から始まることも多い。

私が初めてしたアルバイトは、新聞配達だった。9歳のときに始めた。毎朝、6時に起きて、新聞を配達所まで取りに行き、自転車で近所の購読者に配達する。すべてうまく行けば、朝食をとって、学校へ向かうのにちょうど間に合うように終わる。この仕事は厳しいことが多かった―雨の中でも、汗だくの夏でも、冬は雪の中を苦労しながらでも新聞を配達する。しかし、毎月末に上司が給料を手渡すときには報われる気分だった。残念ながら、私にそのお金を使う機会はなかった。給料をもらうとすぐに、母が取り上げて銀行に入れてしまったのだ!

12歳になると、2つ目のアルバイト、ベビーシッターを始めた。近所には幼い子どもがいる夫婦がたくさんいた。彼らはよく、夜に映画やレストランに出掛け、幼児の面倒を見る人が必要だった。仕事としては、新聞配達よりもずっと楽だった。まず、その家族の家に着いて、親からの指示を受ける。次に、数時間、子どもたちと遊ぶ。その後、子どもたちを寝かしつけて、夜の残りの時間をテレビを見たり、宿題をしたりして過ごす。別の家族の子どもの面倒を見るというのは、とても大きな責任のある仕事だったが、信頼されて、親たちが夜の外出を楽しめるようにするのはいい気分だった。

同じころ、3つ目の仕事も始めていた。家庭教師だ。学校で、私は優秀な学生だった。近所には、宿題に苦労していて、助けが必要な子どもたちがいた。こうした子どもたちと一緒に座って、数学や科学の考えを説明し、それでお金をもらうのは満足いく仕事だった。

少年のころにもう一つやっていた仕事は、芝刈りだった。近所のどの家にも芝生があったので、定期的に刈る必要があった。兄(または弟)と私は、週末によく芝刈りをして過ごしては、さらに現金を得ていた。

私は、小学校の間に、そうすると、全部で4つの異なる仕事をしていた。その後、高校、大学と進み、また別の仕事をしていった:テニスの指導、皿洗い、ウェイター、郵便局での仕事。

北アメリカの人々は、アルバイトは子どもにとって貴重な経験になり、責任感を養い、若者を仕事の世界に向けて訓練すると考えている。私がしたアルバイトは確かに自分のためになったと思う。まぁとにかく、ベビーシッターが必要なときや、芝刈りが必要なときにはご一報を!

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