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2016年7月8日号掲載の記事(ST編集部訳) print 印刷用に全て表示
Essay

The new TV (p. 9)

新しいテレビ

今年から週末に決まってするようになったことがあり、楽しんでいる。起きて、朝食を食べ、家事をして、3時間か4時間ほどテレビの前に腰をすえる。だけど、普通の日本のテレビ局をチェックするわけではない。NetflixやHuluなどのビデオストリーミングサービスの番組を見て一日の大部分を過ごしている。

いつもこうだったわけではない。1年前は土曜日が来ると、いつも外へ出かけていた。しかし、その後、妻と私はNetflixとHuluの会員登録に支払いをした。突如、私たちは一見終わりのないように思えるくらい何時間もテレビ番組や映画を見て過ごすようになり、その種類は、古いアニメから比較的新しい映画までさまざまだ。全てがいいわけではない―大部分が優れたエンターテイメントとは言えない。しかし、あまりにもたくさんのものが見られるので、何を見ても夢中になりやすい。恐らくそこで食べることはないであろうと知りながら、気づくと5つ星レストランについてのドキュメンタリーを見ていた。

これはアメリカではよくあることになってきている。こうしたプラットフォームが、ユーザーにコンピュータやテレビでメディアを視聴できるようにしてからというもの、人々はテレビ番組や映画を見まくるようになった。こうしたサービスで登場した新シリーズでさえも、このような視聴形式で放送されるようになり、1シーズン分の全エピソードが一度にアップロードされる。かつては、好きな番組で何が起こるかを見るためには毎週チャンネルを合わせなければならなかった。今では、そうしようと思えば18時間ぶっ続けで見ることもできるのだ。

2日間の休みの最も健康的な過ごし方ではないが、NetflixやHuluを見まくるのにはいくつか明らかな利点がある。見たいものを見たいときに見られるということは、とても便利だ。それに、こうしたストリーミングサービスの多くが、かなり夢中にさせるオリジナルのエンターテイメントを製作し始めている。Netflixの『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』や『ハウス・オブ・カード 野望の階段』は、地上波のテレビで見られるどの番組よりも優れていて、見事に撮影された映像と、スクリーンに釘付にさせる続きが気になるような終わらせ方の連続で作られている。

最近、日本のクリエイターたちは日本のストリーミングコンテンツブームに一役買っている。今シーズンで最も話題になっている番組の1つは、『火花』で、Netflixでしか見ることができない。又吉直樹氏による有名な小説に基づいていて、国内外で注目を集めている。また、これで最後ではない。アマゾンのストリーミングサービスを含め、プログラムが増えることが予想される。

何であれ、番組が出回るようになれば、本当に好きか否かにかかわらず、私はきっと、週末にそれらの番組を見て過ごすだろう。

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