31回の優勝経験を持つ元横綱の千代の富士は7月31日、すい臓がんのため、東京の病院で亡くなったと、相撲の関係筋が明らかにした。61歳だった。
千代の富士(本名:秋元貢さん)は、1989年に国民栄誉賞を受賞した初の力士となり、優勝回数は白鳳(37回)と大鵬(32回)に次いで3位に入っている。「親方が好きだった。力士として崇敬していた」と、千代の富士が九重親方になってから、千代の富士から指導を受けた元大関の千代大海は語った。
「ウルフ」の異名をとった、引き締まった筋骨たくましい北海道出身の人(千代の富士のこと)は、1970年に初出場し、1981年の大相撲名古屋場所の後に相撲の最高位である横綱に昇進した。
身長183センチ、横綱になってからも体重は125キロ前後しかなかった千代の富士は、両肩の脱臼を克服して、53連勝した¥1926年に昭和の時代が始まって以来、3番目に長い連勝だった。千代の富士は、1990年に初の1,000勝をあげた力士となった。
千代の富士は1991年の夏場所の初日に、未来の横綱貴ノ花(当時は貴花田)に負け、通算1,045回の勝利を収めた2日後に、35歳で引退した。