ウサイン・ボルト選手は8月14日、リオ五輪の100メートル走で、先頭を走っていたジャスティン・ガトリン選手に迫り、連続3度目の金メダルを獲得し、オリンピックの伝説にさらに深く名前を刻んだ。
このジャマイカ人(ボルト選手のこと)は、出場が連続で3回目となるオリンピックの短距離走で全3種目制覇を狙っている。スタートで出遅れてから、レースのほとんどでアメリカのガトリン選手の後を追っていたが、0.08秒差の9.81秒というタイムでライバルに辛勝した。
「ここへ来たのはこのためだ」とボルト選手は語った。「よい方向へ第一歩を踏めた。うれしいし、自分を誇りに思うよ。完璧な出来栄えではなかったけど、やり遂げた」。
ガトリン選手は、9.89秒で銀メダルを獲得し、次いでカナダのアンドレ・ドグラス選手が9.91秒で銅メダルを獲得した。その後には、ジャマイカのヨハン・ブレーク選手が9.93秒で続いた。
ボルト選手が勝利したタイムは、自身の世界記録9.58秒には及ばず、このジャマイカ人(ボルト選手のこと)はペースがゆっくりになった理由を、準決勝と決勝の間にわずか1時間あまりしか空き時間がなかったためだとした。「空き時間が実に短かったので、速く走るのはとても難しかった」とボルト選手は述べた。準決勝では9.86秒のタイムを記録した。「私に言わせればこんなのはばかげている。準決勝ではとてもいい気分だったから。『きっと速いタイムで走ることができる』という感じだったんだ」。
豚のロデオは動物虐待の一形態であるという批判を受けて、最後の豚のロデオ大会が8月13日に愛媛県で開催された。
西予市で開かれたこの祭りは、約25年前からほぼ毎年開催されてきた。最後のロデオ大会には、12歳から52歳までの40人の男女が日本の多くの地域から参加した。乗った人のほとんどは、3秒もしないうちに豚から振り落とされていた。
この催しは、養豚農家を含む地元の人々が地域の活性化のため、1989年に開始した。しかし主催側は、批判だけでなく、地元の養豚農家数の減少と開催に必要な資金集めの困難から、ロデオを中止することを決定した。
「子どもの頃から豚に親しんできて、これが動物虐待だとは思わない」とロデオの実行委員会の前田剛志さん(66)は語った。
タンザニアの環境保護活動家たちは、人が居住する集落にゾウが迷い込まないようにする型破りな方法を使っている―チリパウダー入りのコンドームをゾウにむけて投げるのだ。
この方法は効果があることが証明されており、数年前にこのアイデアを考案したハニーガイド基金は、その推進を強化し、ゾウを傷つけることなく、家と収穫物を守る非暴力的な方法を活用できるように、タンザニア北部の村でボランティアを訓練している。
以前は、多くの人々が身を守るために槍を使っていた。
土と混ぜ合わされたチリパウダーは爆竹とともにコンドームに詰められている。点火されると、コンドームが爆発音と共に破裂し、チリパウダーの微細な粉塵が空中に飛び散る。たいていは一嗅ぎするだけで、ゾウを逆方向へ向かわせるのに十分だ。
四国電力は、8月12日に伊方原発を再稼働させ、伊方原発は2011年の福島原発事故後に定められた以前よりも厳しくなった規制基準の下で再稼働された5基目の原発となった。
愛媛県にある原発の3号機は、再稼働された原発のうち、ウランとプルトニウムを混合したMOX燃料で稼働する唯一の原子炉だ。
運営会社(四国電力のこと)は、伊方原発は9月に商用利用を再開できると見込んでいると発表している。
SMAPが解散するのか、しないのか、という議論が再浮上している。全員が男性のポップグループの5人は、20年以上活動を共にした末、今年末をもって別々の道を歩むこととなった。
所属事務所のジャニーズ事務所は8月14日、SMAPが解散し、ソロ活動に集中すると発表した。事務所は活動休止を提案したが、永久に解散することを望むメンバーがいたと事務所は述べている。
中国漁船とギリシャ船籍の商船が8月11日に東シナ海の尖閣諸島付近で衝突し、日本の海上保安庁が救助活動を実施し、中国政府から謝辞が述べられた。
海上保安庁は、船舶が衝突した後、中国人の乗組員6人を救助し、漁船が沈没してから行方不明になっていた8人の乗組員を捜索していると、海上保安庁は発表した。
中国側はこの救助活動に「感謝の気持ちを表明した」と、外務省は発表した。
岩と砂の下に埋もれた車の中から発見された遺体は、4ヵ月前に熊本県を襲った強い地震で行方不明になっていた最後の人であることが確認されたと、熊本県は8月14日に発表した。
遺体は22歳の大学生だった大和晃さんのものと確認され、この地震での死者数は50人に達した。
警察は8月10日、地震で倒壊した阿蘇大橋の下を流れる川付近のがれきの下から、車を引っ張り出した。
ロシアで国がバックについたドーピングの仕組みを明るみにする一助となったロシアの走者が、報道陣に対し、ハッカーが彼女の居場所を突き止めようとしていた後で、命の危険を感じていたと語った。
アメリカに身を隠しているユリア・ステパノワ選手は、動画を通じて語り、ドーピング関連の情報を管理しているオンラインシステムの個人アカウントがハッキングされた後、彼女は家族の所在地を移したと述べた。
「もし私たちに何かあったら、それは事故ではないと思ってください」とステパノワ選手は述べた。
抗議活動をリードした香港の学生3人は8月15日、民主主義を求める大規模な抗議活動を路上で引き起こした違法な集会を2年前に主導または促進した罪で、禁錮刑は免れた。
ジョシュア・ウォンさん、ネイザン・ロウさん、アレックス・チョウさんは、禁錮刑ではなく社会奉仕を言い渡された。
2014年9月下旬に起こった抗議活動は、かつてのイギリスの植民地が1997年に中国の支配下に入って以来、最も混乱した時期となった。
イエメン北部で8月15日に「国境なき医師団」が支援する病院が空爆を受けたと、この国際的な人道支援のグループ(国境なき医師団のこと)は発表し、少なくとも11人が死亡、19人が負傷したという。
この支援団体は、反抗勢力のフーシ派の拠点サーダ付近にあるアブス病院が空爆を受けたと述べた。
イエメンでの内戦は、サウジアラビアが主導する連合が支持する国際的に認められた政府と、2014年9月に首都サヌアを占領したシーア派の武装勢力フーシ派との間で戦われている。
フィデル・カストロ前議長は90歳の誕生日、キューバの人々に好意を感謝し、アメリカのバラク・オバマ大統領を国営メディアで公開された長い手紙で批判した。国営テレビで8月13日に放送されたカストロ前議長を祝う式典で、カストロ前議長は姿を現したが話はしなかった。
その手紙のなかでカストロ前議長は、オバマ大統領が5月の広島訪問で日本の人々に謝罪をしなかったことを批判し、オバマ大統領の広島での演説は「偉大さを欠いていた」と評した。
3月に、オバマ大統領はキューバを訪問し、キューバの人々に未来を見るように促した。
ザトウクジラがニューイングランドで夏を過ごす上で最大の脅威の1つは、通過する船と衝突することだ。しかし、ザトウクジラが恐れなければならないのは衝突だけではない。8月10日に発表された研究によると、通過する貨物船の低周波がエサを食べる能力を阻害しうるという。アメリカの研究チームは、メーン湾で10頭のクジラの狩りの行動を調べ、この40トンのクジラ目(ザトウクジラのこと)のなかには、船が現れると下降するスピードが遅くなり、食べ物を見つける時間が短くなるものもいることがわかった。そうしたクジラは、イカナゴとして知られる魚種を食べるのに使うテクニックである「サイドロール作戦」をする回数も少なかった。
科学者は長い間、動物と人類の繁栄を支えるのに十分な酸素を地球に与えたのは何だったのか、不思議に思ってきた。研究者らは8月15日、すべてはコケから始まったと考えていると発表した。
科学誌『米科学アカデミー紀要』に掲載されたこの論文は、地面を覆うコケの増殖が約4億7000万年前に始まり、我々の惑星(地球のこと)に初めて安定した酸素の供給源を与えたため、知的生命体が繁栄することができたと述べている。「控えめなコケの進化がなければ、今日の地球に人類が一人も存在しなかったかもしれない」と、論文の共同執筆者でエクセター大学のティム・レントン教授は述べた。
8月4日に発表された科学研究によると、過体重や肥満の中年の人々の脳では、老化が加速している兆候が示されているという。医学的に過体重とされる人の脳では、重要な大脳白質―脳の部位間で情報伝達を可能にする結合組織―の各測定値が、やせている人に比べて、著しく低いことを研究チームは発見した。その尺度で見ると、40歳の過体重の人の脳は、老化が10年進んでいると考えられると、研究チームは医学誌『加齢神経生物学』で述べた。この10年の格差は、過体重や肥満の人々が年を取り、長い時間を経ても残り続けることが判明した。
脊髄損傷で長い間体がまひした患者らが、仮想現実トレーニングや脳制御ロボットなどの使用を通じて、可動性にこれまでにない改善が示されていると、8月11日に科学者らが発表した。下肢を完全に使えなくなった男性6人と女性2人全員の状態が大きく改善したと、科学者たちは論文審査のある専門誌『サイエンティフィック・リポーツ』で報告した。革新的な治療法は、患者の長年動かない手足を以前はコントロールしていた脳の部位を刺激する複数の技術を組み合わせている。根底にある理論は、このプロセスでは脳の中だけではなく、損傷した脊椎にも変化を引き起こすというものだ。
貧しい地域に住むことは、心臓病のリスクの増加と関連があり、アメリカの新たな研究は、新鮮で健康的な食品が入手しにくいことが原因かもしれないと示唆している。「これまでの研究で、近隣の特徴と心疾患との関連がわかっていた」と、筆頭著者で、ミシガン州グランドラピッズにあるグランド・バレー州立大学のジェフリー・ウィング氏は語った。「健康的な食品を販売する店の密度が、調査を受けた人において、冠動脈でカルシウムの蓄積がゆっくりになることに一貫して関連のある唯一の要素だったことがわかったことは、ほかの地域特性では同様の関係性が見られなかった点で興味深かった」と同氏は述べた。
つい最近まで、カリフォルニア沖のチャンネル諸島固有種のキツネは絶滅寸前だった。アメリカの野生動物を担当する関係者が8月11日、連邦政府がまとめた絶滅危惧種に指定された動物のリストからこの諸島のキツネの亜種3種を除くまでに、個体数が回復した。そして、絶滅の危機に瀕する種の保存に関する法律の下で(絶滅危惧種)リストに入ったどの哺乳類よりも速いペースでの回復であるとして、この個体数回復を歓迎した。サンミゲル島、サンタローザ島、サンタクルス島を歩きまわるこの小型のキツネは、その個体数がイヌワシによってほぼ一掃された後、2004年に絶滅危惧種のリストに登録された。科学者たちは、この迅速な回復は、捕食者を移動させる努力のおかげだと考えている。
ドバイで着陸を試行中に墜落して炎上したエミレーツ航空機の残骸から無傷で避難した後、モハメド・バシールさんはすでに自分は運がいいと見なしていた。
その後、彼に100万ドル(1億200万円)が当たったと伝える電話がかかってきた。
「私は『冗談でしょう!』と言いました」と、ドバイで彼が働いている自動車ボディ修理工場で笑いながらこの62歳のインド人(バシールさんのこと)は語った。「彼らは『いえ、あなたが当選者です!』と言い、私は『まさか!』と言いました」。
バシールさんは、インドのケララ州と故郷のパリッコールへ向かうエミレーツ航空機に乗る直前の8月6日に購入したくじで、ドバイ・デューティフリーズ・ミレニアム・ミリオネアという宝くじに8月9日に当選した。
飛行機がドバイ国際空港に着陸しようとしたとき、飛行機は滑走路にぶつかり、バウンドして再び地面に激突した。
バシールさんは飛行機の非常口から飛び出して、脱出スライドを滑り降り、振り返ると、炎が燃え広がって他の人々が逃げていた。
『ポケモンGO』をやっているたくさんの人が、7月22日の日本での配信開始以来、そのスマートフォンのゲームの依存症になったと話している。その気持ちはわかるかもしれない。私も『アングリーバード』というゲームにはまった時期が2011年に6ヵ月間あった。そのゲームは、緑色の豚に向かって不機嫌な鳥類を投げるというものだ。電車でそのゲームをし、自宅でも数時間、毎晩スマートフォンを見つめて過ごしていた。ときどき、じりじりするような場面の最中になると特に、夕食を食べるのを忘れることもあった。この時期は、私の人生で社交的な時期だったとはとても言えない。
少なくとも、『ポケモンGO』を楽しんでいる人々は、家から外へ出かけている。少し前に発表されたスマートフォンのゲーム―『アングリーバード』のような―は、いい時間つぶしになるので、ユーザーを引きつけていた。仕事へ行く途中や、誰かを待つ間に遊んだり、食事の代わりにプレーしたりもする。しかし、『ポケモンGO』について興味深いのは、それがいかに積極的であるかだ。恐らく、今ではご存じかと思うが、歩き回って生き物を自分で見つけなければならない。このことは、もともとはフィットネス向けのアプリとして構想されていたことを考慮に入れれば、当然だ。『ポケモンGO』はソファに座ったままでも使うことができるが、それでは最大限まで楽しめない。
このゲームがプレイーヤーを、ぼんやりとスマートフォンの画面を見つめながら、仮想の動物を捕まえようと道をうろうろ歩くゾンビにしていると批判する人もいる。『ポケモンGO』との私の最初の接触も、似たような感覚を呼び起こした。東京から3時間ほどの森で週末を過ごしていて、インターネット接続はなかった。首都に戻ると、私の周りの皆がスマートフォンを見下ろして、リリースされたばかりの『ポケモンGO』をしているのに気がついた。周囲に特に注意を払っているようには見えなかった。
しかし東京では、少なくとも、『ポケモンGO』以前からこのような感じだった。私は、インスタグラムにくぎ付けになっていたり、Eメールをチェックしたりしているたくさんの人たちの中へ歩いて入っていった。『ポケモンGO』は、スーツを着た労働者たちが毎日の通勤中に見つめる1つの新プログラムに過ぎない。社会革命は見たことがないが、友人同士が集まって出歩き、ゲームをしているのを見たことはある。
興奮とともに受け入れられようが、いら立ちとともに受け止められようが、『ポケモンGO』が一時的なはやりで終わるのか、それとももっと実質的な何かであるのかをやがて知るのは興味がある。すでにプレーヤーたちは、ゲームのメーカーであるナイアンティック社に対し、ゲームからある要素を取り除き、それをソーシャルメディアを通じてユーザーに相談しないことについて、不満を抱えるようになっている。これがいかに大きなパラダイムシフトであるかと騒がれているが、ユーザーがすぐに飽きて、次の話題のアプリに何でも乗り換えるという可能性は十分にある。
だが私は、傍観者として様子を見ようと思う。東京を出歩いて、デジタルのネズミに向けてデジタルのボールを投げるのは、あまりにも暑過ぎる。もしかすると秋になったら、やってみる気になるだろうが、当面は『アングリーバード』に再挑戦する可能性の方が高い。