ザトウクジラがニューイングランドで夏を過ごす上で最大の脅威の1つは、通過する船と衝突することだ。しかし、ザトウクジラが恐れなければならないのは衝突だけではない。8月10日に発表された研究によると、通過する貨物船の低周波がエサを食べる能力を阻害しうるという。アメリカの研究チームは、メーン湾で10頭のクジラの狩りの行動を調べ、この40トンのクジラ目(ザトウクジラのこと)のなかには、船が現れると下降するスピードが遅くなり、食べ物を見つける時間が短くなるものもいることがわかった。そうしたクジラは、イカナゴとして知られる魚種を食べるのに使うテクニックである「サイドロール作戦」をする回数も少なかった。