新たに選出された東京都知事は世界最大の魚市場の移転計画を延期した。
小池百合子都知事は8月31日、移転先の環境事前調査が1月に完了した後にならなければ、移転期日を決定しないと発表した。移転は11月初めに行なわれる予定だった。現在の築地市場は、東京湾の埋立地である豊洲の、かつてガス工場があった場所に移転されることになっていたが、土壌汚染の懸念がある。
7月に選出された小池都知事は、5800億円という移設費も疑問視している。建設費だけでも、当初見積もられていた額から3倍近くの2750億円になっている。
中央区にあるこの有名な市場(築地市場のこと)は、11月2日に閉鎖され、11月7日に豊洲の40万平方メートルの土地にある複数階の新しくできた施設に再オープンする予定だった。
築地で魚を販売する業者の多く、特にマグロの卸売業者は、豊洲の土壌汚染への懸念と、計画されている代替施設の欠点を背景として、移転に反対していた。他の業者も、新市場への移転が最も利益を得られる繁忙期の前に予定されているため、延期を求めていた。