広島カープは9月10日、東京ドームで読売ジャイアンツに6-4で勝利し、1991年ぶりにセントラル・リーグで優勝を決めて、優勝旗を得られなかった25年間に終止符を打った。
そのチーム(広島カープのこと)は、対戦チームの野球場のピッチャーマウンドで、恒例の胴上げをして緒方孝市監督を空中に高く投げ上げて祝った。この優勝旗を手にしたチーム(広島カープのこと)の勝ち投手でベテランの黒田博樹投手は、チームメイトが彼に監督と同じ扱いをした(胴上げをした)ときに涙を浮かべ、その集団(チームメイトのこと)はベテランの一塁手・新井貴浩選手にも同様にした。
「最高です。今シーズンの戦い方が今日もできました」と緒方監督は語った。緒方監督のチームは、対戦相手の本拠地で2点のリードをひっくり返した。「選手たちは本当に全力を尽くしました」。
「黒田は今シーズン、肉体的なコンディションが万全ではない中、年間を通じてローテーションを守ってくれて、そして今日も、マウンドでもバッターボックスでも、闘志にあふれていました」。
広島カープは、沢村賞を2度受賞したエース・前田健太選手に入札制度を通じたメジャーリーグへの移籍を許したが、今シーズン、投球は揺るがなかった。
「広島のファンのみなさん、そして全国のカープファンのみなさん、長い間お待たせてしまって申し訳ありませんでした」と緒方監督は語った。
政府は9月13日、先月リオデジャネイロで開かれた夏のオリンピックにおいて、女子レスリングで初めて金メダルを4大会連続で獲得した伊調馨選手に国民栄誉賞を授与すると発表した。
「彼女の業績は多くの人を深く感動させ、勇気を与えた」と菅義偉官房長官は記者会見で語った。
世界大会で10回の優勝経験を持つこのチャンピオン(伊調選手のこと)は、リオ五輪の58キロ級フリースタイルの決勝戦で勝った。過去には、アテネと北京、ロンドンの大会において、63キロ級で勝利している。
「感じていることの大部分は、信じられないという感じです」と伊調選手(32)は東京での記者会見で述べた。「今まで応援してくださったみなさんに感謝しています」。
青森県出身の伊調選手は、国民栄誉賞を受賞した個人または団体の24番目にあたり、レスラーでは、オリンピック出場選手で2012年に受賞した吉田沙保里選手に次いで2番目となる。
リオ五輪の銅メダリスト・福原愛選手は、台湾人の恋人である江宏傑さんと結婚した。彼もまたオリンピック出場経験を持つ卓球選手だ。9月8日に情報筋が明らかにした。
福原選手は親しい人には、彼女と江宏傑さん(どちらも27歳)がリオデジャネイロオリンピック後に結婚の届けを出すと伝えていた。
北京語が流ちょうな福原選手は、中国でも人気だ。ミニブログの微博(中国版ツイッターのようなサービス)のアカウントには何十万人ものフォロワーがいる。
彼女の結婚のニュースは、ソーシャルメディア上で台湾や中国本土の人々から無数のお祝いのメッセージが書かれ、日本語で「お幸せに」と投稿している人もいた。
微博に投稿されたメッセージには、「この日がついに来た」、「日本と台湾の関係はますます近くなるだろう」などがあった。
東京都の小池百合子知事は9月10日、有名な魚の市場である築地市場を代替するために建てられた江東区・豊洲市場の主要3施設の土台に、汚染のない土が充てんされていなかったことを明らかにした。これまでに市民が知らされていたこととは異なる。
東京都では、新しい魚市場の安全性を確保するために、新しい土地に汚染を除去した清潔な土を4.5メートル盛ったとされていたが、小池知事は、3施設を含む5つの構造物の地下は、実際にはパイプとケーブルでいっぱいの空の空間があると述べた。
岐阜県飛騨市の救急隊員は、9月11日のマラソン大会に参加していた115人がスズメバチに刺されたが、重篤なアレルギー反応に苦しんだ人はいなかったと発表した。
警察によると、マラソン走者たちはハチに刺された後、市内のマラソン会場で待機していた医師と救急隊員らの治療を受けたという。
キイロスズメバチの巣が、ルート沿いにある橋の下に見つかったと、消防隊員が明らかにした。
そのマラソン走者たちは、ハーフマラソン大会に参加していた697人の一部だと、主催者は述べた。
9月12日、ボッチャの男女混合団体(BC1-2)の決勝戦で、(日本代表の)4人チームはタイに9対4で破れ、リオ・パラリンピックで初の金メダルを獲得するという日本の望みは打ち砕かれた。
それでも、銀メダルはこの競技で日本が獲得した初のメダルで、リオ・パラリンピックでの5日目に日本が獲得した3つのメダルのうちの1つとなった。
視覚障害のある競泳の木村敬一選手は50メートル自由形で銀メダルを勝ち取り、男子4x100メートルリレーチームは銅メダルを獲得した。日本は大会5日目を終えて、8個のメダルを取っている。
大分県の会社は、人工飼料のみを利用して世界初のクロマグロ養殖に成功したと発表した。
兵殖は9月7日、人工飼料の利用により、クロマグロの品質コントロールが季節にかかわらず、容易になると述べた。
同社はこのクロマグロを他県へ出荷する前に、県内で販売を開始するという。
サバではなく、人工飼料を利用することで、栄養分の季節的な変化にかかわる問題を避けることができるが、コストが高くなり、マグロの生育がゆっくりになると同社は話している。
フェイスブックは9月9日、ナパーム弾の攻撃から逃げる裸の少女を写したベトナム戦争時代の写真を削除したことについて、ノルウェーの首相からの厳しい批判を含め、一般から非難の声が上がった後で、写真を元に戻した。
インターネットの巡視の仕方に関する、民主的に選出された首脳とソーシャルメディア大手との間での衝突において、ノルウェーのエルナ・ソルベルグ首相は、フェイスブックは1972年の「ナパーム弾の少女」という象徴的な写真を削除することによって、歴史を修正していたと述べた。この写真は、爆撃を受ける村から子どもたちが走って逃げる様子を写している。
デイビッド・キャメロン前首相は、彼が訴えたEU残留の求めをイギリスの有権者たちが拒否した後、7月に首相官邸を離れたが、議会からも去ることを決意した。
キャメロン前首相(49)は、2015年の総選挙で勝利したが、6月に行なわれたイギリスのEU離脱をめぐる国民投票で敗北したとき、一夜にしてその政治的な運命が変わった。
キャメロン前首相は、EU離脱をめぐる投票の後、首相を辞任し、議会には残る意向だと述べていた。しかし、自身の政治生命の最後を示す発表の中で、議会も離れることを9月12日、表明した。
第3シードのスタン・バブリンカ選手は、難局で再び力を発揮し、第1シードの世界王者のノバク・ジョコビッチ選手を6-7(1-7)、6-4、7-5、6-3で破り、全米オープンで9月11日に優勝して、通算3つ目のグランドスラム・タイトルを獲得した。
この31歳のスイス人(バブリンカ選手のこと)は、2014年のオーストラリア・オープン、2015年のフランス・オープンで優勝する過程でもジョコビッチ選手を破っている。
「素晴らしい」とバブリンカ選手は、トロフィー授与式で語った。「トロフィーを勝ち取るという目標はなくここに来ましたが、コートを踏むたびに、どの試合にも勝てるようにベストを尽くそうとしてきました」。
カタルーニャの分離を求める数十万人が9月11日にバルセロナで集会を開き、スペインからの分離独立を支持していることを示した。
カタルーニャの独立を達成する法的拘束力のある国民投票を支持する集会に約54万人が参加したと、バルセロナ警察はツイッター上で推定した。
カタルーニャの分離派のリーダーであるカルラス・プッチダモン氏は、スペインから離脱するために、政府が承認する拘束力のある国民投票を実施するよう来年までに提案する計画だと話した。
世界の言語の3分の2近くで、例えば鼻を指すのにnの音が用いられるなど、日常的なものを言い表すのに類似した音が使われていることが多いと、9月12日に国際研究チームが発表した。この研究で、科学者たちは世界の6000以上の言語の62%について数十の基本単語を分析した。全てではないが、「基本単語100語のかなりの割合が、人間の特定の言語音と強い関連性を有している」とこの研究は明らかにしている。例えば大半の言語で、「鼻」を表す単語には、「neh」や「oo」などの音が含まれる割合が高かった。「舌」を表す単語には「フランス語の『langue』にあるような『l』が含まれる割合が高かった」という。
キリンの遺伝子研究で、これまで信じられてきた単独の種ではなく、それぞれに異なる4種が存在することが明らかになり、このうち2種は危険なほど個体数が低いレベルにあることが分かった。科学者らは9月8日、アフリカの生息域にいるこの草食動物(キリンのこと)190頭のDNAを用いた広範な遺伝子解析を公開した。野生の状態では交雑しない4種がアフリカ大陸のさまざまな場所に生息することをこのデータは示している。研究者たちは、遺伝子以外に、体型、色、模様などの違いも特定した。「我々は大変驚いた」と環境保護活動家でナミビアを本拠とするキリン保護基金の共同理事であるジュリアン・フェネシー氏は述べた。
双子は、生存率を最も高くするためには、満期に達しないが早すぎるわけではない37週目に出産したほうがよいと、35000件以上の出産を分析した研究が9月7日に明らかにした。双子の出産については現在、死産のリスクを低減するために、通常の妊娠期間40週に達する前の34〜39週に出産することが推奨されている。今回の新たな分析で、国際チームによる研究は、合併症がなく、双子を妊娠し、出産時もしくは出産直後に子どもが死亡した女性についての過去10年間に発表された32件の研究を検証した。双子の出産に最適な妊娠期間を特定しようと、妊娠例3万5171件のデータを比較した。
9月12日に発表された研究によると、月と太陽が一直線上に並ぶ際に満潮を引き起こすのと同じ重力が、巨大地震を引き起こす上でも役割を果たしているかもしれないという。
このメカニズムをよりよく理解すれば、既知の断層がいつ大地震を引き起こす可能性が高いかを予測するのに役立つかもしれないと、研究者らは述べた。
論文審査のある専門誌『ネイチャー・ジオサイエンス』に発表した論文で、科学者たちは「大地震が発生する確率は、大きな潮汐応力が及ぼされている時期に高くなる」と結論づけた。また重力によって引っ張られる力が最大になる時に「微小な岩石破壊が巨大な破裂にまで拡大する可能性が増大する」と付け加えている。
頻繁に行なわれる、満足のいく性行為は、高齢男性に心血管系疾患のリスクをもたらすが、高齢女性はオーガズムを感じる定期的な性行為により特定の健康上の問題を実際に予防できる可能性があると、9月6日に研究者らが発表した。「今回わかったことは、性行為が全ての人に同一の健康上の恩恵をもたらすという、広く支持されている憶測に異を唱えるものだ」と、この大規模な研究の主執筆者で、ミシガン州立大学のフイ・リュウ准教授(社会学)は語った。オーガズムの間に分泌される女性の性ホルモンは女性の健康に恩恵をもたらす可能性があるとリュウ准教授は述べた。その一方で、性交渉を週1回以上行なっている男性は、心血管系疾患のリスクが高かった。
ニューヨーク市は5万個のカキを、ジャマイカ湾に設けられた5000個の再利用した便器から作られた養殖場所に設置した。ビル・デブラシオ市長と環境保護局は9月6日、このプロジェクトは単独のものとしてはニューヨーク市で最大のカキ養殖設備だと述べた。連邦魚類野生生物基金の北東部長は、このプロジェクトは水質を清浄化し、野生生物の生息地を創出しつつ、ニューヨーク市を嵐から守るだろうと語る。「このカキの養殖施設は複数の目的を果たす―湿地を浸食から守り、水を自然の働きで浄化し、海の生き物にすみかを与えるというのはほんのわずかな例に過ぎない」とデブラシオ市長は述べた。
ノーベル平和賞のような偉大なことではないが、アメリカのバラク・オバマ大統領は、また一つ自慢することができた。科学者が彼の名前にちなんで寄生虫に名前をつけた―その名からは逃れられない。
それは、カメの血液中に生息する寄生性の微小な扁形動物バラクトレマ・オバマイという。新しい研究は、この4.2センチの髪の毛ほどの細さの生物に、オバマ大統領にちなんで正式に名前をつけた。
この名前を選んだ、インディアナ州のセント・メリーズ大学を最近退職した生物学の教授トーマス・プラット氏は、侮辱ではなく名誉だと述べた。本当に、だ。
この扁形動物を発見して名前をつけ、退職前にキャリアの最後を飾ったプラット氏は、30以上の新種を発見した功績がある。過去には、義父や博士号取得時のアドバイザーなど、「大いに尊敬する人々」にちなんで名前をつけたことがある。「これは明らかに、私たちの大統領に敬意を表する私のささやかな方法だ」とプラット氏は9月8日に語った。
オバマ大統領の遠い親戚であるプラット氏は、生物種に自分の名前にちなんで名付けをしてもらうという特権のために何千ドルも支払う人もいると述べる。
オバマ大統領にちなんで名付けられた生物にはすでに、クモ、魚、絶滅したトカゲがある。
私の息子が1980年代後半に東京の保育園に通っていたとき、妻が道で立ち止まり、息子のクラスメイトのりゅうくんに挨拶をした。するとすぐに警察の車が止まり、警察官がこの背の高いアメリカ人女性に、どのようにしてこの子どもを知ったのか、この子どもの名字は何と言うのかと尋ねた。妻が答えられたのは、りゅうくんの母親を保育園で知ったということだけだった。警察は外国人登録証を確認した後、妻は去ることが許されたが、どちらにとっても怖い体験だった。
この時期は、1988年から1989年にかけて4歳から7歳の女児4人を殺害した宮崎勤を警察が捜査していた頃だった。宮崎は亡くなった祖父の遺灰を食べるなど、困った行動をする問題を抱えた男だった。
女児殺害は防ぐことができただろうか? それに対する1つの答えは、アメリカにあるかもしれない。われわれがアンバーアラート制度と呼ぶものに。
正式には、アンバー(Amber)はAmerica's Missing: Broadcasting Emergency Responseの略だが、本当は1996年に誘拐されて殺害された9歳のテキサス州の女児アンバー・ハーガーマンさんにちなんで名付けられた。彼女の悲劇的な死は、50州全てとカナダで現在運用されている警報システムができるきっかけになった。
カナダの警察は、FBIと共に、アンバーアラートネットワークにも協力している。
アンバーアラートは、テレビや大手ソーシャルメディアサイトに表示され、放送を遮って行方不明の子どもの詳細―写真、年齡、氏名、服装―を伝え、できる場合には誘拐犯の特徴と運転している車の特徴をナンバープレートとともに表示する。
この方法は効果があるだろうか? アメリカ法務省によると、拉致被害者の75%が誘拐後3時間以内に殺害されているという。しかし、2016年8月現在、このプログラムが始まってから830件で身柄を取り戻すことに成功している。
最近も成功例が1件ある。モンタナ州で2月に、5歳の子どもが庭で男に誘拐され、男は走り去った。当局はアンバーアラートを発動し、人々が情報を電話で提供した。こうした情報を基に、当局は男を捕まえ、男は警察に誘拐された子どもの居場所を話した。子どもは無事に救助された。
このケースでも、ほかの多くのケースでも、関心の高い市民や近所の人々のアンバーアラート・ネットワークの力で子どもたちが発見されている。
アメリカとカナダでは、アンバーアラートに厳格なガイドラインがあり、情報は本当にまじめなものでなければならない―いたずらや、嘘つき、家出した子どもや親権争いではないことを確実にしなければならない。
オーストラリアのクイーンズランド州や、ヨーロッパの多くの国々など、他の多くの国でも、このシステムに参加している。
日本ではしかし、見かける警報は地震と津波だけだ。おそらく、日本版のアンバーアラートシステムをそろそろ検討した方がいい時期に来ている。