イギリスとオーストラリアの科学者らは、10年以上前に化石発掘者によってイギリス南部で発見された地味な茶色の石を、これまで知られている中で初の化石化した恐竜の脳組織の標本例であると特定した。化石化した脳は、熱心な化石ハンターのジェイミー・ヒスコック氏が2004年にサセックス地域のベクスヒル付近で発見したもので、約1億3300万年前に生息していた草食動物のイグアノドンに類似した種である可能性が高い。「脳の組織が保存される確率は極めて低いため、この標本の発見は驚くべきことだ」と、この化石の確認にあたったケンブリッジ大学地球科学部のアレックス・リュウ氏は述べた。