1959年のキューバ革命で極めて重要な役割を担ったキューバの前指導者フィデル・カストロ氏は11月25日に死去したと、彼の弟で後継者となったラウル・カストロ国家評議会議長が発表した。90歳だった。
フィデル氏はアメリカが支援する政権を革命で転覆させた後の1959年2月に権力の座に就いた。この革命により、その後すぐこのカリブ海の島国(キューバのこと)はソビエト連邦と同盟を結ぶこととなった。
アメリカが1961年にキューバとの国交を断絶し、翌年フィデル氏は、キューバミサイル危機中に世界を核戦争の寸前に追い込むことを助長し、国際情勢の中心的な人物となった。フィデル氏は1976年に国家評議会議長となった。
フィデル氏は2006年7月末に、腸の手術を受けたことと、弟のラウル氏に一時的に権限を譲ることを発表した。
キューバ議会は2008年2月、当時81歳だったフィデル氏が共産党の新聞『Granma』に掲載された文書で議長の座を退くと発表した後、ラウル氏を議長に指名した。ラウル氏は兄が2006年7月に病気になって以来、代理の議長を務めてきた。