もしあなたが東京に来た観光客だったら、一日にいくら使うだろうか?
最近東京へ旅行した私の友人は、航空運賃と宿泊代を除いた旅費の一日あたりの予算を100シンガポールドル(約7,800円)に設定した。
言い換えると、一日の全ての食事と買い物、交通費、観光にかかる費用を7,800円でまかわなうべきだということだ。
彼女が友人たちにこのことを話すと、ほとんどがそれは厳しいだろうと言った。多くは、これが彼女の初めての日本旅行だから、どれだけ多くの誘惑があるかが分からないのだろうと感じていた。何しろ、彼女は日本の食べ物が大好きで、目の肥えた買い手として知られていた。東京には食べるものや買うものがあまりにも多く、初めて訪れる人が、この予算を守るのにはかなりの自制心がいるだろう。
日本へ出発する前に、私の友人はフェイスブックで予算を発表した。「東京に行ったら、とても良いものばかりだから、私がたくさんお金を使うだろうとみんなは言っている。1日100ドルというチャレンジを自分に課してみたいと思う」。
誰かが、それは全く不可能だということを示すために感嘆を表すシンガポール英語の「la」を使って、「Cannot la!」(絶対無理!)とコメントした。他の人は、控えめなスタンスを取って、買い物をし過ぎなければ可能だろうと言った。少数の人が彼女の幸運を祈った。
幸運はきっと助けになるだろうが、運が良くなくても、1日の予算7,800円を守るのは不可能ではない。買い物や高価な食事がないとすれば、実際にはかなり実現可能だ。
東京では無料で観られるものもたくさんあり、最高の体験には高額の値札が付いていないものもある。値札が全く付いていないこともあるかもしれない。私は、上野公園でピクニックをしていて桜の花に心を奪われたこと、早朝の築地の光景と音に浸ったことを覚えている。一番おいしかった食事のいくつかは、最も手頃な値段の食事で、一緒にいる人たちや雰囲気によって思い出深いものとなった。
日本であろうと他のどこかであろうと、あなたが使う費用に影響を与える最も重要な要素は、旅行プランだ。どのスポットを訪れるのか、どこへ行くのか? 何をどこで食べたり、飲んだりするのか? 他の街よりも物価の高い街もあるが、いつでも支出を抑える方法はある。外食をする代わりに自分で料理をすることもできる。目的地まで歩いたり、自転車で行ったりすればいい。入場割引も活用できる。いくらかかるかは全て、あなたがどれだけクリエイティブで要領がいいか次第なのだ。
さて、私の友人はどうしたか? 旅行の終わり頃に、彼女はフェイスブックに別のアップデートを投稿していた。「うまく予算以内で、しかも余裕で過ごしている。それでもスニーカーを1足、レコードを5枚、ビンテージのラグを1枚、こまごましたものをいくつか持って帰る」。
私は、「予算を守るのは簡単だった?」と聞いてみた。
彼女の答えは? はっきりと「イエス!」だった。