新たに就任したアメリカのドナルド・トランプ大統領は1月23日、彼の国(アメリカのこと)を環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)から撤退させた。これは日本のほか10ヵ国が関わる広範囲にわたる自由貿易協定で、ますます高まる中国の経済的な影響力に対抗することが狙いだった。
これとは別に、共和党の新大統領(トランプ氏のこと)は、日本と中国がアメリカの企業に対して「公平でない」と彼が呼ぶ貿易協定に関わっていると非難した。
トランプ大統領は、中国は含まれていないTPPからアメリカを離脱させる大統領令に署名をし、その中でこのことは「長い間」彼が話してきたことであり、「アメリカの労働者にとって素晴らしいこと」になると述べた。
ホワイトハウス報道官のショーン・スパイサー氏は、トランプ政権は「アメリカ第一」主義に沿って、TPPのような多国間の貿易協定ではなく、アメリカの労働者と産業に恩恵をもたらす二国間の貿易協定を推進すると述べた。TPPについて、トランプ氏は職を奪う「大惨事」と呼んだ。スパイサー氏は、トランプ政権はTPPに関わっている多くの国々とアメリカとの間にすでにある二国間の経済関係を強化し、そのような協定がない国ともそのような二国間の経済関係を築いていきたいと述べた。