水泳プールの尿の濃度を調査しているカナダの研究者らは、その濃度がどれくらいなのかを突き止め、3月1日に掲載された記事によると、その結果はひどいものだったという。
アルバータ大学の研究者らは、尿の濃度を計測する試験を開発し、カナダの2つの都市にある31ヵ所のプールと温水浴槽から250以上のサンプルを採取した。
その結果の1例によると、オリンピックのプールの約3分の1の大きさの83万リットルのプールでは、水道水に含まれる尿の量の約570倍に相当する75リットルの尿が含まれていたという。
専門誌「Environmental Science and Technology Letters」に掲載されたこの研究によると、ヒトは体液から「さまざまな化学物質」をレクリエーション用の水に排出しているという知識と、2016年のリオデジャネイロ五輪で一晩で水の色が変わったというニュースを合わせて、これらは水質を監視する必要性を浮き彫りにしているという。
この研究によると、尿自体は無菌だが、尿がプールの化学物質と混ざって、泳いでいる人の健康を害するかもしれないので、水泳プールに尿があることは公衆衛生上の懸念があるという。