卵の上に3週間座って9つの卵をふ化させようとしたフランス人芸術家が、母鶏からひよこを奪ったとして、動物愛護団体から非難された。
アブラアム・ポワンシュバル氏は23日間ほとんど寝ずに、パリの美術館に設置されたガラスの陳列ケースの中で、巣を温め続け、4月20日に2つだけ卵をかえした後で、ようやく美術館を去った。
この男性は、フランスで最も過激な芸術家と呼ばれ、パレ・ド・トーキョーで岩の中に1週間閉じ込められて過ごした後、3月1日に世界中でニュースの見出しとなった。
しかし、動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(PETA)」は、最初の1羽が4月18日に生まれた、このひよこ達の誕生を快く思わないと述べた。
「美術館でたった一羽で生まれたこのひよこの誕生について祝うべきことは何もない」とこの団体は男性あての公開書簡で述べた。
「ひよこは単なる『芸術的な』パフォーマンスの一部としてのみ考えられ、母鶏にも会うことはない。芸術の中に動物の居場所はない」とPETAは付け加えた。
しかし、美術館の広報担当者は、ひよこは「元気にしていて」、ポワンシュバル氏の両親とともに「国内で生きていく」と強く主張した。