日本の宮里藍選手は、今シーズン末で女子プロゴルフ協会(LPGA)のツアーを引退することに決めたと述べた。理由は、再び勝利を目指して長年奮闘してきた後で、このスポーツ(ゴルフのこと)にモチベーションを維持できなくなったからだという。
通算25のプロタイトルを獲得し、1位にランクインしたことのある宮里選手は、5年間で一度もトーナメントで勝利を収めておらず、成功できていないために続けていく意欲を維持する気持ちが減退したと語った。
「過去4年か5年の間、モチベーションの維持に苦労してきた」と宮里選手は5月29日に東京で開かれた記者会見で語った。この3日前に、LPGA(ここでは日本女子プロゴルフ協会)が宮里選手の引退の意志を発表していた。
「プロでいることは結果がすべてで、最近はよい結果を出せなかった」。
宮里選手は2006年にLPGAツアーに参加し、通算で800万ドル(8億8700万円)以上を稼いだが、順位を落としてきて、現在は上位100位圏外となっている。
日本のメディアには、宮里選手が結婚するために引退するという噂があったが、この31歳の人(宮里選手のこと)は結婚する予定はなく、引退する本当の理由はややロマンチックさには欠けていた。
「かつては常に練習には集中できていたが、練習でさえ集中力を保つのが難しく感じていた」と、宮里選手は説明した。
和食よ、席を譲るように。君は国連の重要な世界文化のリストに載っているかもしれないが、日本の別の無形文化遺産に場所を譲らなければならなくなるかもしれない:和服の着付けに。
着物を扱う10の団体が5月29日、政府に和装(の申請)を支持するように求めた。これらの団体は、和装をユネスコの無形文化遺産に登録させたいと考えている。政府に要請している団体は、日本きもの組合などだ。その目的は、着物文化を保護し、人々に日常生活でもっと着物を着るように促すことだ。政府に要請している別の団体は、大日本蚕糸会だ。
政府の文化庁が、ユネスコの無形文化遺産の地位に申請を出す。同庁では将来、ユネスコに対し、書道や茶道、盆栽など、他の文化遺産を含めるように依頼するかもしれない。
5月27日に約300人が岩手県陸前高田市にマツの木を植樹した。これは、この地域に数千本のマツの木を植える新プロジェクトの始まりだ。岩手県は2011年3月の地震と津波により、国内で最も甚大な被害を受けた地域の1つだ。津波は岩手県の有名な高田松原の森を流し去った。
この森には7万本のマツの木があった。しかし、津波の後には1本しか残らなかった。人々は残ったマツの木を「奇跡の一本松」と呼んだ。しかし、津波による海の塩分が多すぎたため、この木は2012年に枯れてしまった。
岩手県では、植樹プロジェクトに13億5000万円ほどをかけると発表した。2020年3月末までに約4万本のマツの木を植える計画だ。「この地域の復興を手伝いたかったので、このイベントに参加した」と鳥取県倉吉市の小学校6年生の前田緯吹さんは語った。
安倍晋三首相は5月29日、親しい友人が理事長を務める岡山市にある学校法人に便宜を図るために政府職員に圧力をかけた疑いを否定した。
彼は、四国の特別な規制緩和の計画に使われた選定過程は「関係法令に基づき適切に実施された」と述べた。
「この過程に圧力が働いたということは一切ない。これをまず明確にしておきたい」と安倍首相は参議院で述べた。
この特別計画は、学校法人「加計学園」による獣医学部新設計画だ。
北朝鮮は5月29日、スカッド系列と見られるミサイルを発射し、日本の排他的経済水域に落下したと思われている。この動きを受けて、安倍晋三首相は対策として「具体的な措置」を取ることを誓った。
米太平洋軍は声明で同日のその後に、北朝鮮の東岸の都市元山市付近で「短距離弾道ミサイル」の発射を検知したと発表した。
稲田朋美防衛大臣は記者団に対し、防衛省ではこのミサイルはスカッドかスカッドの変形ミサイルだったと考えていると語った。
米ウエスタン・デジタル(WD)は、困窮する連携相手の東芝の半導体部門の売却について態度を軟化させると見られ、半導体部門の株式をすっかり買い取るのではなく、取得する株式を少なくすることに応じる可能性があると経営不振に陥っている複合企業(東芝のこと)に伝えたと、情報筋が明らかにした。
国家が支援する再建組織の産業革新機構を買い手の候補として含む日米の共同事業体にウェスタン・デジタルを参加させる計画も浮上していると、この情報筋は5月27日に述べた。
ウェスタン・デジタルはこの(東芝の)半導体部門を共同で経営している。
秋田県は、地元の女性が5月27日にクマにかみ殺されたと見られる事件を受けて、人を襲うクマの監視を強化している。
秋田市の東にある仙北市に住む61歳の看護助手・大石正子さんは、同市内の山林で正午過ぎに死亡して発見された。遺体は地面に血を流しているのが発見された。
警察は、大石さんがクマに襲撃された疑いがあると考えている。警察と仙北市では、市内の山林の一部を山歩きをする人たちに対して立入禁止にし、この地域の巡回を強化した。
オレゴン州ポートランドの路面電車で5月26日、イスラム教徒と思われる2人の若い女性に人種差別的な中傷する言葉を叫んでいた男による刺殺事件で、2人の男性が死亡し、もう1人が負傷したと、警察が発表した。女性の1人はヒジャブ(ムスリムの女性が着用するスカーフ)を身に着けていたという。
この刺殺事件は、他の男性たちが止めに入ったときに起こったと、警察は述べた。警察は、電車から逃走したジェレミー・ジョセフ・クリスチャン(35)を逮捕した。
「ひどい事件だ」と警察のピート・シンプトン巡査部長は述べた。「今日起こったことを表現するのに他の言葉はない」。
ワシントン・ポスト紙の報道によると、アメリカのドナルド・トランプ大統領の義理の息子でホワイトハウスの上級顧問のジャレッド・クシュナー氏は、12月の駐米ロシア大使との会談中に、クレムリン(ロシア政府のこと)とトランプ大統領の政権移行チームとの間の秘密の「裏ルート」(の設置)を提案したという。
クシュナー氏は、ロシアの外交施設を使うことを提案し、それはアメリカ政府の他の機関が監視しにくくするためと見られると、ワシントン・ポスト紙は報じている。ロシア大使は、このリスクの高い提案に驚いた、と同紙は述べた。
タイガー・ウッズ氏は5月29日の早朝、フロリダ州ジュピターで酒あるいは何らかの薬物の影響下で運転した容疑で逮捕され、釈放されるまで4時間近くを留置所で過ごした。
警察の広報担当者は、何が起こってこの逮捕につながったのか、この逮捕が薬物に関わるのか、それともアルコールに関わるのかについては詳細は分からないと述べた。
PGAツアー通算79勝で優勝数歴代2位であり、メジャー選手権を14回優勝しているウッズ氏は、4ヵ月間プレーしていない。ウッズ氏は4回目の背中の手術から回復する間、今シーズンの残りは試合に出られない。
フィリピン軍は、「イスラム国(IS)」とつながりがある、弱体化したが今なお強力な武装グループと交戦する中、南部マラウィ市の通りで死体を発見し、この中には処刑されたと見られる少なくとも8人の民間人が含まれていた。
約20万人が住むマラウィでの危機は、武装勢力が、ヘリコプターからの攻撃や装甲車両、多数の軍隊をかわし予期せぬ強さを見せる中で、ますます切迫してきている。
6日間の戦闘による死亡者数は100に近づいた。
魅力的な容姿の科学者は、普通のルックスの同業者よりも能力が低いと見られると、ある研究が5月22日に示唆した。「科学のニュースを選定し、評価する際に、人は顔の見た目を情報源にするようだ」と、筆頭著者のケンブリッジ大学心理学部のウィル・スカイラーク氏は述べた。「一般の人々の間での科学アイデアの広がり方と受け入れられ方の形成に、このことがどのくらい影響を与えるかは定かではないが、視覚メディアの急速な発達が意味することはつまり、このことがますます重要な問題になるかもしれないということだ」。この論文は、『米科学アカデミー紀要』に掲載された。
ブラジルの研究者らは、重度のやけどにティラピアという魚の皮を活用する新治療法の実験をしており、この型破りな方法は患者の痛みを緩和できると、研究者らは述べている。ティラピアはブラジルの河川や養殖場にたくさんおり、穏やかな味の淡水魚(ティラピアのこと)の需要が増す中で、そうした養殖場は急速に拡大している。ブラジル北部のセアラ連邦大学の科学者らは、ティラピアの皮には水分とコラーゲンがあり、病気への抵抗力は人間の皮膚と同レベルで、治癒の役に立つことを発見した。ティラピアによる治療は、治癒を数日速め、痛みへの薬物治療の必要を減らすことができると、ブラジルの研究者らは述べている。
アーモンド、ペカンナッツ、くるみ、ヘーゼルナッツ、カシューナッツなど、ある種の木の実を食べることは、大腸がんの発生率を大幅に減らすことと関連があると、研究者らが5月17日に発表した。この観察研究は、一般に手術や化学療法を含むステージ3の大腸がんの治療を受けた826人の患者を対象にした。患者の約19%は1週間に2オンス(57グラム)以上のあらゆる種類のナッツを摂取した。ナッツを食べる人たちはがんの再発率が42%低く、がん治療の完了後にナッツを食べなかった患者よりも死亡率が57%低かったと、この論文は述べている。
地球温暖化と局所的な都市部の加熱(ヒートアイランド現象のこと)のダブルパンチで、世界の都市の中には、2100年までに気温が8℃も上昇する可能性のあるところもあると、科学者らが5月29日に警告した。このような気温上昇は、都市生活者の健康に深刻な影響を与えかねず、すでに切迫している水などの天然資源をさらに逼迫させうる。この予想は、地球温暖化を引き起こしている温室効果ガスが21世紀の間ずっと増え続けるという最悪のシナリオを基にしている。
都市部は地球表面のわずか約1%しかカバーしていないが、世界中で消費されるエネルギーの78%ほどを消費していると、研究者らは述べた。
科学者らは5月22日、人間の知能に関わる52の遺伝子の発見を発表した。総合してこれらの新たな「賢い遺伝子」は、数万人が受験したIQテストの結果の相違の20%を占めたと、研究者らは『ネイチャー・ジェネティックス』誌に報告書を掲載した。「初めて、私たちはIQに遺伝子が及ぼすかなりの影響量を検出することができた」と、アムステルダムにある神経ゲノミクス認知研究センターの研究者で、この研究の主な立案者であるダニエル・ポスツマ氏は述べた。「我々の発見は、知能の生物学的な基礎に洞察を与える」と同氏は述べた。
太陽光を電気に変換する巨大な四角の葉がついたソーラーパネルの木が5月29日に、フランス中部の町ヌベールで公開され、通行人が携帯電話を充電したり、インターネットを閲覧したり、単に日陰に入ったりすることを可能にした。ロワール川沿いの37,000人の町(ヌベールのこと)は、イスラエルの会社「ソロジック」が開発した技術を試験するヨーロッパ初の町だ。イスラエルの砂漠やアフリカのサバンナに見られるアカシアの木にヒントを得た「eツリー」は、水と街灯の電気も供給する。最初の試作品は2014年にイスラエルで公開された。翌年に、最初の稼働可能なバージョンが、パリで開かれた気候変動に関する会議COP21で発表された。
政治的な悪巧みのひねりをきかせたビールはいかがだろうか。
ウクライナにあるクラフトビール醸造所は、ドナルド・トランプ氏が選挙活動中にロシアとつながりを持っていたという疑惑が白熱する状況をチャンスとして、アメリカの大統領(トランプ氏のこと)をラベルに掲載したラガービールを発売した。
ラベルにはロシアのウラジーミル・プーチン大統領も覗き見していて、トランプ氏のトレードマークの1つである「Make America Great Again(アメリカを再び偉大に)」と書かれた赤いキャップをかぶっている。別の男はアメリカのファーストレディについて「Free Melania(メラニアを自由にさせて)」と書かれた看板を掲げている。
西部のリヴィウ市にあるパブ、プラウダは、自身の創作を「トランプ。分断されたアメリカ合衆国の大統領」と呼んでいる。このビールのアルコール度数は7.2%だ。
「私にとっては、どのボトルもささやかなメッセージを発するチャンスだ」と、プラウダの共同所有者Yuriy Zastavniy氏は語る。
「世界での大衆迎合主義の広がりに対する私たちの風刺的な見方が、(ビールの)名前とラベルのデザインに反映されている」。
ビール自体は「ライム入りのインペリアルメキシカンラガー」に分類され、ラベルには壁が印刷されている。トランプ氏は、アメリカの国境に、同国の南の隣国と壁を建設すると約束した。
アメリカ疾病予防センターは最近、アメリカ国内でのオピオイドのまん延を宣言した。同センターによると、オピオイドの過剰摂取で国内で一日に90人が死亡しているという。
フェンタニルは、この過剰摂取の一番の原因になっている薬品だ;ヘロインの50から100倍強力である。しかし、ヘロインとは異なり、違法ではないので、フェンタニルのようなオピオイドは医師から鎮痛剤として処方される。
問題なのは、多くの医師がオピオイドを過剰処方することで、患者が依存症になったり、投薬を止めると離脱症状に苦しんだりする可能性があることだ。
オピオイドはとても一般的なので、人々は普通のものだとほとんど見なしている。1つにはテレビ広告がある。オピオイドのテレビ広告はないものの、オピオイドの副作用の1つ ― オピオイドによって誘発される便秘 ― に役立つ薬品の広告がある。この広告は好印象を与えるもので、オピオイドは単なる鎮痛剤の一種のような感覚を覚えさせる。
しかし、オピオイドは危険なものだ。人々は路上でオピオイドを買うことができる。路上での過剰摂取はあまりにも大きな問題になっているので、私たちが住んでいるワシントン州付近の警察では過剰摂取に対処できる薬品を携帯し、これまでに数人の命を救うために使われたほどだ。
そして、これはワシントン州だけの問題ではない。国の反対側にあるフロリダ州の知事は最近、フロリダ州でのオピオイドのまん延を宣言した。
カナダは今、同じ問題を抱えている。カナダは、アメリカを除くどの国よりも1人当たりのオピオイドの使用量が多い。あるカナダの新聞は、フェンタニルを、本や服を買うのと同じように、インターネットで買うことができると報じている。35米ドル(3,900円)で、「サンプル」を買うことができ、1キロあたりは21,000米ドル(230万円)ほどだ。あるいは、アメリカの路上で買って、車で国境を越えて持ち込むこともできる。カナダの国境の検問では小さな荷物であれば確認されない。
状況はさらに悪化している。フェンタニルを路上で販売することは違法だが、フェンタニルのような薬物が常に製造されている。新薬はどれもフェンタニルに似ているが、全く同じではないので、禁止されるまでは短期間の間、合法とされる。
アメリカは、中国のサプライヤーが違法なオピオイドの主たる供給源だと述べている。彼らはインターネット上でオピオイドを販売しており、乾燥剤と見せかけるか、電化製品と一緒に梱包することが多い。
当局は何ができるか? 1つのアイディアは、地元の消防署に「隠れ家」のスペースを設けることだ。オピオイドの使用者は、ストレスを低下させ、カウンセリングを受けるためにそのスペースを利用できるだろう。また、医師は過剰処方すべきではなく、患者にオピオイドの使用法に関して厳格な指示を与えるべきだ。
こうした措置は、スタートにすぎないとしても、悲惨な状況を減らすのに役立つはずだ。