国会は6月9日、明仁天皇(83)が高齢を理由に退位できるようにする特例法を制定し、皇太子徳仁親王(57)が皇位を継承する道を開いた。
天皇の退位は2018年末に起こると見込まれている。現行の法律は天皇が死去した場合にのみ皇位継承を許しているため、天皇の退位は約200年ぶりとなる。
政府は政令を発することでタイミングを決める。
天皇の退位は日本の年号の変化の訪れを告げる。日本は、西暦と伝統的な年号の両方を同時に使っている。現在の年号は平成29年と呼ばれ、明仁天皇の時代になって29年という意味になる。
退位の特例法は、明仁天皇が昨年8月にテレビで放送された異例のビデオメッセージで引退したいという希望を示された後で議題になった。このメッセージでは、天皇はご高齢により、自身の公務に支障が出ているという懸念を述べられた。
6月9日に参議院は、主要政党のほとんどすべての賛成を得てこの法律を可決した。
「安定的な皇位の継承は、非常に重要な課題だ」と安倍晋三首相は述べた。