ハインツのグリーンケチャップ。脂肪分なしのプリングルズ(スナック菓子の名前)。歯磨き粉メーカーのコルゲート社が発売した冷凍ラザニア。専門家でなくても、こうした製品が失敗したことは分かるだろう。
だから、これらの製作物は数十の他の物と一緒に、新たにできた「失敗博物館」で取り上げられているのだ。この博物館は、スウェーデンの街ヘルシンボリに設立され、何年も前に拒否されたたくさんのへんてこな製品が並んでいる。
この博物館は43歳の学芸員で臨床心理学者のサミュエル・ウエスト氏が考案したものだ。
「イノベーションプロジェクトの80〜90%は失敗して、それについて読むことは一度もなく、見ることもなく、人々はそれらについて語ることもないということを我々は知っている」と、ウェスト氏は述べた。「そして、我々がこうした失敗からできることが何かあるとしたら、それは失敗から学ぶことだ」。
博物館に展示されている多くの品物は、企業がブランドを多様化しようとした試みを示している。コカ・コーラの「BlaK」というコーヒー飲料やペプシの「クリスタル」という透明な炭酸水などがある。
象徴的なバイクメーカーのハーレー・ダビッドソンからは1990年代半ばに発売した男性用のオーデトワレが登場している。
「ファンは大いに嫌っていた」とウエスト氏は述べた。