福岡県にある聖なる島と3つの岩礁は、他の関連する4つの場所とともにユネスコの世界遺産に7月9日に登録されたとこの国際機関(ユネスコのこと)は発表した。
この組織(ユネスコのこと)は、ポーランド南部のクラクフでの会合で、ユネスコの諮問機関が日本を除外するように推奨した後で、同県内の沖ノ島と近隣の岩礁とほか4つの場所を登録することを決定した。
世界遺産に追加されたこれらの場所には、九州北端の古墳群と宗像大社の一部である2つの神社が含まれている。
沖ノ島には宗像大社の社殿である沖津宮が祀られている。
九州と朝鮮半島の間にあるこの島は、女人禁制を含む立ち入りを制限する古代のルールを維持している。
朝鮮半島で作られた金の指輪、ペルシア(現在のイラン)産のカットグラスなど、この島で発掘された8万点近くの物が国宝に指定されている。
この神社は4世紀から9世紀まで、他のアジアの国々と日本の交流、航海の安全を祈る儀式を行なうのに使われてきた。
ラリッサ・コリヴォーさんは7月1日、鵜飼い開きの初日に、日本初の外国人鵜匠としてデビューした。京都の嵐山地域にある大堰川で、コリヴォーさんは見物客に微笑んだ。その後、彼女は4羽の鵜を操った。鵜はくちばしで魚を捕まえ、飲み込もうとした。しかし、コリヴォーさんは鵜の喉に圧力をかけて数十匹の魚を集めた。
「水位が高く、鵜をコントロールするのが難しかったですが、声援のおかげでがんばれました」と、コリヴォーさんは(漁を終えた)後、日本語で語った。
28歳のコリヴォーさんはドイツとカナダの両方の国籍を保持している。彼女は2011年に日本文化を学ぶために京都へ来た。鵜飼いについては昨夏学んだ。
今年の6月8日から、コリヴォーさんは鵜を使った魚の捕り方を勉強しはじめた。最初は大変だった。しかし、数多くの失敗を経て、鵜をスムーズに操る方法をだんだんと覚えていった。
環境省によると、日本では女性のハンター数が最近増加しているという。この増加は、いわゆる「狩猟女子」への関心を高めている。
狩猟免許を持っている女性の数は、2014年度に3,184人に達した。過去5年と比較して約2倍以上になっている。狩猟免許取得者の全体数は193,762人に急落した。
新たに狩猟免許を取得した1人が31歳の畠山千春さんだ。2011年3月の大災害の後、畠山さんは福岡県の田舎に移住した。自分のライフスタイルと日本の食文化についてじっくりと考えさせられたという。2013年に罠を使って野生動物を狩る免許を取得した。「少し抵抗はあるけれど、野生動物が作物や田畑を荒らすのは事実だ」と畠山さんは語った。「1つだけの側面からは語れないことだ」。
文部科学相の元高官である前川喜平氏は7月10日、安倍晋三首相の大親友が経営する学校を手助けするために、政府内の高官が重要な意思決定の過程を操作したと思うと再度述べた。
「背景に官邸の動きがあったと思う」と前川氏は、この問題を審議するために開かれた1回限りの国会の委員会で述べた。前川氏は、その「背景の動き」のことを「不公正」と「不透明」と表現した。
幅広い種類の犯罪を計画することを処罰する法律が7月11日に発効した。警察権力の強化が国民の自由に対する抑圧につながりうるという懸念が国民の間に残っているにもかかわらず、政府はこの法律がテロを阻止するのに役立つと主張している。
この法律の下では、テロ集団や犯罪組織は277種類の犯罪のいずれについても実行の計画と準備をしたことについて処罰される。
安倍晋三首相の政府は、2020年の東京オリンピックを控え、テロリズムに対処するために極めて重要なものとして、この法律の枠組みを作った。
日本銀行は7月10日、アジアへの輸出が好調な中、国内9つの地域経済のうち5つについて評価を引き上げた。
さらに、同銀行はうち6地域を表すのに「拡大」という表現を用いた。表紙が桜であることから「さくらレポート」と名付けられたこの報告書を2005年に発行しはじめてから最も多い(地域数)だった。
評価の引き上げの理由としては、スマートフォンに使われる電子部品や製造機器への、中国、台湾、東南アジアからの需要が大きいことなどがある。
毒を持つヒアリが愛知県春日井市で発見された。日本の内陸部でヒアリが発見されたのは初めてだと、愛知県は7月10日に発表した。
愛知県と環境省の地方局は、春日井市の倉庫と、名古屋港から出荷された貨物コンテナを捜索し、約12匹のヒアリを発見した。
ヒアリは、神戸や東京など、日本のいくつかの港で発見されている。この愛知県のコンテナは香港から名古屋へ発送されていた。
トルコの最大野党の党首は7月9日、イスタンブールでの大規模な抗議集会で、トルコは独裁政治の下にあると述べ、昨年失敗に終わった軍事クーデターの後、当局が開始した弾圧に抗し続けると誓った。ケマル・クルチダルオール党首は、イスタンブールでの集会で最後を飾ったアンカラからイスタンブールまでの25日間の行進は、長期の活動の第1段階だったと語った。
クルチダルオール氏は、トルコの首都から425キロの長旅の最後に、彼を歓迎した群衆に対し「我々は恐怖の壁を崩す」と述べた。
イラクのハイダル・アル=アバディ首相は7月10日、戦闘員をイラク第2の都市から一掃するための9ヵ月近くの過酷な戦闘の後、モスルで「イスラム国(IS)」グループに対する勝利を宣言した。
アル=アバディ首相はモスルの旧市街の端の小さな基地から語り、「我々はイラクとすべてのイラク人の完全勝利を宣言する」と述べた。旧市街は、最後の一部の抵抗勢力が抵抗を続けていた。
「この素晴らしい祝日が、戦士とイラク人のこれまでの3年間の栄誉を称えた」と首相は語った。
今なお続く紛争で困難が広がっているため、世界で最も新しい国は7月9日の独立記念日を祝う公式な式典を2年連続で開催しない。
南スーダンが独立してから6年、この国は、武力衝突、深刻な飢餓、強制退去、政府と反体制勢力による戦争犯罪の告訴などにより混乱状態にある。南スーダンの1100万人の国民にとって、希望をもって始まった独立(の日)は、年に1度訪れる哀悼の日になってしまった。
国連加盟国の3分の2近くが7月7日、数ヵ月にわたる協議の後、核兵器を禁止する条約に賛成した。
核兵器の禁止条約は、50ヵ国が批准してから90日後発効する。こうした世界条約が合意されたのは初めてだ。
投票に参加しなかった国は、日本と核保有国などだ。アメリカ、イギリス、フランスの代表者は、声明でこの条約に「署名したり、批准したり、加わる予定はない」と述べた。
フランスでは2040年までにガソリン車とディーゼル車がもう販売されなくなる ― これは、世界第6位の経済大国(フランスのこと)が化石燃料から離脱するための幅広い取り組みの一環として、フランスが7月6日に設定した野心的な目標だ。
この提案を懐疑的に見るメーカーや運転者もいるが、気候変動に関するパリ協定を離脱するというアメリカのドナルド・トランプ大統領の決定を迎え撃つ反撃として歓迎する人もいる。ニコラ・ユロ環境相は、クリーンエネルギーを推進し、パリ協定におけるフランスの約束を果たすための政府の5カ年計画を発表し、フランスの車メーカーには「この約束を果たすことのできる」計画があると述べた。
違法な象牙取引がインターネット上で横行しているという環境活動家からの批判の中、インターネット通販会社の楽天は、同社の通販サイトで象牙の販売を禁止すると、7月6日に同社職員が発表した。7月1日に、楽天は規約を変更し、同社の通販モールを利用する販売業者が同社サイトに象牙製品を掲載することを禁止した。猶予期間は約1カ月だ。ウミガメの一部を使った製品の販売もまた禁止された。アフリカゾウの身体の一部の国際取引は禁止されているが、近年象牙の密猟が悪化しており、国内取引の禁止を求める声も高まっている。
テスラは7月7日、南オーストラリアに世界最大のリチウムイオン電池工場を建設すると発表した。これは、同地域の全域で相次いでいる停電を招いているエネルギー危機を解決する試みの一環だ。
テスラはフランスの再生可能エネルギー会社ネオエンと提携し、南オーストラリア州に100メガワットの電池工場を建設する。
テスラのイーロン・マスクCEOは、今回のシステムは、地球上のどのシステムよりも3倍強力だと述べた。
「南オーストラリアは地球上のどんなものよりも3倍以上強力なことをしようとしている」とマスクCEOは述べた。「これは世界の他の地域の見本となるだろう」。
北朝鮮の関係者は7月10日、国際的な制裁を受けて、平壌でのガソリン価格が1カ月間増加していることを認めた。4月頃から(制裁が)始まる以前よりも、価格が1.5倍に急騰し、高止まりしていると、北朝鮮の主要シンクタンクの所長が共同通信とのインタビューで述べた。しかし、社会科学院経済研究所を率いる金哲所長は、「物価が継続して上昇しているという状況でも、混乱状態にあるという状況でもない」と述べた。金所長は、エネルギー価格の上昇に対処する措置の一環として、北朝鮮は国民に公共交通機関と自転車を使うように勧めていると語った。
日本の損害保険大手3社は、サイバー攻撃に関する保険の売上が3倍以上になり、2016年度に合わせて1000件を超えた。損傷を受けたコンピュータシステムが原因での損害を補償するサイバー攻撃に関する保険への需要は、サイバーセキュリティに関する懸念が中小企業に拡大する中、急増している。日本ネットワークセキュリティ協会は、サイバー攻撃への保険の市場は、来年3月末までの今年度中に156億円規模に成長すると見込まれると述べた。損害保険会社は、5月中旬に少なくとも150カ国の企業を身代金要求型不正プログラムが襲った後、関心が高まっていると、東京を本拠とする同協会は述べた。
畳の使用拡大を推進する熊本県のグループは、菓子メーカーと提携して、その伝統的な敷物(畳のこと)の生産に使われる原料のイグサの香りがほのかに香る「食べられるお箸」を開発した。
熊本県いぐさ・畳表活性化連絡協議会は今月後半にこの製品のインターネット販売を開始する予定だ。愛知県碧南市の丸繁製菓で一膳ずつ焼き上げられたお菓子の箸は、長さ20センチ、厚さ1センチで、ほのかにイグサの風味がして適度に甘くて苦い。イグサの粉と混ぜ合わせた後、小麦粉と卵でできた生地はゆっくりと低い温度で焼き上げられる。
フロリダ・キーズ連邦海洋保護区の水中でのあるラジオ局の放送が7月9日、サンゴ礁の保護を呼びかける音楽と告知を聞きに来たダイバーとシュノーケラー約400人を集めた。
世界で3番目に大きい生きたサンゴ礁の一部であるルー・キー・リーフで開かれたロウワー・キーズ水中音楽フェスティバルでは、WWUSラジオ局が4時間音楽を流し、水中で聴取された。
「どこにも移動できないので参加せざるを得ない人たちがここにいる」と、このイベントの共同創設者でラジオ局のニュースディレクターのビル・ベッカー氏は述べた。「ダイバーとシュノーケラーが、サンゴ礁の保護についてや、サンゴ礁でのマナート、そしてダイバーの心得についての公共広告を聴いている」。
「それはサンゴ礁に彼らが与える影響を減らすためにできることだ」と、ベッカー氏は語った。
水をテーマにしたプレイリストには、ビートルズの「オクトパス・ガーデン」やサメの大ヒット映画「ジョーズ」のテーマ曲などが含まれた。
水中の参加者は、サンゴ礁の上に浮かぶボートから吊り下げられたLubbell Laboratory製の防水スピーカーでコマーシャルなしの放送を聞くことができた。
90年代の人気バンド「パルプ」のリーダー、ジャーヴィス・コッカーが歌ったように、「みんな観光客が嫌いだ」。悲しいことに、観光客については嫌いになることがたくさんある。そして、私たちは皆、好むと好まざるとにかかわらず、人生のどこかで観光客になる羽目になる。
では、観光客がこんなに嫌われる原因はずばり何なのだろうか? 観光客の主な悪影響の1つに環境への影響がある。ニュージーランドのツアー運営会社は、『ロード・オブ・ザ・リング』の映画が人気になり、ニュージーランドの観光産業が急伸して興奮した。しかし、この観光ブームは、景観へのひどいダメージをもたらした。人気の湖のふち周辺をあまりにも多くの車が通ったせいで生じたダメージが分かる写真が公開された。観光客はまた、あまりにもたくさんのゴミをポイ捨てしていくので、決まりが悪すぎてこのエリアの上を飛ばないヘリコプターツアーの運営会社もあったほどだ。
決まりの悪さは、嫌な観光客というレッテルを貼られた国の人々が強く感じるものでもある。中国からの観光客が、いい写真を撮ろうとして大阪で桜の木を傷つけたという事件があった。日本のメディアは、役目をしっかり果たし、これらの観光客と、そして同様にして他の中国人全員を非難した。日本でニュースにならなかったのは、中国本土で同じくらい怒っている中国の国民のコメントだった。中国の国民の大多数も、こうした観光客のひどい行動にゾッとした。
こうしたことはどこでも起こる。東南アジアの一部への観光客は、旅の資金を賄うために、物乞いをしたり、道で商品を売ろうとしたりしているところを写真に撮られている。イギリス人には酔っ払って破壊的な行楽客になるという評判がある。もしかしたら、tourist(観光客)がややterrorist(テロリスト)と似て聞こえるのには理由があるのかもしれない。
異なる環境にいることに配慮が足りないことが、マナーの悪さの主な原因のように思える。日本で、私の近所の通りをきれいにしている人の事例は数多く見てきたが、日本人が散らかしたり、もっと悪いことにすでにゴミであふれている場所にポイ捨てしたりするところを見たこともある。数年前に、和歌山県のあまり有名ではない山をハイキングしているときに、私は他のハイキング客が残していったゴミがあまりにもたくさんあるのを見てがっかりした。
私は最近、マーク・トウェインの言葉の1つについて話すように生徒たちに言った:「旅というものは偏見にとって致命的だ」という言葉だ。生徒の1人は、これは観光客にも当てはまる一方で、観光客のマナーが悪いと、特定の国からの観光客への偏見を生むことにもなりかねないと指摘した。
旅についての別の言葉には、「持ち帰るのは思い出だけ、残すのは足跡だけ」というものがある。しかし、たぶん足跡を残すことですら行き過ぎだろう。おそらく、観光客や旅行者が覚えておくべきことは、自分の国とその国民を代表しているということ ― 足跡ではなく、よい印象を残すべきだということだ。