殺人犯は、指紋も残さず、髪の毛を1本も残さず、プロのように形跡を隠したことを知っていて、せせら笑いをしながら立ち去る。しかし、犯罪現場でこの自信過剰な暗殺者を蚊が刺していたとしたら、いつか有罪判決が出るようになるかもしれないと、7月10日に発表された研究は述べている。それは、名古屋大学の研究者らが、蚊から抽出した人間の血液は蚊が吸血してから48時間以内であれば血液の持ち主をたどることができることを示したためだ。「この技術は、誰が犯行現場にいたかを警察が突き止める一助となる可能性がある」「将来的には、犯罪者に有罪を言い渡すために活用できる証拠を提供する可能性がある」と、研究を率いた科学者の山本敏充氏は述べた。