バージニア州の学生街で8月12日、白人至上主義者の集会に反対して平和的に抗議活動をしていた群衆に車が突っ込み、道路を渡っていた32歳の女性が死亡したほか、十数人以上が負傷し、暴力的な対立で満たされた1日の緊張を高めた。その後すぐに、その(白人至上主義の)集会の周囲の警戒にあたっていたと職員が言うバージニア州警察のヘリコプターがシャーロッツビルの郊外に墜落し、乗っていたパイロットと州警察官が死亡した。
この混乱は、10年で最多の白人至上主義者が集まったと考えられている集会で拡大した。州知事は非常事態宣言を出し、警察が人々に退出を命じた。その集団は、南部連合軍のロバート・E・リー大将の銅像を撤去する計画に抗議するために集まっていた。
バージニア大学に通うマット・コルボンさん(22)は、「突然タイヤのキーという音が鳴った」とき、数百人の反対抗議行動参加者が行進していたと語った。銀色のダッジ・チャレンジャー(車種の名称)が別の車を直撃し、バックして「人の海」の間を駆け抜けた。
この衝撃で人々は空中に投げ出された。残って立っていた人々は、散り散りになり、叫び、さまざまな方向へ安全を求めて走った。運転手は警察によって身元が確認され、オハイオ州のジェームズ・アレックス・フィールズ・ジュニア(20)と判明した。