熱帯性低気圧ハービーが引き起こした壊滅的な洪水が8月28日にヒューストンに押し寄せ、アメリカで4番目に人口の多い都市(ヒューストンのこと)の住民はボートで家を離れ、「前代未聞の」降雨がさらに数日続くことが予想される中で避難することを余儀なくされた。
50年余りの間にテキサスを襲った最も大きなハリケーンであるハービーが8月25日、上陸し、18人以上が死亡した。
この嵐で、河川や運河の水が堤防を越え、ヒューストンのいくつかの通りで胸までの深さの洪水を引き起こした。
ハービーはこの国(アメリカのこと)の石油と天然ガス産業の中心地を襲い、運営会社は製油所のいくつかを閉鎖して避難し、沖合いのプラットフォームを閉鎖せざるをえなくなった。大洪水でアメリカの製油能力の11%、アメリカ・メキシコ湾の石油生産量の4分の1に打撃を与えた。
「我々が目にしているのは、ヒューストン史上最も壊滅的な洪水だ。前代未聞のレベルの降雨に見舞われた」と、再保険会社エイオン・ベンフィールドの気象学者スティーブ・ボウエン氏は語った。
今週末までにテキサス州の沿岸地域では、合計降雨量が年間平均降雨量に匹敵する127センチメートルに達しそうな場所もある。
動物の体重と身長を測るのは常に簡単にできるわけではないが、ロンドン動物園では毎年測っている。ロンドン動物園では、動物たちの身長と体重の記録を最新の状態に保つため、毎年恒例の「身体測定」を8月24日に実施した。
多くの飼育員が2万頭以上の動物たちの体重を測るのを手伝った。身体測定には何時間もかかった。このデータは世界中の動物園に共有される。
身体測定をゲームだと思って動き回るリスザルなど、中には体重を測るのに忍耐の必要な動物たちもいる。体重を記録するのは大変な作業になりうる。飼育員らはエサを使って動物たちをじっとさせようとした。
飼育員らは体重だけを記録しているわけではない。体長と体高も計測する。飼育員らは、大きなものさしをライオンのねぐらに入れ、後ろ足で立たせるためにライオンの上に肉をぶら下げた。
動物の「膨らむウエストライン」は、妊娠を示していることもあると、ロンドン動物園のマーク・ヘイベン園長は述べた。
23歳の葬儀関係者が、亡くなった方のお葬式用の着付けを競うコンテストで優勝した。このコンテストは8月24日に日本最大の葬儀見本市で行なわれた。
「コンテストに向けて準備をするために毎日練習しました」と笑顔の寺井梨乃さんは、3人の決勝進出者を破った後で語った。
「動画を撮って、『これは美しく見えるだろうか? 亡くなった方を丁寧に扱っているだろうか?』と自分に問いかけながら改善していきました」。
神道の信仰では、魂は死後すぐには穢れているものとされる。葬儀関係者が遺体に着付けをする―通常は近い親戚だけの前で―とき、亡くなった方の霊を「あの世」へ行く前に清めている。
4人のコンテスト参加者が、ステージ上でマットレスに横たわった生きた人間のボランティアに着付けをした。葬儀用の音楽がBGMで優しく流れるなか、3人の審査員が注意深く観察した。
自民党が率いる連立与党が支持した新人政治家の大井川和彦氏が8月27日の茨城県知事選で勝利した。
この選挙は安倍晋三首相が内閣と自民党の主導部を8月3日に改造して以来初の主要な選挙だったので、今回の選挙での勝利は安倍首相に政治的な弾みをつけるだろう。
この53歳の元マイクロソフトジャパンの重役(大井川氏のこと)は、3人の候補者の間で争われた選挙で、有効票の47.5%を獲得し、40.1%を得票した現職の橋本昌氏を破った。
8月にポテトサラダから大腸菌による食中毒が発生した後、群馬県高崎市は8月26日、そのサラダが製造された地元の工場で採取した食品サンプルからは毒性のある細菌は見つからなかったと発表した。
ポテトサラダを食べた12人が細菌に感染し、1人は重症となっている。
12人は8月5日から7日に高崎市の工場で製造されたポテトサラダを食べた。しかし、8月1日から18日の間にこの工場で製造されたサラダのサンプルテストでは、毒性のある細菌が見つからなかったと、その自治体(高崎市のこと)は発表している。
グーグルは8月26日、日本で前日に起こった広範囲のインターネット障害について責任を受け入れた。
この検索エンジン大手(グーグルのこと)は今回の不具合について謝罪し、これはネットワーク設定の誤りが原因で、発覚から8分以内に修正されたと述べた。
障害が起こったサービスには、回復に数時間かかり、りそな銀行をはじめとする金融機関の顧客はオンライン口座にアクセスすることができず、インターネットユーザーは、JR東日本の電車のオンライン予約ができなかった。
奥原希望選手は8月27日、バドミントン世界選手権の女子シングルス決勝で、リオ五輪の銀メダリストであるインドのプサルラ・シンドゥ選手に勝ち、日本初のシングルス部門世界チャンピオンになった。
奥原選手は、リオ五輪の準決勝でシンドゥ選手に破れたリベンジの機会を狙っていた。110分間のスリリングな試合で、奥村選手はスコットランドのグラスゴーにあるエミレーツアリーナで2対1(21-19、20-22、22-20)で勝利し、そのスタミナとさまざまな優れたショットが賞賛された。
「ファンの皆さんの支えのおかげで、今日はいい試合ができました」と奥村選手(22)は述べた。
インラック・シナワトラ前タイ首相はドバイへ逃亡したと8月26日に前首相の党の幹部が発表した。その前日、インラック前首相は、最大で10年の禁固刑となる職務怠慢に関する判決の場に現れなかった。
インラック前首相が所属するタイ貢献党は、インラック前首相がシンガポールを経由してドバイへ逃げたと発表した。ドバイでは、同じく元首相だった兄のタクシン・シナワトラ氏が汚職をめぐる2008年の禁固刑を避けるために自主亡命で暮らしている。
裁判所は、インラック前首相の逮捕令状を発効し、9月27日に判決を読み上げる。
中国の商務省は8月25日、8月に可決された国連安全保障理事会の制裁に従って、北朝鮮の個人や企業が中国で新しい事業を行なうことを禁止した。
同省のウェブサイトに発表された告知によると、北朝鮮の個人や企業が関わる新たな合弁企業、新しい完全所有の事業、既存の企業の事業拡大が中国で禁じられるという。
この新措置は直ちに発効した。
ベネズエラは8月26日、武装軍事演習を実施した。危機に見舞われたこの国(ベネズエラのこと)にドナルド・トランプ米大統領が脅威を与えると見られた後、起こりうる攻撃からの防衛に参加するよう市民に求めた。
「アメリカからの好戦的な脅しに対し、18歳から60歳までの全てのベネズエラ人は、国全体の防衛に貢献することが求められる」と国営テレビで発表された。
2週間ほど前に、トランプ大統領はベネズエラに対処するにあたり、「軍事行動という選択肢も排除」しないと述べた。
アップル社はイラン製のアプリを同社のアップストアから全て削除したと、イラン当局が8月25日に発表した。
イランの電子取引サイトDigikalaのアリ・マレキ氏は、イラン製のアプリは10日ほど前に停止されたと述べた。Digikalaのアプリは「イランに課された新しい制裁に基いて」削除されたと語った。
アップル社はアメリカの制裁を理由に、イランでのアップストアへのアクセスを許可してなく、公式にはiPhoneを販売していない。同社の今回の措置は、イラン製のアプリを他国のアップストアから削除するものだ。
人工知能(AI)によりサメを探知するシステムを搭載したドローンが9月からオーストラリアのいくつかのビーチを巡回する。バッテリー駆動のドローンは、リアルタイムの映像をドローンの操縦者に提供し、操縦者はサメを探知するソフトウェアを使って、目視よりも正確にリアルタイムでサメの位置を特定する。上空からの映像データを分析してサメの動きを検知する場合、人の目だけでは正確さが20〜30%であることが、研究で示されている。検知ソフトウェアはこの割合を90%にまで高めることができると、シドニー工科大学ソフトウェア学科の研究助手Nabin Sharma氏は述べた。
イスラエルの考古学者らは8月23日、ビザンチン時代のユスティニアヌス皇帝とギリシア正教の高位の修道士の名前が記された1500年前のモザイク床の一部を公開した。
エルサレム東部の城壁に囲まれた旧市街での採掘作業の監督であるデビッド・ゲルマン氏は、このあたりは考古学上の発見が豊富な場所ではあるが、このような碑文が見つかることはめったにないと語った。「当時の人々からの直接の文や手紙は比較的稀だ」と述べた。
このギリシア語の碑文は、紀元前550年か551年のもので、同市内のダマスカスゲート付近に巡礼者向けの宿と思われる建物の建設を記念するものだ。
旧市街はエルサレム東部に位置する。
オーストラリアの研究者らは、死につながることもあるピーナッツアレルギーの緩和において大発見を報告した。効果が長く持続する治療を発見し、アレルギーの克服が間もなく可能になる希望を与えると研究者らは述べる。
メルボルンにあるマードック・チルドレンズ・リサーチ・インスティチュートの科学者らが実施した臨床試験では、ピーナッツアレルギーを持つ子どもたちに18ヵ月の期間、少量のピーナッツたんぱくとともに乳酸菌を与えた。2013年に実験が終わると、約80%の子どもがピーナッツに対して耐性を持つことができた。この研究では、4年後にも約70%の子どもが拒絶反応を起こさずにピーナッツを食べることができた。
一般的ながんの治療に代替療法を選んだ人々は、標準的な治療を選んだ人々よりも死亡する確率が最大で5倍高くなると、新しい研究が8月18日に明らかにした。診断から5年後の死亡リスクは、「乳がんと結腸がんで最も高かった」―それぞれ5.6倍と4.6倍高くなった―と、論文の筆頭著者でコネチカット州のエール大学医学部のスカイラー・ジョンソン氏は語った。手術や放射線治療、化学療法を拒否し、ハーブやビタミン、ホメオパシー、特別な食事法など、あまりオーソドックスでない療法を選んだ肺がん患者は死亡率が2倍ほど高かったと、同氏は『ジャーナル・オブ・ザ・ナショナル・キャンサー・インスティテュート』誌で報告した。
アメリカと韓国の研究者らは、伸ばしたりねじったりすることで発電できる新たな糸を開発したと、ある研究が8月24日に発表した。この素材は「ツイストロン」と呼ばれ、海の波の動きからエネルギーを生み出すのに使うこともできると、『サイエンス』誌に掲載された論文は伝えている。
「ツイストロンというエネルギー収集機についてイメージする最も簡単な方法は、糸を持って、伸ばし、電気が生み出されるということ」と、共同著者でダラス州テキサス大学のカーター・ハインズ准教授は述べた。この糸はカーボン・ナノチューブでできており、カーボン・ナノチューブとは炭素でできた中空の管で、直径が人の毛髪の1万分の1よりも小さい。
ジョンソン・エンド・ジョンソンは8月21日、タルク(滑石)を原料とする同社の製品を女性器周辺の衛生用品として使用した後に卵巣がんを発症したと主張する女性に対して、4億1700万ドル(約460億円)を支払うようにカリフォルニア州の陪審から命じられた。カリフォルニア州の住民エバ・エチェベリアさんを支持したロサンゼルス上級裁判所の陪審員による判決は、ジョンソン・ベビーパウダーといったタルクを主成分とした製品ががんを引き起こす危険性について消費者に十分に警告していなかったとして訴えられている訴訟の中で、これまでで最大のものだった。「われわれは当社の『ベビーパウダー』の安全性を裏付ける科学を指針としており、今回の判決に対して上訴する」とジョンソン・エンド・ジョンソンは声明で発表した。
イギリス南西部のピュージーで今年初めに起こった火事から救出された子豚は、助けてくれた救助隊員にソーセージとして農園主から提供された。園主は消防士に救助活動のお礼をしたかった。
ロンドンから西に110キロのミルトン・リルボーンにある農場で今年2月、電気の故障が原因で干し草に火がついた後、18匹の子豚と2匹の雌豚が救助された。
そしてこの豚たちが屠殺されたとき、農園のレイチェル・リバーズさんは、感謝を示すためにいくつかのソーセージを消防士に贈るべきだと言った。
BBCに対してリバーズさんは、「菜食主義者はこれを嫌がるだろう」と認めた上で、それでも彼女がした贈り物について後悔はないと語った。「うちは農場なのでこれが私たちのすることだ。ペットとして飼うわけにはいかない」と彼女は述べた。
「消防士の皆さんに感謝したかった。助けてもらったとき、ソーセージを持っていくと約束し、彼らはみんなそれを喜んでいた」。
消防署の広報担当者は、ソーセージは「素晴らしかった」と述べ、リバーズさんにその気前の良さを感謝した。
孫は最高だ―楽しいだけで、責任を持たなくていい。
今や妻と私は息子の家族と一緒に暮らすためにカリフォルニア北部に引っ越してきたので、2歳になる孫娘のアンナとたくさん過ごしている。アンナは私をおじいちゃん、妻をおばあちゃんと呼ぶ。
アンナは控えめに言っても手に余る。そして、私たちは2人ともアンナとゲームをしようとし、役に立つ言葉や身体的な技術を教えようとしている。これはアンナの母親とチームを組んでの取り組みのようなものだ。
アンナは私たちが到着した後すぐの5月初めに2歳になり、孫息子が7月初めに生まれた。私たちは今では6人家族だ。アンナの母親はアンナの言語発達を心配していて、地元の児童専門家を呼んで診断を受けさせている。しかし、アンナは簡単に試験に合格し、それ以来英語はあふれ出てくるようになった。英語と、母親の母語であるスペイン語で話し掛けられたことをアンナは全て理解している。
アンナはわずか2歳ではあるが、新しい言葉をスポンジのように吸収し、私たちが話すことを繰り返す。食べ物をこぼしたり、何かよくないことが起こると、アンナは「おっと」と言う。「おやすみ」と「バイバイ」を言い、毎日もっと多くの言葉を話す。Pleaseとthank youの使い方も知っている。「ねえ」や「まあ」という言葉を妻が言うが、アンナはこれらの言葉は保育園では使っていないだろう。
アンナは「きらきら星」など子どもの歌が好きだ。私の息子は東京で覚えた日本語で「きらきら光る」と一緒に歌う。そしてアンナに新しい曲を創作するのは簡単だ。
カリフォルニアではファースト5と呼ばれるプログラムがあり、息子の家庭のように低所得の家庭の5歳までの子どもが無料で利用できる。孫娘は週2回そこへ行き、私たちもときどき訪れる。そこにいる子どもたちと母親のほとんどはヒスパニックだ―カリフォルニアの民族の多様性の大きさを示している。
ファースト5は1988年に始まり、以降、順調にいっている。その目的は、健康と栄養、早期の識字、言語発達など、児童期初期における選択の自由を改善することだ。
ときどき、アンナの子どもらしい発音が気まずい状況をもたらすことがある。先日、アンナとおばあちゃんは通りを歩いて少し散歩に出かけ、アンナは隣人が洗車をしているのを目にした。彼はアフリカ系アメリカ人で、アンナは彼を指差し、「黒!」と言った。彼女は色を覚えているところなのだ。妻はすぐに、「そうね、あの人の車は黒いね」と言った。立ち去るときにアンナは「バイバイ、お隣さん(neighbor)」と言いたかったのだが、neighborがNワード(niggerなどn から始まる黒人に対しての差別的な単語)に聞こえるような発音だった! 妻はすぐにアンナの発言を訂正して、「バイバイ、お隣さん(neighbor)」と言い直した。
アンナと弟の間にきょうだい間のライバル意識はあるだろうか? 弟は小さすぎるので、まだない。あと2、3年もしたら、兄弟姉妹がいつもそうであるようにケンカをし始めるだろう。