研究者らはシチリア島の西海岸沖で約6000年前の発酵ぶどうの痕跡を発見し、世界最古のワインはイタリア産だったかもしれないことを示唆した。彼らは、イタリアのアグリジェント付近にあるクロニオ山の洞窟内で発見された容器の残留物を調べた。その現場は、「恐らく、お供え物が神々に出されていた聖なる土地」だったと、カターニア大学の化学者エンリコ・グレコ氏は述べた。複数の分析技術により、ぶどうに含まれる主な酸である酒石酸の存在が明らかになった。「我々は肉や油脂などの脂肪の残留物の可能性を除外し、ぶどうの種や皮の痕跡がなかったため、これは発酵ぶどう由来のものと結論づけた」とグレコ氏は語った。