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2017年10月20日号掲載の記事(ST編集部訳) print 印刷用に全て表示
Essay

Obesity in America (p. 9)

アメリカの肥満

アメリカではどこを向いても太った人が目に入る。待って、彼らを「fat(太っている)」と呼んではいけない。なぜなら、fatは政治的に正しい表現ではないからだ。「overweight(過体重の)」あるいは「obese(肥満の)」と言うべきだ。それでも、たるんだ腕や、大きすぎる尻、(太った人がよく着ている)伸縮性のあるズボンはここアメリカではよく見かけられる。

スーパーマーケットで買い物をしていると、妻がささやいた。「あの女性は妊娠しているのかしら?」「いや、あれはたぶん(胴回りの)ぜい肉だろう」と私は答えた、スーパーマーケットのレジの通路には、「10日で20ポンド(9キロ)減量!」するのに役立つと約束する雑誌が並んでいる。

妻と私はよく、ある店の外で車いすに乗ったホームレスの肥満の女性を見かける。一度彼女と話したことがあり、あまりに巨体になりすぎているために車いすに乗っているのだと分かった。彼女は私たちに、歩行器を貸してくれる、もしくは買えるところを知らないかと尋ねてきた。彼女は、理学療法による治療から脱落していて、歩行器が役に立つのではないかと思ったのだ。

アメリカ疾病対策センターの試算によると、2030年までに人口の4分の3が過体重または肥満になるという。これはつまり、メキシコが2013年にアメリカを抜いているものの、私たちアメリカ人が世界で最も肥満の多い国々に入るということだ。アメリカでは、黒人女性とヒスパニック男性の肥満レベルが最も高い。そして、さらに、2008年には6歳から11歳の子どものほぼ20%が肥満だった ― 1980年の6.5%から3倍になっている。

では、その原因はなんだろう? 何よりもまず、われわれは他のほぼどの国よりも肉を食べている。それから、ファストフードまみれになっている:4歳から19歳の子どもたちの3分の1前後が毎日何らかのファストフードを食べている。『スーパーサイズ・ミー』というドキュメンタリーを見たことがあるだろうか? これは、1ヵ月間毎日マクドナルドだけを食べ続けた1人の男性についてのものだ。彼は体重が11キロ増え、コレステロール値は急上昇した。

アメリカ人は甘い清涼飲料を多く飲み、私たちの生活習慣は座っていることが多く、「スクリーンタイム」 ― テレビを見たり、コンピュータの前に座ったり、テレビゲームをしたりする時間 ― も急増している。

では、何ができるだろうか? 高カロリーの飲料と甘いスナック菓子を売る自動販売機を禁じた学校もある。

しかし、自分の体重を標準に保つために自己管理したい人々には、私はこうアドバイスする:果物と野菜をもっと食べよう;全粒穀物のパンや玄米を食べよう;一日30分は運動しよう;脂肪分の多い食べ物や甘い食べ物を減らそう;料理には植物性オイルを使おう。

動機づけが必要なら、最近インターネットで広まっている写真をチェックしてみよう。その写真はジムの外を写している。入り口には短い階段がある。わずか数段の階段を登るのも嫌な怠け者のジム会員のために、階段の片側にエスカレーターがある。

健康になるためにあなたが何をしようと、覚えていてほしい:太っちゃだめだ!(おっと ― 失礼、この言葉は使うべきではなかった)。

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