ロンドンの水道は油やおむつなど下水道に溜まる大きなごみの塊で詰まるが、スイスの排水設備は銀と金がちりばめられているようだ。
調査員らは昨年、下水処理施設の廃水とヘドロから、銀3トン、金43キロを検出した。金額にして約300万スイスフラン(3億5000万円)に相当する。
しかし、人々が貴金属を得ようと下水管を探しはじめる前に、政府の研究は、これらの小さな欠片はほとんどが、製品と製造工程で金属を用いる時計の製造、医薬品、化学産業の製造から出されているものだと思われると発表している。
「怒った男性や女性がトイレに宝石を流す話は聞いたりするが、残念ながら指輪は全く見つからなかった」と調査報告書を書いたBas Vriens氏は10月12日に述べた。
「金や銀はマイクログラムもしくはナノグラムの極小レベルだが、まとまるとかなりの量になる」。
調査員らは現在、焼却前に下水のヘドロに行き着く金属を抽出するだけの価値があるかどうかを現在研究しているが、これまでのところ、費用対効果があるかは分かっていない。