スペイン北東部のカタルーニャ地方で政治的不安定が広がるなか、カタルーニャの独立宣言に対する反対の声を上げようと、数十万人のカタルーニャの人々が10月29日にバルセロナの通りに出てデモ行進をした。カタルーニャの政治指導権(自治権のこと)は10月28日にマドリードの中央当局によって停止された。中央当局は、過去数十年間のスペインで最悪の政治的危機を制御しようとしている。
スペインとカタルーニャ、欧州連合(EU)の旗を振って、デモ参加者たちは自分たちのことを、この裕福な地方(カタルーニャのこと)が独立を目指すなかで無視されてきたサイレントマジョリティだと表現した。独立をめぐる動きは10月27日に頂点に達し、カタルーニャ政府はスペインからの分離を可決した。
「我々は組織をつくるのが遅かったが、もう黙っていない、もう黙らされたくない大多数のカタルーニャ人がいることを示すためにここにいる」と、独立反対派の草の根グループ「Catalan Civil Society」の代表アレックス・ラモス氏は語った。主催者は100万人以上が参加したと発表したが、警察は30万人と推定した。
追放されたカタルーニャ地方の指導者カルレス・プチデモン氏は、自身と解任された内閣は「自由な国の構築に取り組み」続けると述べて、スペインが地方自治を奪うことへの平和的な反対に参画するようカタルーニャの人々へ呼びかけてきた。