日本は11月10日、スピードスケートのワールドカップ、女子団体追い抜きで、世界記録を0.02秒更新した。
高木美帆選手と姉の菜那選手、佐藤綾乃選手は2分55.77秒のタイムで楽々と勝利を収めた。これにより、カナダのカルガリーの高地で出されたカナダによる2009年の記録を破った。
2月の平昌オリンピックの予選でもあるこの大会で、オランダは2位、カナダは銅メダルを獲得した。
「今回がシーズン初のレースで、私たちは(記録を破ることを)目標にしてはいませんでしたが、素晴らしいタイムでゴールできました」と、オランダにリードをつけてレースのスタートを切った高木美帆選手は語った。「皆で夏の間に練習して経験を積みました。私たち一人一人が上達しています」。
他のレースでは、日本の小平奈緒選手が女子500メートルで37.29秒を出し、10回目のワールドカップ優勝を果たして、表彰台の頂点に立った。オリンピック2連覇の韓国の李相花選手は37.60秒で銀メダルだった。
「1位でゴールできるのはいい気分です。(この勝利で)自信を高めたい」と小平選手(31)は語った。小平選手は、今回の500メートル競技で連勝記録を17に伸ばした。
日本の大学4年生の約65%が1社以上の内定を断っていたことが、11月13日にインターネットでのアンケート調査で示された。この調査結果は、雇用者が新卒者を見つけるのに苦労していることを示す兆候だ。
この調査は10月初めに就職情報会社のリクルートキャリアによって実施された。全部で1,529人の大学4年生がアンケート調査に回答した。このうち92.1%が、10月1日の時点で1社以上から内定を受けたと回答した。この大学4年生のうち、64.6%が1社以上の内定を断った¥2012年にこの調査を開始してから最高レベルとなった。
企業はたいてい、学生が卒業する何カ月も前から採用活動を開始する。会計年度は4月始まりだ。
「今年は企業では例年よりも多くの内定を出しており、2社以上から内定を確保している学生が増えていて、内定辞退の割合が増えている」と、リクルートキャリアの幹部社員は述べた。
ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は11月8日、ミサ中に携帯電話で写真を撮る司祭や司教に、(写真ではなく)神に集中すべきだと述べて、苦言を呈した。
「司祭は『心を高めよ』と言います。彼は『携帯電話を掲げて写真を撮れ』とは言いません」と、フランシスコ法王は、バチカン市国のサン・ピエトロ広場で毎週開かれる一般謁見で数万人の人々へ語りかけた。この言葉は、ローマカトリック教会のミサで、司祭や信者による対話に由来している。
この発言で、ローマ法王はミサ中に携帯電話を使うのは「とても醜いこと」だと述べている。
「(ミサを)ここの広場やバシリカ聖堂で執り行っているときに、とてもたくさんの携帯電話が持ち上がっているのを見るととても悲しくなります。信仰する人々だけではなく、司祭や司教までそうしています! ミサは見世物ではありません…ですから、携帯電話はいけません!」と、ローマ法王は述べた。群衆は笑い声と拍手で答えた。
安倍晋三首相と中国の李克強首相は11月13日、マニラで会談し、両国間の関係をさらに改善していく意欲を共有していると述べた。両国間の関係は良くなっていると両者は指摘した。
「私たちが戦略的互恵関係の発展を強く推進することを望みます」と安倍首相は述べ、李首相のように、両国間の関係改善に気が付いていると付け加えた。
安倍首相はこの2日前、ベトナムで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席した際、中国の習近平国家主席と会談していた。
東京都の小池百合子知事は11月14日、希望の党の代表を辞任すると発表した。この発表は、小池知事が立ち上げたこの設立間もない政党が、良い結果を出せなかった先月の総選挙の後で行なわれた。
「国政については国会議員の皆さんにお任せしたい」と小池知事は東京で党員に語った。
小池代表の後任には、11月10日に希望の党の共同代表に選ばれた衆議院議員の玉木雄一郎氏が就任する。小池知事は2つの指導者の役割―国政政党の代表と東京都知事の両方―をかけもちしていることで批判されていた。
千葉県で発見された地層に基づいて、「チバニアン(千葉時代)」という名前が、最も新しく地球の磁場の逆転が起きたと考えられている地質上の年代を表すことになったと、11月13日に研究者たちが発表した。
国立極地研究所は、「千葉時代」という意味になるこの用語は、来年末までにある国際学会によって正式に採用される見込みだと発表した。
千葉時代は77万年から12万6千年前までの地質上の時代を指すことになる。この時代に北極と南極の磁極が転換した。
9回の優勝記録を持つ横綱・日馬富士は、仲間の力士の貴ノ岩に先月、ビール瓶で殴って暴行を加え、けがをさせた疑いがあると、スポーツ・タブロイド紙のスポニチが11月14日に報じた。
同日、現在開かれている九州場所を休場する書類を提出した日馬富士は、報道を否定せず、「迷惑をかけたことを深くお詫び申し上げます」と述べた。
前頭8枚目の貴ノ岩は11月5日から9日まで入院したと、日本相撲協会は11月13日に発表している。
北朝鮮の兵士が11月13日、共同で警備している国境付近から韓国へ亡命しようとした仲間の北朝鮮兵士を銃撃してけがをさせたと、韓国の軍部が明らかにした。
その兵士は、監視区域からこの区域内の韓国側へ向かって走った。兵士は肩とひじを撃たれ、病院へ搬送されたと、韓国の国防省は述べた。けががどの程度重症か分かっていない。
マグニチュード7.3の地震がイランとイラクを11月12日に揺らし、少なくとも538人がこの地域で亡くなったと、両国の国営メディアが報じ、救助隊員が山あいの地域でがれきの下に埋まった多数の人々を捜索した。
最も死者が多かったのはイランで、国営テレビでは530人以上が死亡したと報じている。イラクでは8人が死亡したと報告されている。
中国の消費者は、世界最大のインターネット通販の日である販促イベント「独身の日」で、おむつからダイヤモンドに至るまで、あらゆるものをインターネットで購入して何十億元も使った。
中国EC最大手のアリババは11月12日、同社のサイトで11月11日の24時間での売上は1683億元(2兆8800億円)だったと発表した―同社にとって新記録となる。Adobeによると、昨年、アメリカの買い物客は感謝祭とブラックフライデー(感謝祭の次の日)に50億ドル(5680億円)使ったという。
11月13日はイタリアのサッカーファンにとってよくない日として記憶されるだろう。この日は、彼らの国がワールドカップ本大会への出場資格を60年ぶりに逃した日となった。
4度の優勝経験を持つチーム(イタリアのこと)は予選プレーオフでスウェーデンに合計で1対0で敗れた。スウェーデンは2006年以来初のワールドカップに出場する。
11月13日にミラノのサンシーロで行なわれた第2試合で、ボールの支配率は4分の3だったが、イタリアはゴールなしの引き分けに阻まれた。
「我が国のサッカーにとって暗黒の瞬間となった」とイタリアのミッドフィルダー、ダニエレ・デ・ロッシ選手は語り、「我々はアイデアに乏しかった」と付け加えた。
新しい研究は、羊にコンピュータ画面や写真から人間の顔を識別する能力があることを示した。11月8日に発表されたケンブリッジ大学の研究では、羊は自分たちを扱う人間の顔を事前に全く訓練しなくても認識できることも示された。羊がなじみのある他の羊や人間の顔を認識できることは知られていた。研究をリードした学者のジェニー・モートン氏は、羊は、ヒトやサルに匹敵するほど、顔を識別する能力が発達していると述べた。羊が識別するように訓練された顔の中には、前アメリカ大統領のバラク・オバマ氏や女優のエマ・ワトソン氏などがあった。
世界最古のワイン製造の証拠が、ジョージアで発掘された8000年前の陶器製のつぼに検出され、この伝統(ワインのこと)がこれまでに考えられていたよりも1000年ほどさかのぼることになったと、研究者らが11月13日に述べた。これまでは、ワインの最古の化学的証拠は中近東で発見され、紀元前5400年から5000年頃(約7000年前)にさかのぼると、『米国科学アカデミー紀要』誌に掲載されたレポートは書いている。「我々は、これがワイン製造のみを目的にユーラシア産の野生ブドウを栽培化した最古の証拠だと考えている」と、論文の共著者でトロント大学ステファン・バティユク上級研究員は述べた。
体内時計により、夜に負ったものよりも昼に負った切り傷ややけどなどの傷のほうが約60%治りが早くなっていると、科学者らは手術や傷の治療薬への暗示を持つ見解の中で発見した。『Science Translational Medicine』誌に11月8日に発表された研究で、科学者らは初めて、我々の体内時計がいかに皮膚の細胞による傷の治癒をコントロールしているのか、また日中に治癒を最適化しているかについて示した。夜間のやけど―午後8時から午前8時の間に負ったもの―は、95%が平均28日後に治癒したのに対し、午前8時から午後8時の間に起こったやけどは17日間しかかからなかった。
最初期の哺乳類は夜行性動物で、昼間の世界を支配していた恐竜の時代の終焉後にようやく闇の覆いから出てきたと、研究者らは述べている。このことは、現在でも昼行性の生活を送る哺乳類が比較的少なく、ほとんどが今でも夜に生活するのにより適した目や耳をしているのはなぜなのか、その理由の説明になるだろう。「現代の哺乳類のほとんどは夜行性で、暗い環境で生き延びるための適応性を有している」と、論文の共著者でイスラエル・テルアビブ大学のロイ・マオール氏は述べた。「サルと霊長類は、鳥類や爬虫類など他の昼行性動物と類似した目を進化させた唯一の昼行性哺乳類だ」。
米国心臓協会(AHA)は11月13日、高血圧を再定義した。この病(高血圧のこと)はこれまでの基準値の140/90mmHgではなく、130/80mmHgに達した場合に迅速に治療すべきだとAHAは述べている。医師らは、合併症が「こうした低い数値でも起こりうる」ことを今では認識していると、包括的な血圧の診断と治療に関するアメリカのガイドラインに2003年以降初めて加えられた更新は伝えている。高血圧の新診断基準は、必ずしも薬を飲む必要があることを示しているわけではないが、「主に薬品によらない療法で血圧を下げる必要があるという黄色信号だ」と、このガイドラインの主執筆者であるポール・ウェルトン氏は述べた。
多数の国々の政府の専門家らや支持団体、学術界の代表者らが、自動で人を殺す武器システム―口語的には「殺人ロボット」として知られる―について1週間にわたる会議を開始した。ジュネーブでの会議は、特定の非核兵器を対象とし、自動殺人兵器の技術的側面、軍事的側面、倫理的側面、法的側面について検証する目的で昨年つくられたグループによる初の会合だ。条約の発効を担当する部会のBantan Nugroho氏は11月13日、「これは、人間の介入が全くない状態で人間を標的とし、殺害できる機械についてのことだ」と述べた。「理論上は、こうした機械はまだ存在していない」と付け加えた。
ポーランド政府は国民に対し、ウサギのように繁殖を進んで行なうよう呼びかけている。
ポーランドの保健省は、ウサギが多くの子を産むことをほめる短い動画を製作した。ポーランドはヨーロッパで最も出生率が低い国の1つである。
そのYouTubeの動画では、ウサギがレタスと人参を食べて、ウサギの「ナレーター」がウサギの大家族の秘訣を明かす―運動、健康的な食事、少ないストレスだという。短く表示される人間のカップルがロマンチックなピクニックをしている映像は、ほんの少しのロマンスは助けになるかもしれないということをほのめかし、逆さになったワイングラスはアルコールに反対するメッセージを示唆している。
これは、ほとんどがカトリック教徒である人口3800万人のこの国(ポーランドのこと)で、人口の縮小に歯止めをかけようという保守的な政府が行なった最新の取り組みだった。欧州連合の数値によると、ポーランドの女性1人の出生率は2015年に1.32人だった。
保健省は声明で、この映像は、ポーランドの人々に生殖年齢¥18歳から45歳の間―に、生殖に関する健康の改善に役立つ健康的な生活習慣を身につけるよう勧めようとしたものだと述べた。
「サンドイッチを作るんですか?」 私は大阪のパン屋にいて、お店の人が、私が頼んだ目の詰まった多種穀物のパン1斤のスライスを終えたところだった。「トーストにするんです」と返事をした。「このパンはとても貴重なので、1切れをなるべく薄くしたくて」。お店の人はにっこり笑って、「おっしゃること、分かります。おいしいでしょう?」と言った。
ひどい天気だったが、ほほ笑まずにはいられなかった。日本のカスタマーサービスはきめ細やかさと丁寧さでよく知られているが、「スモールトーク」(世間話、おしゃべり)は有名ではない。それがどれだけ寂しかったことか。
日本で経験した中で、ほかに印象深かったおしゃべりは、不思議なことに、また別の大阪のパン屋でのことだ。私はラズベリーホットチョコレートを注文して、飲み物を待っていたら、カウンターの後ろにいた若い女性が「今日は気温が33℃です。熱い飲み物の方がお好きな方なんですか?」と言った。私は笑って、夏にはきっとおかしな選択だったことを認めた。そして、私たちはこのお店のホットチョコレートについてと、冷たい飲み物についてどんなふうに感じているかで意気投合した。どちらの出来事でも、こうしたやりとりは短いが、特に大切に対応してもらったという感じが残った。
しかし、それはなぜなのだろうか? おしゃべりはいわれのない非難にあうことも多い。「スモールトーク」という名称自体、重要でないことという感じがする。買い物中のスモールトークは、ぎこちなくて表面的なもののように思えたり、時間の無駄に思えたりするので、多くの人が買い物のときにスモールトークをしたり、スモールトークに対応したりするのを嫌がる。しかし、適した状況―行列の後を詰まらせているわけではなく、みんなが喜んで話をする―では、誰かと本当につながりを持つことができる。
スモールトークをベン図の交差している部分として考えてみよう。客と店員、あるいは知らない人(1)と知らない人(2)の役割のままでいることもできる。しかし、スモールトークは、決められた文章を言うプログラムされたロボットかのような感じを減らし、共通した何かを持つ人間という感じを増すのに役立つ。
私が経験したスモールトークの両方がパン屋で起こったものだという事実から、「誰かとパンを分かち合うこと」という表現を思い出した。この表現は聖書に由来する言葉だが、本質的には、有意義なつながりを生む誰かと食事や経験を共有することを意味する。日本では店員と客との間でのスモールトークは稀で、大企業が管理している場合は特にそうなので、パン屋で有意義なつながりを持てたことはうれしい。それは、私の買い物を単なる商取引以上のものにしてくれた。つまり、買い物にっ付加価値を与えた。
願わくは、私の日本でのポジティブなスモールトークの経験が、パン屋だけにとどまらないでくれたらと思う。私たちの世界は、違いが私たちを分裂させるために使われている場所に変化しているようだ。おそらく今は、より多くの人が食事や経験を共有することで、何がもたらされうるかを見た方が良い頃だろう。そして、ちょうどパン屋のように、その経験は温かい経験になるだろう。