ロバート・ムガベ氏は11月21日、ジンバブエの大統領を辞任し、権力の座を追われた。軍部が(権力を)掌握して数日以内に独裁的支配と残忍さの37年間がついに崩壊した。
この電撃発表は、ムガベ大統領(93)を弾劾するために招集された議会の特別合同委員会でなされた。ムガベ大統領は何十年間もジンバブエのあらゆる公的な側面を支配していた。
路上では、辞任のニュースが熱狂的に祝われ、車のクラクションが鳴らされ、人々は大喜びで叫び、熱狂的に踊った。
ムガベ大統領の混乱した在任期間を終わらせたこの書簡は、本人ではなくジェイコブ・ ムデンダ議長によって読み上げられた。「私、ロバート・ガブリエル・ムガベは…これによって公式に辞任状を提出する…(この発表は)ただちに効力を持つ」と書かれていた。
与党のジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)は、ムガベ大統領が11月6日に副大統領の座から解任したエマーソン・ムナンガグワ氏がすぐに暫定的な大統領として指名されることを示唆しており、同国は混乱の中で道を描いていく。
「ムナンガグワ氏…はこれから約24時間以内に戻り、90日間大統領になるための宣誓をする人物となるだろう」と、同党の広報担当官シモン・カヤ・モヨ氏は述べた。
郵便による国民投票で3分の2近くのオーストラリア人が同性婚を支持したと、オーストラリアの統計局が11月15日に発表した。オーストラリアの与党による保守的な政府は、支持のほうが多ければ結婚の平等に関する法案について議会で討論を開始すると約束していた。
1600万人以上のオーストラリア人が有権者登録をしている。80%以上が任意の国民投票に郵送で投票した。最終的に、国民投票に参加した62%が結婚制度の改革を支持した。
結婚の平等を支持する数千人が全国で公園に集まり、結果が発表されると歓声を上げた。その中にいたタンナ・ウィンターさん(30)は首都のキャンベラで待っていた。彼は、昨年のイギリスのEU離脱やアメリカ大統領選挙のように、「オーストラリアの人々が、自分たちもまた後退していることを全ての人々に示してしまう」のではないかと心配していた。しかし、「私たちはそうはせず、かなりうまくそれを避けた。いい安心だった」と彼は語った。
11月15日にニューヨークで開かれたオークションで、ルネッサンス期の巨匠レオナルド・ダビンチによって描かれたキリストの絵画が、4億5000万ドル(504億円)という記録的な値段で落札された。オークションで販売された芸術作品の過去最高価格の2倍以上だった。
レオナルド・ダビンチの絵画は20作品以下しか知られていない。『サルバトール・ムンディ』は、個人に所有されていた唯一の作品だ。オークション運営会社クリスティーズは、買い手をすぐには明らかにしていない。この絵画のタイトルは「世界の救世主」という意味のラテン語だ。
今回のオークションの前には、オークションで販売された芸術作品の値段の最高記録は、パブロ・ピカソの絵画『アルジェの女たち(第0版)』についた1億7900万ドル(200億円)だった。
レオナルド・ダ・ビンチの油絵の入札は7500万ドル(84億円)で開始された。ギャラリーに集まった人々は、19分後にハンマーが振り下ろされると歓声を上げた。
高さ66センチのこの作品は1500年頃に描かれた。ある時点で、1900年まで行方不明になっていた。
沖縄の米海兵隊員が関与したとされる飲酒運転事故を受けて、日本にいる全ての米軍人は基地内または基地外での飲酒を禁止された。
11月19日の事故で、61歳の沖縄の住民が死亡した。これは、沖縄にいる軍人が関わった事故の長いリストに加わった事故である。
「同じことの繰り返しだ。言葉を失う」と、沖縄県の翁長雄志知事は報道陣に語った。
河野太郎外務大臣はバングラデシュのアブル・ハッサン・ムハマド・アリ外務大臣とダッカで会談し、イスラム教徒であるロヒンギャの難民の状況を改善するための人道支援に1860万ドル(21億円)を提供すると約束した。ロヒンギャの難民は隣国ミャンマーで行なわれている暴力から逃げてきた人たちである。
首都での会談の前に、河野外務大臣とアジアやヨーロッパの高官は、人気の観光地コックスバザールにある難民キャンプを訪れた。
日本はロヒンギャの難民キャンプの一部を結ぶ道路の建設を支援することも検討している。
神奈川県座間市で起きた連続殺人事件の容疑者は、10月に自宅アパートで発見された切断された遺体に関連して、9人になると見込まれる殺人容疑の逮捕状のうち、最初の逮捕状を11月20日に出された。
白石隆浩容疑者(27)は、東京の郊外である八王子市に住む田村愛子さん(23)を10月23日前後に白石容疑者のアパートで殺害した容疑で逮捕された。
白石容疑者は田村さんが意識を失うまで窒息させた後に首をつって殺害した容疑が掛けられている。警察によると、白石容疑者は、田村さんが油断したすきに殺害したと供述している。
かつて同じチームに所属していた2人が日本野球機構のトップ賞を11月20日に東京で受賞した。ソフトバンクのデニス・サファテ選手がパ・リーグのMVP(最優秀選手)に指名され、広島カープの丸佳浩選手がセ・リーグのMVPを勝ち取った。
「賞が取れるとは思わなかった」とサファテ選手は語った。丸選手は、自分に関しては受賞できたのは新しく見つかった安定のおかげだとした。「以前は調子の波が激しいタイプだった」と丸選手は語った。
2人のMVPは、サファテ選手がチームを離れるまで、2011年と2012年に広島でチームメイトだった。
アンゲラ・メルケル独首相は11月20日、3方向の連立政権を樹立しようとする彼女の試みはうまくいかなかったと述べ、ドイツは政治的危機に追い込まれた。
経済を重視している自由民主党(FDP)が突然、相いれない違いを挙げ、メルケル首相の保守ブロックと緑の党との4週間以上に及ぶ交渉の後撤退した。
FDPの離脱が意味することは、ドイツがほぼ前代未聞の2つの選択肢に直面しているということだ:メルケル首相は少数与党政権を形成するか、政権が全く形成されない場合は大統領が新たに選挙を呼びかけるかだ。
2週間にわたる国連の気候変動に関する会議は11月18日、各国が温室効果ガスの排出量を削減する取り組みを強化することで合意したが、パリ協定を実施するための詳細なルールを策定する上ではほとんど進展がなかった。
こうしたルールは、来年末までに策定されなければならないが、ドイツ西部のボンに集まった国々は、ルールづくりの手続きのいくつかについて合意に達しただけだった。各国は4月と5月の会議でのルール作りについて集中的な議論をすると予想される。
ロシアは11月17日の国連安全保障理事会で、シリアでの化学兵器による攻撃について誰に責任があるかを究明するのに役立ったかもしれない決議案に拒否権を行使した。
日本が起草した決議案は、共同調査団(JIM)がその権限を1ヵ月延長できるようにするものだった。JIMは、少なくとも3件の攻撃について調査をした専門機関だ。その権限の期限は11月16日に切れた。
JIMの調査で、シリアが4月4日にハーン・シャイフーンの町の空爆でサリンガスを使用したことが分かった。ロシアはこの結果を「偽りの調査」だと呼んだ。
44人の乗組員を乗せたアルゼンチン軍の潜水艦が11月17日、海上で行方不明の状態で、通信エラーが生じた可能性のあるこの船舶の位置を特定するための大規模な捜査が行なわれると海軍の広報担当官が発表した。
この船舶は、2日前に最後に位置情報を知らせたとき、アルゼンチン海の南部にいた。
「我々は連絡がない理由を調査している」と、アルゼンチン海軍の広報担当官エンリケ・バルビ氏は報道陣に述べた。「通信上の問題があれば、船は海上にくるはずだ」。
太平洋北部でサケが不漁となっており、年末商戦が始まる時期に、日本中で価格が高騰している。北海道の漁業の管理を行なう部門によると、国内の秋鮭捕獲量の70%から80%を占める北海道では、今季の水揚げ量が11月10日までの期間で30%以上減ったという。秋鮭の卸売価格は、11月9日までの週には築地市場で1キログラムあたり1,080円となり、前年に比べて50%ほど高かった。秋鮭の不漁は、冷たい水温に誘発されて大量の死滅が起き、サケの稚魚の個体数が減った結果と考えられている。
ロンドンのカフェイン摂取の習慣は今、象徴的な赤い2階建てのバスをはじめ、バスを走らせる環境に優しいエネルギーを提供している。挽かれたコーヒー豆のかすから抽出された約6000リットルのオイルが11月20日に市の交通当局の燃料タンクに追加された―丸一年バスを走らせるのに十分な量だ。この啓蒙活動の陰には、イギリスの新興企業バイオビーンがいる。同社はコーヒー豆のかすから抽出した燃料を4年間開発してきた。バイオビーンによると、ロンドンの人々は平均で1日2.3杯のコーヒーを飲み、ミネラルが豊富なコーヒー豆のかすが1年間で20万トン出るという。
スコットランドは、国民の健康を向上するための取り組みの一環として、アルコール飲料の最低価格を導入する世界で最初の国々の1つになった。スコットランド政府は、国民の健康にとって「画期的な瞬間」であり、この措置はできるだけ早急に導入されると発表した。
スコットランドでは、アルコール関連の死亡が2015年以降10%増加しており、スコットランドとアルコールとの問題を抱えた関係はほかのイギリス連邦の国々のどこよりもひどいと政府は述べている。アルコール飲料の最低価格とは、特に若者の飲酒者の間で、アルコールの飲み過ぎを減退させるための価格の下限値を設定するものである。
アメリカの当局は11月14日、北朝鮮で開発されたマルウエアが多くの国々のコンピューターネットワークに未だに潜伏しており、政府や金融組織、メディア組織にハッカーが不正な手段でアクセスできるようにしていると発表した。アメリカ国土安全保障省から発令されたこの警告は、「Hidden Cobra」と呼ばれるハッカー集団による不正な活動だと警告している。アメリカの職員らは今年これまでに、2009年からのサイバー攻撃はこの集団によるものとしており、北朝鮮と関連があると述べている。この報告書は、いくつかのネットワークが、バックドアを利用したトロイの木馬ウイルスの一種「Volgmer」や、ハッカーが完全にシステムを制御できる遠隔操作ツール「Fallchill」に感染している恐れがあると伝えている。
ドイツのテレコミュニケーションを司る監督機関は11月17日、子どもを確認するために親が使用することのできるスマートウォッチの販売を禁止すると発表した。こうした機器は、ドイツの厳格な監視に関する法律に違反しているという。ドイツ連邦ネットワーク庁は、スマートウォッチをインターネットで販売する複数の企業に対してすでに行動を取ったと発表した。同庁では、スマートウォッチを破壊するように親に促している。スマートウォッチは、5歳から12歳の子どもを対象にし、ドイツの市場に出回っている。この決定は、2月に同庁が出した、話す人形の流通を禁止する決定に続くもので、こうしたソフトウェアは個人情報を明かすためにハッキング被害にあう恐れがあるとしている。
ニューヨーク市のタクシー運転手は、何年もいろんな呼ばれ方をしてきた…礼儀正しい、向こう見ずなのほか、失礼だと呼ばれるときもある。しかし、セクシーと言われることはあるだろうか?
それは、ニューヨークのタクシー運転手数十人が登場する奇妙なピンナップカレンダーが目指す冗談めかした目的だ。このカレンダーでは黄色のタクシーの中や周囲で挑発的なポーズを見せながらうっすらとした笑みを浮かべている。
ニューヨーク市のタクシー運転手カレンダーは、フィル&シャンノン・カークマンさん夫婦が考案したものだ。2人は、タクシー運転手も運転席を出て、消防士などがセクシーなカレンダーで得ている関心を集めるべきだと考えた。
サノ・ハルユキさんはアメリカのトランプ大統領が11月の訪日中に安倍晋三首相とともに食べたものと同じチーズバーガーを味わおうと1時間半の距離を移動した。
「とてもおいしかった。ステーキみたいだった」とこの菓子製造者(サノさんのこと)は、アメリカのアンガスビーフ100%を使用したコルビージャックチーズのハンバーガーを、東京の小さなマンチズ・バーガー ・シャックで11月16日に味わった後で語った。
「トランプ大統領が好きだ」とサノさんは話し、グローバル化の中で自分の国を最優先することには大きな意味があり、日本もそうすべきだと強調した。
トランプ大統領セットは、マンチズ・バーガーに新たに加えられたメニューで、コールスローと付け合せのフライドポテトがついて1400円で販売されている。肉汁の豊富なビーフパテがパリッとしたレタスの層と溶けたコルビージャックチーズ、スライスされたトマトと一緒に、温かくて柔らかいバンズの間に挟まれている。
最近では、このセットが最も人気の注文の1つだと、オーナーの柳沢裕さんは語った。柳沢さんは、トランプ大統領がハンバーガーを食べた後に彼と握手をしながら「とてもおいしい。とてもおいしい」と言ったのを思い起こした。
「とても光栄に感じた」と柳沢さんは述べ、どうにか絞り出せた返事は「ありがとうございます」だけだったと言い添えた。
私は銃と共に育った。バーモントの私たちの夏の別荘にある銃のラックには何本か銃があった。それらの銃は使われたことがほとんどなく、誰かを傷つけたこともなかった。時おり、私たちのブルーベリーを取ろうとする人を追い払おうとして父が空中に発砲したものだった。
しかし、それは何十年も前のことだ。今では、ミズーリの隣人が、「数週間、1カ月でも、かなりの大きさのグループを撃退するのに十分な武器」を持っていると私たちに言った。妻は「ゾンビだらけの世界の終わりでも想定しているの?」と冗談を言った。
義理の兄(または弟)はかつて17本の銃を持っていた。彼は、私たちの前大統領、バラク・オバマが銃規制法を可決するのではないかと心配していた。「誰が私の銃を取り上げたいと思おうと、私は死ぬまで銃を手放さない」と彼は言った。こうした感覚はとても一般的で、Tシャツや車のバンパーに貼るステッカーにも書かれている。アメリカ人はみんな銃が大好きだと人々は考えているが、それは実は真実ではない。私たちのほとんどは好きではないが、少数の人々が銃に夢中になっている。人口の3%の私の隣人のような人たちが全ての銃の半数を所持しているのだ。
それにもかかわらず、アメリカでは銃規制の長い歴史がある。リスクの高い人が銃の免許を取るのを阻止するために、多くの人々はより厳しい素性調査が実施されることを希望している。例えば、銃乱射事件の実行犯は圧倒的に男性が多く、家庭内暴力の経歴があることが多い。しかし、家庭内暴力の4分の1は報告されることがないため、多くがそれでも銃を買うことができる。
また、銃乱射事件の犯人の中には全く犯罪歴のない人もいる。9月に50人以上を殺害し、500人以上にケガを負わせたラスベガスの乱射事件の犯人は、これまでに犯罪を起こして有罪判決を受けたことはなかった。
素性調査だけが考えられる銃規制の形ではない。銃器メーカーのコルトはかつて、連邦政府や他の銃製造業者と協力して、スマートフォンのように、登録された所有者でなければ鍵を解除して使用することのできない「スマート銃」を製造した。しかしその後、アメリカの強力な銃のロビー団体―全米ライフル協会が率いる―が関与した。彼らは草の根の不買運動を開始し、コルトはこのプロジェクトを諦めた。
一方、平均して1日に1件の銃乱射事件が起こっており、銃に関連する死亡は年間33000件に及ぶ。
日本では、拳銃ではなく、狩猟用の猟銃しか所持できないことになっていて、免許を取るのに最大6カ月かかったと記憶している。免許取得のプロセスには、精神鑑定も含まれる。どうやら、韓国でも狩猟目的の猟銃しか持つことができず、一日の最後に地元の警察署に銃を引き渡さなければならないらしい!
こうしたこと全てを見るにつけ、アメリカ人の一人としてとても罪深く感じるが、銃を持たない者としてはここでの法律と人々の行動を変えるのには無力感を覚える。私がこのエッセイを書いていた間にも、また一人のアメリカ人が銃による暴力で恐らく亡くなっただろう。