モンゴル出身の横綱日馬富士は、格下の力士に暴力をふるい、日本の国技のイメージを傷つけたという疑惑の後で、相撲界を引退する決意をした。
「世の中に多大なご迷惑をおかけしました」と日馬富士は11月29日に満員の記者会見で語った。「お世話になった相撲協会のさまざまな方々に謝罪したいです。横綱としてやってはいけないことをしてしまいました」。
このニュースはテレビのトーク番組や新聞を何週間にもわたって独占し、その申し立てが全国に渡って衝撃を与えたことを示した。
日馬富士は、伊勢ケ浜親方に付き添われ、伊勢ケ浜親方は涙の謝罪をして、日馬富士は横綱として自身の行動の結果を受け止めなければならないと述べた。横綱の行動は、場所中でも社会においても、模範的であることが期待されている。
力士に厳しいルールを課している日本相撲協会が調査をしているが、日馬富士はその調査を前に引退を決めた。
日馬富士(本名ダワーニャミーン・ビャンバドルジ)は、2001年にデビューし、9回優勝した。2012年に横綱に昇進した。
貴州省は中国で最も貧しい地域の1つだ。しかし、それを逆転させる計画がある―巨大なバーチャルリアリティーのテーマパークで。「東方科幻谷」(このテーマパークの名前)は省都貴陽市の郊外に位置し、約15億ドル(1670億円)の建設費がかかる。
中国ではバーチャルリアリティーを活用したエンターテインメントがブームとなっており、このテーマパークの運営会社は、それが中国のバーチャルリアリティー市場の成長を10倍に押し上げるだろうと期待している。
貴陽市のテーマパークは、中国初のバーチャルリアリティのテーマパークだ。敷地面積は330エーカーで、銃を撃つゲームからバーチャルリアリティのジェットコースターに至るまで、35のバーチャルリアリティのアトラクションを約束する。「これは、まさしく異例のものであり、画期的なアトラクションだ」と代表のChen Jianli氏は語った。テーマパークの一部は2月に開園する。
中国のバーチャルリアリティー市場は2010年代の終わりまでに556億元(9460億円)に成長すると見込まれると、国の支援を受けたシンクタンクCCIDは発表している。
65年前、それはミサイル格納庫で、核弾頭を収納していた。今、それは地下の邸宅に改装され、Airbnb(最大手の民泊仲介サイト)に登録されている。
「Subterra Castle Airbnb」は約6カ月前にオープンした。カンザス州の州都トピーカから南西へ約25キロの田舎町ワボンシー郡に位置している。
Matthew Fulkersonさん(37)がSubterraの家主だ。彼は、この場所をAirbnbの目的地に変えるというのは自分のアイデアだったと語った。Fulkersonさんは、Subterraの持ち主であるEd PedenさんとDianna Pedenさんの隣人だ。2人は改装されたミサイル基地に1994年から住んでおり、Airbnbのアイデアに同意した。
Subterraでは、フル装備のキッチン、個室のバスルーム、洗濯サービス、「秋冬の期間をいい気分で快適にしてくれる」暖炉を提供すると、Fulkersonさんは地元の新聞『The Topeka Capital-Journal』に語った。
Airbnbは、短期間の賃貸用にインターネット上で提供される個人所有の住居だ。
福井県の西川一誠知事は11月27日、関西電力が大飯原発の原子炉2基を再稼働する許可を出した。
福井県には、すでに2基の原子炉が再稼働している関西電力の高浜原発があり、大飯原発の原子炉の再稼働により、同県は2011年の福島県での原発事故以来初めて、稼働している2つの原発を持つ県となる。
この電力会社(関西電力のこと)は、大飯原発の3号機を1月中旬に、4号機を3月中旬に再稼働したいと考えている。
北朝鮮は大陸間弾道ミサイルと疑われるものを11月29日に発射した。専門家たちはこのミサイルがこれまで北朝鮮が発射したどのミサイルよりも射程距離が長い可能性があり、アメリカ本土の東海岸にも容易に到達する可能性があると述べている。
このミサイルは午前3時18分頃に発射され、約1000キロメートル飛行して、日本の排他的経済水域内に落下したと、安倍晋三首相は国会の審議で述べた。
今回は9月15日以来の北朝鮮によるミサイル発射だった。9月15日に、北朝鮮は北海道上空を通過する弾道ミサイルを発射した。
台湾にある日本の事実上の大使館は、11月27日に台湾の首都に文化センターを開設した。
(日本と台湾の)双方は、台北市にあるこのセンターが、東京に2015年6月にオープンした「台湾文化センター」が日本に台湾の文化を紹介してきたのと同じように、この島国(台湾のこと)での日本文化の推進に役立つだろうと考えている。
日本文化センターの開館式で、台湾にいる日本の代表の沼田幹夫氏は、センターの開設により、2つのセンターで企画運営される文化活動が本格的に始まるだろうと述べた。
宮原知子と坂本花織は11月26日、スケートアメリカで日本女子のワンツーフィニッシュを決めた。
左股関節の疲労骨折により前シーズンの後半欠場していた宮原(19)は、通算2度目のグランプリを獲得した。
チームメイトの坂本(17)は、初のシニアグランプリメダルを獲得した。アメリカのブレイディ・テネルは銅メダルを獲得した。
「勝つとは予想していませんでした」と、フリーでトリプルジャンプ5種類を含む7回のジャンプ全ての着地を決めた宮原は話した。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ロシアが外国の報道機関を外国のスパイとして登録できるようにする法律に署名した。これは、ロシア政府が資金を提供するテレビ局に対してアメリカが出した要求への報復だ。
この法案がロシア議会を通過した数日後の11月25日にプーチン大統領はこの法案の署名して法律として成立させた。これは、アメリカ政府の圧力を受けてアメリカ司法省がロシアの国営RTテレビ局をスパイとして登録したことに対する報復だ。
ロシアの行動は、「ボイス・オブ・アメリカ」(アメリカの国営ラジオ)をはじめとする外国の報道機関に影響を与える可能性がある。
イギリスは、欧州連合離脱後の移行期間とその後の関係について、イギリス政府が協議を始めたければ、EUの離脱条件を12月4日までに3つすべて満たすしかないと、トゥスクEU大統領は述べた。
「我々はアイルランドを含む全ての問題で、10日以内にイギリス連邦から進捗を知らせてもらう必要がある」とトゥスク大統領は11月24日、イギリスのテリーザ・メイ首相とのブリュッセルでの会談後にツイッターで投稿した。イギリスがEUを離脱した後に、北アイルランドとアイルランドの国境がどのように機能するかが行き詰まりの原因になっている。
アメリカのメディア会社メレディスは11月26日、『ピープル』や『スポーツ・イラストレイテッド』、『フォーチュン』といった雑誌を発行するタイム社を18億4000万ドル(2000億円)で買収すると発表した。全額現金でのこの取引は、保守派の富豪兄弟、チャールズ・コーク、デイビッド・コーク両氏が後援している。
コーク・インダストリーズの民間子会社コーク・エクイティ・デベロップメントは、この買収の資金として優先株式で6億5000万ドル(723億円)をメレディス社に提供する。
コーク兄弟は保守的な政策の支持と、共和党への影響力で知られる。
中国は、国内の観光産業を推進する取り組みのさなかで、トイレに「革命を起こす」努力を、その任務が完了するまで続けなければならないと、中国の国営新華社通信は習近平国家主席が11月27日に語ったとして引用した。
習国家主席は、2015年に中国国内の観光産業の水準を高める取り組みの一環として「トイレ革命」を開始した。中国の観光産業は、観光客への礼儀正しさが足りないという根深い問題を抱えていると習国家主席は述べている。
「トイレの問題は小さなことではない。文明的な都市および地方をつくる上で重要な側面だ」と習国家主席は語った。
1日にコーヒーを3〜4杯飲む人は、健康への害よりも効果を得られる可能性が高く、早死と心臓病のリスクが、コーヒーを控えている人よりも低くなっていると、科学者らが11月22日に発表した。この調査では、200を超える過去の研究から得られた証拠を照合し、コーヒーの摂取が糖尿病や肝疾患、認知症や一部がんのリスクの低減にも関連があることがわかった。骨折のリスクが高まる妊娠中の女性を除いて、1日に3〜4杯のコーヒーは、最大の好影響をもたらすと、科学者らは発表した。この研究は11月22日にイギリスの医学誌『BMJ』に掲載された。
気候変動のせいで、かつては温暖なアフリカの平原へ渡る前に短期間だけイスラエルに寄るだけだった5億羽の渡り鳥の一部が冬をイスラエルで越すようになっていると、イスラエルの専門家らが述べた。鳥たちは今では、砂漠に囲まれ、頻繁な干ばつで食糧が乏しいアフリカへ渡っていくよりも、アフリカより冷涼な地域に長くとどまるほうがよいと考えている。「過去数十年間で、イスラエルは単なる立ち寄り場所ではなくなってきている。もう砂漠を越えられない鳥の数と種類が増えているからだ」と、イスラエル北部のアガモン・フーラにある湿地公園の鳥類コーディネーターで鳥類学者のShay Agmonさんは述べた。
大気汚染の微粒子にさらされている男性は、精子が小さく、異常な形に変形する可能性があると、11月22日にある研究が発表し、このことは「かなりの数のカップルが不妊に悩むことになる可能性がある」と警告した。
台湾の15歳から49歳までの男性と少年6400人以上について、2001年から2014年のデータを分析した結果、「正常な」精子の減少とPM2.5の汚染にさらされていることとの間に「高い相関関係」が見られたとこの研究は述べている。医学誌『職業・環境医学』に掲載された研究結果によると、その相関は、3カ月の短期間さらされた場合でも、2年間の長期にわたってさらされた場合でも観察されたという。
10月に宇宙で観測された岩石質で葉巻のような形をした物体は太陽系外の別の恒星系から飛来したと、天文学者らは11月20日に述べ、前例のない観測だったと認めた。この発見により、他の恒星系がどのように成り立っているかについて手がかりが得られる可能性があると、イギリスの科学誌『ネイチャー』に論文を掲載した研究者らは述べた。この小惑星は発見者によって「オウムアムア」と名付けられ、全長が約400メートルでかなり細長い―おそらく幅に比べて長さがおよそ10倍ある。
このような変わった形状は、太陽系内で形成されて観測された約75万の小惑星や彗星には前例がないと研究者らは話している。
アリゾナ州北部とユタ州南部で、シカのハンターに鉛製ではない銃弾を使わせることにいくらか成功した後、世界最大級の鳥を絶滅の瀬戸際から回復させる取り組みが広がっている。絶滅が危惧されているカリフォルニアのコンドルを守る活動をするグループは、ハンターが残した動物の死体をえさにしている鳥たちを鉛が脅かし続けるなかで、小さい動物と獣害駆除のハンターに狙いをつけた。「我々は成功に希望を持っていた。これは全てハンターの慣習におけるこの変化につきる―そして、慣習を変えることは長い時間がかかる」と、アメリカ南西部のコンドルを追跡しているPeregrine Fundのクリス・パーリッシュさんは語った。
専門家らは、ウチワサボテン―世界中の家を飾っている植物―が、その多様な用途により、乾燥した地域で飢餓の軽減に役立つかもしれないと述べている。気候変動で降雨が異常になり、干ばつが長期化するなかで、砂漠の環境でも育つウチワサボテンに国々は注目するべきだと専門家らは述べている。その実と平たい葉を、人間と動物は食べることができる。その種子と実と茎には、高レベルの栄養素、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質を含んでいる。ウチワサボテンを食べて生きている昆虫は、布や食品、化粧品用の染料を提供する。「ウチワサボテンは奇跡の作物だと思う」とイタリアのパレルモ大学のPaolo Inglese教授は語った。
フィンランドでパンや食品を提供する会社Fazerは11月23日、同社によれば世界初という店舗で消費者向けに提供される昆虫を原料にしたパンを発売した。
そのパンは、乾燥したコウロギをひいた粉と小麦粉と小麦の全粒から作られ、通常の小麦粉のパンよりもタンパク質を豊富に含んでいる。1斤あたり約70匹のコウロギを含み、値段は3.99ユーロ(526円)。ちなみに、通常の小麦粉のパンは2ユーロ(266円)から3ユーロ(399円)だ。
「消費者に…良質なタンパク質源を提供し、昆虫を原料にした食べ物に馴染む方法も与える」とFazer Bakeriesのイノベーション部長Juhani Sibakov氏は述べた。
さらに多くの食品の原料を見つける必要性と、動物をもっと人道的に扱ってほしいという要望が、西欧のいくつかの国々で昆虫をタンパク質源として活用することへの関心を高めている。
11月に、フィンランドは他の欧州の国5ヵ国と同じように、昆虫を食品利用の目的で飼育し、販売できるようにした。
Sibakovさんは、Fazerは昨年の夏からこのパンを開発していたと語った。フィンランドがこの法を可決するまで発売開始を待たなければならなかったという。
私の知り合いの多くが日本を旅するのが好きだが、慣れることのできないことが1つだけある:どこへ行っても現金が第一なことだ。
デビッドカードやクレジットカード、一般的になってきている電子マネーのアップル・ペイやアンドロイド・ペイといった現金を持たずにできる支払い形態よりも現金の方が圧倒的に広く使われているのがなぜなのかは、多くの旅行者には理解しがたいかもしれない。多くの施設で、高いレストランでさえも、クレジットカードでの支払いを受け付けていない。このことについて、多額の現金を持ち歩くのに慣れていないため、不満の声をもらす友人もいる。
私は日本に数年前に住んでいたときに、このことに慣れていったのを覚えている。私はいつも最低でも数枚の一万円札と、かなりの硬貨を持って歩いていた。硬貨は持って歩くのが重たかったが、とても役に立った。
ある友人は、日本はさまざまな先端技術を早々に取り入れるパイオニアなので、なおさらこのことには困惑すると語った。彼は、「日本よりも技術的に遅れた国々がキャッシュレス支払いについては日本よりもはるかに進んでいるのはなぜだろう?」と尋ねた。
私にはそれがなぜなのかは分からない。しかし、私はキャッシュレス支払いの熱心な信奉者でもない。シンガポール政府が私たちの社会をキャッシュレス社会に変えようとしている企てにはやや懐疑的だ。
例えば、シンガポール陸上交通庁は公共交通システムの完全キャッシュレス化を目指している。現在、通勤通学客はバスや電車に乗るのに現金またはトラベルカード―先払い式のスマートカードで、地元の銀行口座やクレジットカードを持っていれば電子的にチャージできる―で支払いができる。
キャッシュレス支払いの支持者は、コストの低減や利便性の向上などを長所としてよく挙げる。しかし、キャッシュレス支払いシステムは、欠点もある。例えば、トラベルスマートカードのニュースが発表された後、この動きは現代的テクノロジーにあまりくわしくない人々を不利な立場に置くと多くの人々がすぐに反応した。高齢者は、現金を使って支払う方がずっとやりやすいので、キャッシュレス支払いに切り替えることを難しく思うかもしれない。シンガポールにはかなりたくさんの外国人労働者もいる。外国人労働者は現金で賃金を支払われていて、地元の銀行口座を持っていないかもしれない。
欠点はこれだけではない。キャッシュレス支払いをするたびに、私たちは自分のお金の使い方についてデータを提供している。このデータは銀行やサービス提供者にどのように使われるのだろうか? システムが故障したらどうなるのだろうか? 現金での支払いがバックアップとしてなければ、停電といったささいなことが想像できる以上の混乱を引き起こしうる。確かに、キャッシュレスでの支払い方法を選択肢の1つとして提供するのはいいが、もし支払いをする人または状況が現金の支払いを必要とする場合は、現金を使えるようにしておくべきだ。
現金は一番であるべきだろうか? それは簡単に答えられる問題ではない。おそらく、一番になるものが1つだけではない方がよいだろう。ひょっとしたら、かなりの数の異なる「一番」を受け入れることもできるかもしれない。あなたはどう思うだろうか?