日本で今年最も人気の流行語は、政治の世界を揺るがしたスキャンダルと、ソーシャルメディアに写真映えするものを撮ろうとする人々の傾向を反映したものとなった。
12月1日に発表された2017年ユーキャン新語流行語大賞に選ばれた言葉の1つは、「忖度」(そんたく)だった。現代の日本語では滅多に使われることがなかった「忖度」は、明白な命令が与えられる前に、誰かの希望を先回りして予想することを言う。なぜ、政府が市場価値よりも大幅に安い値段で学園経営者に国有地を売却したのかをめぐって疑惑が浮上した3月にニュースで使われるようになった。「忖度」があったのでは―つまり、官僚が値段を下げたのは、それが安倍晋三首相の望みだと彼らが考えたからという疑いがあった。
「忖度」は「インスタ映え」と共に1位を獲得した。「インスタ映え」は、写真共有サービスのインスタグラムに投稿する写真にぴったりの景色や商品を指す。日常や目に触れたもののスナップをインスタグラムに共有するトレンドは、インスタグラムに合ったキャンペーンや写真に映える商品を考え出すように多くのビジネスを刺激した。
今年始まった、毎月最終週の金曜日には仕事を早く終えるように人々に促す「プレミアムフライデー」のキャンペーンも、流行語の上位10位の中に入っていた。