二刀流のスター選手である大谷翔平は12月8日、ロサンゼルス・エンゼルスと契約すると発表し、メジャーリーグへの移籍をめぐる競争に終止符を打ち、予想外の目的地へ行くこととなった。
先発投手と強打者の両方を目指す大谷は、他のMLBのチームからの誘いを断って、エンゼルスに入団する。エンゼルスは2シーズン連続で負け越していて、2009年以降、プレーオフの試合で勝っていない。
エンゼルスの、有望な選手たちと美しい西海岸の場所という組み合わせが、明らかに23歳の大谷を引きつけた。大谷は、ここ数年間で最も競争率の高いフリーエージェントとして、北アメリカ(メジャーリーグのこと)へと移籍する動きでは、ほとんどの段階において野球の専門家を混乱させた。
大谷の代理人を務めるネズ・バレロ氏は、2016年のパ・リーグ最優秀選手(大谷選手のこと)は、「エンゼルスと本物の縁を感じている。彼はこの機会を、成長して次のレベルに到達し、キャリア目標を達成する最高の環境だとみなしている」と述べた。
エンゼルスのゼネラルマネジャーであるビリー・エプラー氏は、ヤンキースで前職を務めていたときから数年間、ずっと大谷をスカウトしてきた。「大谷翔平がエンゼルスの組織に参加すると決めてくれて光栄に思う」とこのチームは声明で述べた。「我々はこれまでの過程でずっと彼と他にないつながりを感じ、エンゼルスに入ることになってわくわくしている。エンゼルスのファンにとっても特別なときだろう」と語った。
これ以上良いタイミングはないだろう。12月6日にウラジーミル・プーチン大統領は再選を目指してロシアの大統領選挙に立候補すると発表した。同日に「スーパー・プーチン」と題された美術展がモスクワで始まった。この展示はロシア大統領(プーチン氏のこと)に称賛を浴びせていた。
プーチン大統領はもう一度大統領の座を勝ち取るのにほとんど助けを必要としない。国営テレビの支持があり、支持率は80%前後だ。しかし、どんな小さなことでも助けになり、この展示ではプーチン大統領を最もよく見えるように描こうと最善を尽くしている。
展示会には、このロシアの大統領(プーチン氏のこと)をさまざまなスタイルで描いた30作品前後の絵画と彫刻が展示されている。プーチン大統領が中世の甲冑をつけてヒグマにまたがるものもある。プーチン大統領が子犬を抱きしめている。プーチン大統領がサンタクロースの格好をしている。全作品がロシアの芸術家によるものだ。
プーチン大統領が3月の選挙で当選すると、2024年まで任期を務める資格を得る。2024年にプーチン大統領は72歳になる。
日本中の小学生が12月11日、2020年東京オリンピック・パラリンピックの公式マスコットを選ぶ投票を開始した。子どもたちに最終決定権を与えるこうした選考過程は初めてだ。
1クラスにつき、1票を3セットの候補の中から選んで投票する。投票は2月22日に終わり、オリンピック・パラリンピックのマスコットのペアが選ばれる。結果は2月28日に発表される。
投票の初日に、報道陣は福島県の小学校の教室を訪れた。6年生がオリンピックについて学び、公式マスコットが何をするのかについても学んだ。それから候補の3組を紹介され、どのペアに投票すべきか話し合いをした。
「選ぶことができるので、東京オリンピックの一部として関わっているという感じがする」と生徒の青木紗蘭さん(12)は述べた。「私たちにはこのような貴重な機会はもうないかもしれないので、クラスとして自分たちの意見を聞いてもらうために懸命に考えた」。
北朝鮮にかつて拉致された日本人の曽我ひとみさんの夫であるチャールズ・ジェンキンスさんが12月11日に亡くなったと、関連者が12月12日に明らかにした。死因はわかっていないという。77歳だった。
元米陸軍軍曹のジェンキンスさんは1965年に北朝鮮へ脱走し、1980年に北朝鮮で曽我さんと結婚した。彼は2004年7月にジャカルタで曽我さんと再会した後、北朝鮮で曽我さんとの間に生まれた2人の娘と共に日本に来た。曽我さんは他の拉致被害者の一団と先に日本に帰国していた。
ジェンキンスさんは曽我さんと娘の美花さん、ブリンダさんを残して逝去した。
東京の神社で12月7日に起こった犯人が殺人後に自殺した事件は、被害者の1人とその弟との間にあった宮司の後継をめぐる長年の不和が原因だった可能性があると、捜査関係者が12月8日に明らかにした。
富岡茂永容疑者(56)と妻の真里子容疑者(49)は、富岡八幡宮の宮司で富岡茂永容疑者の姉の富岡長子さん(58)を待ち伏せして殺害し、その後、富岡茂永容疑者は妻を殺して自殺した。
捜査関係者は、長子さんが2002年1月に後継に関する家族の問題について警察に相談していたと述べている。
リニア中央新幹線関連の建設工事の入札の過程で、JR東海の社員が建設会社の大林組に情報を漏えいしていた疑いが持たれていると、関係者が12月12日に明らかにした。
東京地検特捜部はこの件について調べており、JR東海の社員と大林組の幹部などに事情聴取している。特捜部では、この建設業者(大林組のこと)がこの鉄道運営会社(JR東海のこと)から内部情報を得ることによって入札を優位に進められるようにしたと疑っている。
12月10日にソルトレイクシティで行なわれたスピードスケートのワールドカップ最終日、小平奈緒が女子1000メートルで優勝し、世界記録を出した。
この31歳の短距離競技スペシャリスト(小平のこと)は、ユタ・オリンピックオーバルで1分12秒09のタイムを記録し、オリンピックのスピードスケート個人種目で世界記録を出した初の日本人女性となった。
同じく日本の高木美帆は1分12秒63で2位だった。
「今日は喜んでもいいことにしようと思う」と、自分に対して一番厳しい批評家になることの多い小平は語った。
ニューヨークのタイムズスクエア付近の地下通路で12月11日、鉄パイプに火薬とくぎなどを詰めた爆弾を自分の体に巻きつけた男がその単純な装置を爆発させ、朝の通勤ラッシュのピーク時に自分自身とほか3人を負傷させた。
男とほか3人は、ビル・デブラシオ市長と警察が失敗に終わったテロ攻撃と呼んだ事件で、けがの治療を受けた。警察・捜査関係者は、男は「イスラム国(IS)」に感化されていたと述べた。
「犯人が最終目的を果たさなかったことを神に感謝する」とデブラシオ市長は述べた。
国連の政治担当の事務次長は12月9日、外務高官らと対談した後、北朝鮮へのまれな訪問を終えた。おそらく、北朝鮮の核兵器とミサイル開発プログラムを止める上では主な進展はなかったものと見られる。
ジェフリー・フェルトマン事務次長(政治担当)は、北朝鮮を離れた後、北京へ到着したが、待っていた報道陣には何も語らなかった。
フェルトマン事務次長が平壌を離れたすぐ後に、北朝鮮の国営メディアは現在の緊張はアメリカの政策とアメリカの核の脅威に「完全に起因している」と報じた。
イラクは12月9日、「イスラム国(IS)」との戦いは終わり、3年以上の戦闘活動で過激派にかつては押さえられていた領土全域から過激派を追い出したと発表した。
ハイダル・アル=アバディ首相は、バグダッドでの発言中に、イラク軍はシリアとの国境地帯を完全に制圧したと発表し、彼の広報担当者はこの展開はISとの軍事的な戦闘の終結を意味すると述べた。
軍の上級司令官は戦闘活動が完了したことを確認した。
サウジアラビアは12月11日、同国の若い皇太子による最新の社会改革の中で、この保守的な王国(サウジアラビアのこと)で来年、35年以上ぶりに映画館の運営を解禁すると発表した。
1980年代の超保守主義の波で映画館は閉鎖された。この王国の多くの聖職者たちが、西欧の映画や、エジプトやレバノンで作られたアラビア諸国の映画でさえも罪深いものだとみなしている。
この決定は、地元での消費拡大と雇用創出のためのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子による取り組みの一部だ。
アフリカからの人類の移住が6万年前の1度だけとする説を正確な人類史とみなすことはもうできないと12月7日、科学文献レビューに発表された。そうではなく、アフリカからの移住は、12万年前に始まって、複数回あり、現生人類の人口を増加させたと、アメリカの科学誌『サイエンス』に発表された報告は述べている。過去10年間の「たくさんの新発見」では、現生人類、つまりホモ・サピエンスがアジア大陸に到達したのはこれまで考えられていたよりもずっと早いことが示されていると、この論文は伝えている。ホモ・サピエンスの化石は中国の南部や中部の複数の場所で発見されており、年代は7万年前から12万年前にさかのぼる。
天文学者は、創世の夜明けの頃にほぼさかのぼる超巨大ブラックホールを発見した。これまでに見つかった中で最も遠いブラックホールだ。
カーネギー研究所のEduardo Banados氏が率いる研究チームは、『ネイチャー』誌に12月6日、このブラックホールはビッグバンの6億9000万年前後にさかのぼるクエーサーと呼ばれる極めて遠く大きな天体の中にあると報告した。それはつまり、このクエーサーからの光が私たちの方向に向かって130億年以上進んできているということだ。Banados氏は、クエーサーは、現在の宇宙の年齢のわずか5%だった頃の宇宙の初期の状態を表してくれていると語った。Banados氏によれば、それは現在50歳の人の、2歳半のときの写真を見るようなものだという。
エジプト当局は12月9日、20年前にルクソールで発見されてまだ完全には調査されていなかった2つの墓から見つかった人工物と、リネンに包まれた、高位の役人と思われるミイラ1体を公開した。エジプト考古省は、ルクソール西部にある墓は1990年代にドイツの考古学者フレデリカ・カンプ氏が発見し、未発掘だったか、まだ1度も誰も中に入ったことはなかったと述べた。ミイラと共に、エジプト第17王朝の末期か第18王朝の初期の頃のものと思われる色が塗られた木製の埋葬用マスクと数百個の彫刻像を考古学者が発見したと考古省は述べた。
アメリカで子宮の移植を受けた女性による初の出産がテキサス州で起こり、アメリカにとって画期的な出来事となったが、スウェーデンでは1人が数年前に達成している。子宮がない状態で生まれた女性が、ダラスにあるベイラー大学医療センターで子を出産した。病院の広報担当者Craig Civale氏は12月1日、出産が行なわれたことを認めたが、他の詳細は提供できないと述べた。ベイラー大学医療センターは、最大で10人の女性を子宮移植に登録するため数年間かけて研究を進めていた。2016年10月に、この病院は、4人の女性が移植手術を受けたが、3人は血流が悪かったために移植した子宮を摘出しなければならなかったと述べた。
科学者によって発見された、あひるのようなくちばしで、ワニのような歯を持ち、首は白鳥のようで、鋭い爪の新種の恐竜は、ペンギンのようなヒレもあり、ダチョウのように歩き、泳ぐこともできた。二足歩行の肉食恐竜で水泳能力が示されたのはこれが初めてだ。この小さな生き物は、身長わずか約45センチで、現在のモンゴルを7500万年前に歩き回っていた。この生物の丸まった完全ながい骨が砂岩の中で見つかった。「たいへん奇妙な動物だ」とチェコ共和国パラツキー大学の古生物学者Dennis Voeten氏は語った。「私たちが他の生物群から知っているものとは違う部分がこの小さな動物には組み合わさっている」。
オーストラリアのグレートバリアリーフは気候変動と白化現象の広がりにより危機的状況に在るが、科学者らは11月29日、わずかな一部が、残りの多くを生存させるのに十分な回復力を持っている可能性があると述べた。この世界遺産の約3%のサンゴは、水温の上昇や海洋汚染、白化現象や病気など、多くの脅威に影響されず比較的無傷の状態にあると、『プロス・バイオロジー』誌に掲載された論文は述べている。適切に保護されれば、これらの冷水サンゴは、1年間で生態系全体のほぼ半分に幼生を供給できる可能性があると論文は伝えている。
グレートバリアリーフは、過去2年間で前例のない白化が起こっており、3分の2以上が壊滅したと、専門家は述べている。
旅行とレストランの情報ウェブサイト「トリップアドバイザー」で、物置きにあるとされる実在しないレストランがわずかの間、ロンドンの人気の飲食店のトップになった。
ロンドン南部の裏庭にある「The Shed at Dulwich」は、「欲望―うさぎの腎臓のせトースト」や「共感―透明なスープにはいった完全菜食主義の二枚貝」など、雰囲気から名前が付けられたコンセプトのある料理を招待客に提供している。
このメニューは、よだれが出るような写真―本物の料理ではなく、偽物の料理の―が付けられている。写真は、固形の衣類用漂白剤や髭剃りクリームなどを使っている。
「ある日、私が暮らしている物置きで座っていると、真実に気がついた:嘘の情報がまかり通る現代で、偽物のレストランも可能では?」と、ニュースやエンターテインメント情報のウェブサイトVice.comのためにいたずらをしていたことで知られるOobah Butler氏は述べた。
「Shed」は、ロンドンで最低のレストランの順位である18,149位から始まり、偽物のレビューのおかげでランキングを上り続けた。
そのレストランはすぐに予約の申し込みやPRの申し出、メディア掲載の依頼が殺到し、最初の掲載からわずか6ヵ月でロンドンで1位まで上り詰めた。
昨冬、日本のドミノ・ピザがピザの配達のためにトナカイを訓練していたというニュースを読んだことは覚えているだろうか? 気象予報士は例年にない大雪を伴う厳しい冬を予想していた。ドミノピザはそんな天候の中で同社のスクーターの一団がピザを配達できないのではないかと心配したのだ。
トナカイにはスクーターよりも優れた点がたくさんあると主張した。トナカイは雪に沈んだり、立ち往生する可能性が低い。配達用に検討した四輪駆動車やスノーモービルよりも維持管理が安くて簡単である。トナカイは厳しい寒さにも耐えることができ、最大時速80キロで走ることができ、乗るのに運転免許を必要としない。
多くの人々がピザの配達にトナカイを訓練することは冗談か宣伝の手法だと思った。しかし、私は特別なわくわく感を持ってそのニュースを聞いた。その写真では、トナカイが本当に北海道石狩市で訓練を受けていた。1年の多くを過ごす厚田区にある私のアートスタジオのすぐ近くだった。
歴史的には漁村だが、厚田区は美しい夕陽と海の眺めが有名な休暇を過ごすのに人気の場所だ。冬は猛烈な暴風雪や命の危険を伴う地吹雪でも有名だ。暴風雪のせいでときどき、除雪車による道路の除雪のスピードが追いつかず、幹線道路を通行止めにしなければならないこともある。
私は車を運転しないので、私の人里離れた住所に食べ物や日用品を届けてもらうために、さまざまな宅配サービスに頼っている。これには日本郵便、トドック(生協のコープ宅配システム)、ヤマト運輸などが含まれる。もちろん、汚水処理タンクを定期的に空にしてくれるバキューム車も忘れてはいけない!
私のスタジオは幹線道路からそれほど遠くはない。しかし、家までの道はとても傾斜がきつく雪の中を移動するのは大変だ。私のいつも利用している宅配サービスは、幹線道路が通行止めになると私のところまでどこの会社も到達できない。トナカイの配達プロジェクトは、厚田区の冬を少し過ごしやすくしてくれるだろうと私は期待した。それにもっと愉快にもしてくれるだろうとも。
結局、このプロジェクトは取りやめになった。トナカイは客の家の前で止まることを拒否したのだ。トナカイは犬に吠えられてびっくりして、ピザの箱をひっくり返してしまった。トナカイの配達プロジェクトの失敗は、北海道の長い雪のシーズン中は厚田区で暮らすという希望を諦めなければならないということを意味した。
誰かがより良い解決策を思いついてくれないだろうかと思い続けている。北海道は野生動物と自然資源の豊かな土地だ。オオワシは冬に活発な大型の鳥だ。もしかしたら訓練できるのでは?