ほとんどのミュージシャンは温かくて快適なコンサートをすることを好むが、タリエ・イスングセットさんは冷たいコンサートを好む―氷のように冷たいコンサートを。このノルウェーの作曲家で演奏家(イスングセットさんのこと)は氷から作った楽器を演奏する。
ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールで最近行なった演奏で、彼は氷のホルン、氷のドラム、「アイソフォン」―氷のシロフォン(木琴)を演奏した。彼が演奏しているとき、歌手のマリア・スクラネスさんが加わった。
イスングセットさんの目的は、氷の美しさとはかなさを見せることだ。「私はこの演奏を何かもっと大きなものの一部だと考えている。私のプロジェクトや私のエゴではなく―これは何かを構成する要素だ」と彼は語った。
イスングセットさんはスカンジナビア半島の伝統音楽とジャズのバックグラウンドを持つ。しかし、彼はチェーンソーとつるはしを使って自分の楽器を作る。
ロンドンでの演奏用の楽器は、ノルウェーの氷で作られ、イギリスの氷では作られていない。「汚染された水でできた氷だと、音がそこまでよくない」とイスングセットさんは語った。