日本のメイクアップアーティスト辻一弘氏と2人の同僚は3月4日、今年のアカデミー賞ヘアメイク部門を受賞した。
この賞を日本人として初めて受賞した辻氏は、イギリス人のデイビット・マリナウスキー氏とルーシー・シビック氏と賞を分かち合った。
3人は、映画『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』で、俳優のゲイリー・オールドマン氏をイギリスの戦時中の指導者ウィンストン・チャーチル氏に変身させたメイクの功績を認められた。
「まず、ゲイリー・オールドマンさんに心から感謝したいと思います。この信じられないような軌跡をオールドマンさんと共にできたことは実に名誉なことでした。そして、私たちが今日ここに立っているのはあなたのおかげです」と、辻氏は授賞式中のスピーチで述べた。
オールドマン氏のことを「素晴らしい俳優であり、熱心なアーティストであり、真の友人」と呼び、辻氏は「これは私たち全員の夢の実現です」と語った。
オールドマン氏が、アメリカのエイブラハム・リンカーン大統領の彫刻など、辻氏が製作した人物の彫刻を見て、辻氏に映画への参加を求めた。
辻氏は、オールドマン氏をチャーチルに変身させるという困難な課題について話し、この2人の人物は全く異なる見た目だったと語った。
京都出身の辻氏は、2007年と2008年にもこの賞にノミネートしていた。