世界中の全てのお祭りや祝日の中で、私が一番好きなのはイースターだ。イースターの風習の幾つかは、異なる文化や時代の他の春の祝祭と共有されている。こうした慣習の1つが卵のデコレーションだ。卵は私たちに誕生や新生活を思い起こさせる。このことから卵は、冬の暗くて活気のない季節を過ぎて生命の誕生や復活を祝うのにぴったりの物になっている。
きっとあなたも、ゆで卵の殻にかわいい色を付けるイースターの伝統を聞いたことがあるだろう。欧米の国々では、鳥の巣のように見えるように、色付けした卵が細く切られた紙の上に並べられて手提げかごに入っていることが多い。卵型のチョコレートやジェリービーンズ、ひよこやウサギのような形をした鮮やかな色のマシュマロもよくそのバスケットに加えられる。
イースターのエッグハントは、イースターの朝に人気の行事だ。大人が色付けされた卵とお菓子を庭や家の中に隠す。子どもたちは、まるで隠された宝物のようにそのお楽しみを探して自分たちのバスケットに集めていく。
わが家では、卵の殻に絵付けをする前に、卵の生の中身を空にすることが多い。卵のとがった方に小さな穴を、丸い方に大きめの穴を空ける。それから、小さい方の穴から息を吹き込んで、生の卵を大きい方の穴から押し出す。白身と黄身は後から料理に使うことができる。卵の殻をゆすいで乾かした後、色とりどりの絵や言葉で卵を装飾する。
イースターは毎年同じ日や同じ月にはならない。3月に来るときもあれば、4月に来ることもある。しかし、いつでも日曜日だ。今年のイースターは4月1日にあたる。
イースター前の金曜日は、キリスト教徒がイエス・キリストの拘束と処刑をしのぶ日だ。イースターの日曜日は、イエス・キリストの復活を祝う日である。そのため、多くのキリスト教徒にとって、イースターの卵は空になったキリストの墓の象徴でもある。
子どもたちが大きくなってからは、イースターエッグを作るのを止めていた。しかし、私のソルビア人(ドイツ東部に住むスラブ人)の先祖は、素晴らしく精密な模様をイースターエッグに施していたことで知られていたと知った。彼らは、卵に模様を付けるのにろうを使って、日本のろうけつ染めと似た手法で模様を描いていた。友人が必要な特別な道具を貸してくれて、私は伝統的な模様をつくる技術を学ぼうとした。
自分の先祖の技術をまねることができるようになるとは思わない。しかし、イースターエッグのアートの世界を探求することを大いに楽しんでいる。
イースターの頃になったら私が絵付けをした卵を見に、私のインスタグラム(dosankodebbie)をチェックしてみてください。イースターエッグの絵付けを自分でもやってみたいと思うかもしれません。