数週間にわたるデモの後、エルサレムに移転した駐イスラエルアメリカ大使館の話題となった開所式によって緊張が沸点にまで高まり、イスラエル軍は5月14日、ガザ地区の境界付近で抗議に集まったパレスチナ人数十人を射殺した。
その日はパレスチナの人々にとって、2014年以降、1日の間に最も多くの血が流れた日となった。パレスチナ保健省の職員らは、実弾射撃や催涙ガスなどの手段によって、55人の抗議参加者が殺され、2,700人が負傷したと発表した。
この流血の惨事により、フランスやイギリスを含むいくつかの国々から抑制を求める声が上げられ、もっと強い批難の声を上げる国もあり、トルコはこの惨事を「大虐殺」と呼んだ。
ホワイトハウスは、イスラエルに注意を促すことに加わることは拒否し、ガザ地区を支配するハマスだけのせいにして、イスラエルの軍事行動を境界付近の防衛と述べるベンヤミン・ネタニヤフ首相を支持した。
ガザ地区での暴力的な場面とは対照的に、イスラエルの要人と来賓が、アメリカ大使館を開館するエルサレムでの式典に出席した。アメリカ大使館はテル・アビブから場所を移した。
この動きは、アメリカのドナルド・トランプ大統領の約束を果たした。トランプ大統領は、12月にこの聖なる都市(エルサレムのこと)をイスラエルの首都と認めた。
パレスチナの人々は、東エルサレムを、占拠されたヨルダン川西岸とガザ地区に設立することを望んでいる国の首都にすることを模索していた。イスラエルは、エルサレムの全てを「永遠の分割できない首都」とみなしている。