アイルランドは、レオ・バラッカー首相が何十年もの汚名と恥をついに晴らすことになったと述べた画期的な国民投票で、中絶に関する厳しい法律を撤廃することを圧倒的多数で可決した。
伝統的に厳格なカトリック国だった国の有権者の66%以上が、憲法による中絶の禁止を廃止することを支持した。ダブリンでは5月26日、分断を生み、感情的になることが多かったキャンペーン(宣伝のための活動)の後、涙のあふれる歓喜に満ちた場面が繰り広げられた。
ハグを交わし、祝い、歌い、盛んに歓声を上げ、公式結果が宣言されたダブリン城の中庭の中へ何千人もの人々が押し寄せ、「イエス!イエス!イエス!」と声をそろえた。「廃止」と書かれたトップスと「イエス」と書かれたバッジを身に着けた男女が、アイルランドの国旗と「ありがとう」と書かれたプラカードを振った。
「素晴らしい、素晴らしい、今日は素晴らしい日です!」と、エイリーン・シールズさん(65)は語った。彼女は18歳のときに結婚せずに妊娠したせいで疎外された。
「静かな革命が起きた」と、バラッカー首相はダブリン城でのスピーチで語った。「もう不名誉はない。秘密のベールは取り払われた。孤独になることはない。恥という重荷は消え去った」。
中絶は今でも世界の約20カ国で禁止されている。
緊急事態になったら、警察に電話をかけることができる。しかし、うるさい隣人や落書きといったもっと小さな問題でも警察に電話をかけることができる。こうした電話は「相談」として知られていて、日本の警察は昨年、過去最高の208万件の相談に対応したと、ある報告書が5月28日に示した。
この数値は2008年から約50%増加したと、この報告書は述べている。増加の要因はおそらく、地域社会のネットワークが少なくなったためだろうと、警察庁の職員は語った。地域社会のネットワークが通常は地域の問題に対処する。
この調査では、隣人や家庭、職場での問題に関する相談が240,956件だったことが示された。こうした問題には騒音の問題も含まれていた。騒音の相談件数は、相談の総件数の11.6%で、2008年から70%増加した。落書きなどの問題に関する相談は、相談の総件数の6.2%だった。
ネス湖の怪物(ネッシーのこと)の捜索は6月に新たな高度技術の段階に入った。科学者たちはスコットランドの最も有名な湖に本当に生きているのか、もしくは生きていたのかを確認するため、DNA調査を活用する計画だ。
国際研究チームは、ネス湖の水のサンプルを異なる深さの3カ所から採取し、近くの湖からも3つサンプルを採取する。そのサンプルは世界中の研究所へ調査のために持ち込まれる。調査は、直接のDNAよりも、環境DNA(eDNA)を観察する。
世界中の科学者たちは、クジラやサメといった海に住む生き物を観察するのに、環境DNAを活用している。海の生き物たちは動くときに、皮膚やうろこ、羽根、糞、尿などからDNAの痕跡を残す。
湖からの環境DNAは、「数十万の異なる生命体の」大きなデータベースと比較されると、研究チームの広報担当者であるニュージーランドのオタゴ大学ニール・ジェンメル氏は述べた。
国土交通省は5月25日、不具合を起こした日本航空機のエンジンが部品を落とし、下にあった建物に損傷を与えた後、熊本県へ3人の調査員を派遣した。
この問題は、5月24日に東京行きの飛行機が熊本空港から離陸したすぐ後に起こった。部品は、益城町にある医院の窓を割り、敷地内にあった車も損傷させたが、けがは報告されていないと、地元の警察は述べた。
長さはすべて約5センチの部品が少なくとも10個、この医院の付近で発見された。
JR東海は5月24日、今年に入って7回に渡り、新大阪駅で新幹線の切符代金を外国人に実際のよりも高く請求し、約10万円を着服したとされる男性社員を解雇したと発表した。
この運営会社(JR東海のこと)によると、この20歳の社員は、乗客が新大阪駅で複数枚の切符を買った際に1人分多く代金を請求して余分なお金を集めていたという。
余分な切符は保管しておき、別の駅で現金に替えていたと、JR東海は述べた。
女子高校生の殺人未遂罪で服役中の男が5月30日、2004年に岡山県で9歳の女の子を殺害した疑いで逮捕された。
捜査関係者によると、勝田州彦受刑者(39)は、岡山県津山市の小学校3年生だった筒塩侑子さんの殺害について関与を認める供述をしたという。この女の子(筒塩さんのこと)は、2004年9月3日に自宅で複数の刺し傷から血を流しているところを発見された。
「私たちはただ驚いている」と女の子の家族は5月29日に声明で述べた。
第1シードの日本は5月26日、開催国のタイを下し、女子団体バドミントン対抗戦のユーバー杯で1981年以来初めての優勝を勝ち取った。
前日に、タイのチームは準決勝で前回優勝者の中国を番狂わせで倒した。しかし、日本に決勝で力の差を見せつけられた。日本は1試合も落とさずに3対0で勝った。山口茜選手と奥原希望選手がシングルスで勝ち、福島由紀選手と広田彩花選手がダブルスで勝った。
日本がユーバー杯でタイトルを獲得したのは6度目となる。最初の5回は1966年から1981年までだった。
フランスは、4階のバルコニーから落ちそうになっていた男の子を助けるためにパリのアパートの建物を外からよじ登ったマリからの不法移民に市民権を与えると、エマニュエル・マクロン大統領は5月28日に述べた。
ビデオでは、マモウドゥ・ガッサマさん(22)が5月27日、手すりにしがみついて泣いていた4歳の子を救出するためにバルコニーまで命がけで登っていく様子が映し出されていた。ガッサマさんはこのビデオがインターネット上で拡散された後、「スパイダーマン」とニックネームが付けられた。
「よく考えずにただ登った」とガッサマさんはマクロン大統領に翌日語った。
ロシアの主要なアートギャラリーの1つは5月28日、男がそこでウォッカを飲んだ後、金属製の棒で名画を損傷したことを受け、敷地内でのアルコールの販売の中止を検討すると発表した。
モスクワの国立トレチャコフ美術館で5月25日に発生したこの事件では、ロシアで最も有名な絵画の1つに深刻なダメージを与えた。この絵は、1581年に雷帝イワンが死にゆく息子を抱いている様子を描いたものだった。この事件は、歴史的かつ文化的芸術品をロシアがどのように守っていくかについて厄介な疑問を提起した。
驚くようなオーバーヘッドキックが、レアル・マドリードがリバプールを3対1で破り、5月26日にキエフのオリンピックスタジアムで行なわれたチャンピオンズリーグで3連覇を達成する一助となった。
ウェールズ代表の優れた補欠選手、ギャレス・ベール選手は、宙返りして、頭上からボールを送り、その夜2回あったシュートのうち1本目をリバプールのゴールのトップへ押し込んだ。
リバプールが負けた後、キャリア最大の試合でレアル・マドリードに自身のミスで2ゴールを許してしまったゴールキーパーのロリス・カリウス選手の頬には涙が流れた。
1969年に月面を歩き、1973年にスカイラブ宇宙ステーションの司令官を務め、その後画家に転向したアメリカの宇宙飛行士アラン・ビーンさんが5月26日にヒューストンで亡くなったと、関係者が発表した。86歳だった。
アメリカ海軍のテストパイロットだった人(ビーンさんのこと)は、月面に足を踏み入れたわずか12人の人の1人だった。ヒューストンの病院で、愛する人々に囲まれて亡くなったと、NASAが発表した声明で家族は述べた。
彼の絵画は、アポロ12号の月面着陸の思い出を伝えようとし、本物の月のちりが含まれていた。
いわゆるiPS細胞を使っての心疾患を治療する世界初の臨床研究が日本で数カ月以内に始まるかもしれない。大阪大学の研究計画を日本の厚生労働省が5月16日に承認した。
この計画で、大阪大学は人工多能性幹細胞(iPS細胞)を心筋細胞シートに埋め込み、3人の患者の心臓に移植する。
この計画は、大阪大学が患者に他者の細胞を使うことによるリスクについて徹底的に説明するという条件で許可が与えられた。
5月22日に発表された研究論文によると、科学者は、乳がん細胞が体の別の部位で休眠状態に入り、数年後に致命的な力を持って再発することを可能にするメカニズムを特定したという。ヒト細胞と生きたマウスを用いた実験で、研究者はこのメカニズムを無効にする―薬剤や遺伝子操作によって―と、がん細胞が活動できなくなり、拡散能力を阻止できることを示した。この研究成果は、『ネイチャー・コミュニケーションズ』誌に報告され、乳がん治療法開発のための有望な標的を提供すると、この研究は述べた。
なぜ人間の脳はこんなに大きいのか? スコットランドのセント・アンドリューズ大学のマウリシオ・ゴンザレス・フォレロ氏とアンディー・ガードナー氏は、本当に力強い脳―すなわちコンピュータ―に、シミュレーションをさせて尋ねてみた。
シミュレーションでは、デジタル上の女性の人口を作り、生活の課題に直面したときに脳の大きさがどのように変化するかを観察した。このシミュレーションでは脳の進化に関する理論から抽出した環境面や社会面の課題も含めた。
コンピュータは、脳の大きさを増大する影響の約60%は、食料を見つけたり、貯蔵したり、調理したりする中で、個人が自力で環境に対処することに起因すると伝えた。
専門家は何十年もの間、卵を食べると不健康なコレステロールの値が上がると警告してきた。しかし、ある研究は5月22日、1日1個の卵は実際には心臓病や脳卒中のリスクを減少させる可能性があると発表した。外部の専門家は論文を真剣にとらえ過ぎないよう警告しているものの、毎日1個の卵を食べる中国の成人は心臓血管疾患(CVD)のリスクが低かったとこの論文の著者らは主張している。
30〜79歳の健康な成人50万人を対象に約9年にわたって調査し、研究者は「卵を食べない人と比較し、毎日の卵を食べることは、心血管疾患リスクの低下と関連していた」ことを発見した。
世界の野生生物のための自然保護区の3分の1が、道路の建設や農場の増加といった人に由来する脅威にさらされており、こうした脅威が地球の生物多様性を守るという目標を弱体化させていると、科学者らが5月17日に発表した。
200近くの国々が2010年、動物や植物を汚染から守る計画の一環として、世界の土地の最低17%を2020年までに公園やその他の保護区に確保することに合意した。しかし、オーストラリアの研究者が主導し、『サイエンス』誌に掲載された論文によると、保護区の多くは不十分であるという。
体内時計の自然のリズムが乱れることよって、一般的な孤独感から重うつ病、双極性障害に至るまで幅広い気分障害リスクが高まると、研究者が5月16日に発表した。
この種の研究では最大規模となったこの研究は、9万1000人以上が関わり、身体の「概日リズム」への干渉と、記憶や集中力の持続時間といった認知機能の低下との関連も示した。脳内に備わっている概日リズムを司る部分は昼と夜のサイクルを管理し、睡眠パターンやホルモンの放出だけでなく、体温にも影響を与えている。
マドリード郊外のグアダリクス山で、馬の気持ちを理解できるアルゼンチン人のフェルナンド・ノアイユさんは、彼の動物たちをストレスや不安に苦しむ人々を助けるために活用している。
パタゴニアの荒野で長年馬と暮らしてきたこの57歳の人(ノアイユさんのこと)は、動物たちを、患者が自分の感情を理解し、コントロールする方法として活用している。
彼のセッションに来る人々は、馬と一緒に過ごし、自分自身がどのような精神状態にあるかを馬の動きを通じて知ると、ノアイユさんは語る。ノアイユさんは1セッションにつき、最大で120ユーロ(15,000円)を請求する。
「馬は鏡だ」と彼は言う。「馬は群れで生きる生き物で、群れの中で生きるために生まれている」。
このセラピーは、馬が患者の気分にどのように反応するかの観察で構成される。馬の反応を観察することで、セッションへの参加者たちは、感情を特定し、コントロールする方法を知るのだと、ノアイユさんは語る。
「難しい精神状態にある最初のセッションの人たちは、馬が止まることなく動き続け、駆けていくのを目にする。馬は、あなたが止まることのない思考に苦しめられているのを見せている」とノアイユさんは話した。
人生は対立だらけだ。人が欲しいものはそれぞれ異なる。全員を満足させる妥協案を見つけるのは難しいこともある。特に、国際結婚では!
私はカナダ出身だ。妻は日本人だ。結婚した時、私たちは異なる習慣、価値観、考え方について交渉しなければならなかった。私たちが直面した最大の課題はしかし、文化的な違いではなかった。言語だった。
妻はアメリカで勉強したことがあり、英語力を維持したいと思っていた。ネイティブスピーカーと結婚して、流ちょうになるまで毎日英語を話すことを夢見ていた。
私は大学で日本語のテキストを1年間勉強し、会話力を高めようとしていた。日本人の妻を得て、毎日日本語を話す夢を抱いていた。
この相反する意図の結果、私たちは解決しなければならない基本的な対立があった。どうすればいいだろうか?
最終的に、シンプルな解決策に落ち着いた:交代制にすることにしたのだ! 私たちの計画は、日替わりでそれぞれの言語を話すことだった。ある日は「英語の日」。次の日は「日本語の日」になる。これで、きっかり半分ずつ、それぞれが選ぶ言語を使うことができる。
この新しい制度を月曜日から開始した。お互いの合意により、初日は英語の日だった。これは私にはかなり楽だった。"Good morning!"(おはよう!)と、英語での朝食の会話で一日が始まった。一日中、妻と私は英語―私の母語―だけで話し、全ての物事はスムーズに進んだ。
2日目は日本語の日だった。「おはようございます!」で一日が始まった。その後は大変だった! 私の日本語は当時、あまり上手ではなかった。問題は、私に十分な語彙がないことだった。
その結果、朝食の会話は時間がかかり、苦労した。単語を十分に知らない時に会話をするのは大変だ! 私は絶え間なく和英辞典を使った。最も簡単なフレーズでさえ問題だと分かった。
例えば、私は妻に「塩を取って」もらえるように頼む必要があった。そうするためには、pass(手渡す)に当たる日本語を調べなければならず、その後、salt(塩)に当たる日本語を調べなければならなかった。そして、適切な文法の文につなぎ合わせようとしなければならない。延々と時間がかかった!
妻は信じがたいほど我慢強く、私がもがいているのを笑顔で見守っていた。私が味わっている言語的な拷問を彼女はこっそり楽しんでいるのではないかと疑い始めるほどだった!
数ヵ月は苦労したが、私の話す日本語はだんだん上達していった。妻も自分の英語を維持できて喜んでいた。私たちの制度は成功した!
対立に対処するとき、両者にとって公平で受け入れられる妥協策を見つけるのが大事だ。あなたの人生でも対立の解決策が見つかりますように!