12月17日、軍部と党の主導者たちは、北朝鮮の金正恩第1書記に対する完全な忠誠を誓った。北朝鮮政権の安定に関する懸念が高まる中、この日、金正恩第1書記の父親の死から2年を迎えた。
金第1書記の父親であり元最高権威者の金正日総書記を称える平壌での手の込んだ集まりにおける服従の誓いは、この若いリーダー(金正恩第1書記のこと)の叔父でありかつて政治の助言者だった張成沢(前国防委員会副委員長)の衝撃的な処刑に続いた。
張氏の粛清は、北朝鮮政府の上部支配層における派閥争いについての疑問を浮かび上がらせ、これがきっかけとりなり、韓国政府とアメリカ政府は核武装した北朝鮮による挑発的行動の可能性を警告した。
国営テレビは、何万人もの軍幹部と党指導者らは、数分間静まり返って無表情で座った後、金第1書記が指導者の演壇に立つと、立ち上がって金第1書記に万雷の拍手を送った。
指導者の演壇には、金正恩第1書記の叔母であり張氏の未亡人となった金敬姫氏の姿はなかった。国営メディアによると、金敬姫氏は公式行事の出席者として名前が挙がっていたとされ、このことは、彼女が張氏に近い人々の粛清を免れた可能性があることを意味する。
書店やコンビニエンスストアチェーンに対し、人気のマンガシリーズとその関連商品を販売しないように長期にわたって圧力をかけようとしたとして、36歳の男が12月15日に逮捕された。
大阪在住の渡辺博史容疑者は、藤巻忠俊氏のマンガシリーズ『黒子のバスケ』への反対運動で、1年間に400通以上の脅迫状を小売業者やニュースメディアに送ったことを認めたと、警視庁は発表している。
渡辺容疑者は渋谷区の人気ショッピングエリア恵比寿ガーデンプレイス付近で追加の手紙を投函しようとしていたところで逮捕された。警察によると、渡辺容疑者は捜査員に対し、藤巻氏と個人的に面識はなかったが、藤巻氏のマンガの成功を妬んでいたと供述しているという。
この脅迫で、単行本や関連DVDを棚から下げる書店やコンビニエンスストアもあった。
12月14日に発表された政府調査によると、全国で中学2年生の女子生徒の約4分の1が学校での体育の授業以外では全く運動をしていないという。
この23.5%という数値は、2010年に文部科学省の調査で13-14歳の女子生徒に授業以外での運動習慣についてたずねた前回の調査よりも、6.2ポイント高いことを、今回の調査は示している。
同省では4月から7月にかけて10-11歳の小学校5年生の児童と中学生の運動能力を全国で調べた。
学校以外では運動をしないと答えた小学校5年生の男子児童の割合は2.3ポイント増の4.8%、女子児童は4.6ポイント増の9.9%だった。中学2年生の男子生徒の数値は2.9ポイント増の7.5%だった。
神奈川県三崎港付近の埋立地で12月16日、米海軍のヘリコプターが不時着したと見られ、乗組員4人のうち2人がケガをしたと警察が発表した。
神奈川県警によると、ヘリコプターが不時着した際に、2人の男性が骨折したが、それ以外にケガ人は出ていないという。
消防署によると、MH-60ヘリコプターが制御不能になった後に乗組員が不時着を試みたと副操縦士が述べているという。主回転翼が大破した。
前ミス・インターナショナルの吉松育美氏は12月11日、日本最大手の芸能事務所幹部の一人である谷口元一氏をストーカー行為と業務妨害で刑事および民事告訴した。
暴力団との関係が長い間うわさされていたその芸能事務所との契約を吉松氏が拒否した後、嫌がらせが始まった。
吉松氏はストーカー行為の詳細を収めた録音テープ、ビデオ、写真を提供した。
ジャパンタイムズの取材に対し、谷口氏は容疑を否定した。
日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督は12月16日、来夏のワールドカップでの日本の目標に上限をつけなかったが、優勝できるとは言及しなかった。
「ワールドカップには強いチームがたくさん集まるが、日本チームの強さを見せるチャンスだ」と東京で開かれた日本外国特派員協会で会見した。「人生で目標は高く持つべきだ」と語った。
日本は6月にオーストラリアと1−1の引き分けになった後、そのブラジルでの32チームのトーナメント(ワールドカップのこと)に出場する権利を得た。
来年度、日本企業の半数近くが日本で学ぶ外国人留学生を採用する見込みであることが、就職情報会社の最新の調査でわかった。
ディスコ社によると、2014年度に外国人留学生を採用する見込みの企業は48.4%だった。
調査では、従業員数1,000人以上の大企業の69%が外国人留学生を採用する見込みだと回答している。
調査は8月から9月初めにかけて実施され、539名から回答を得ている。
中国は、初めての月面探査車と、それを月まで運んだ無人探査機が月面でお互いを撮影した後、この月面探査ミッションは成功だと称えたと、国営メディアが伝えた。
中国時間で12月15日、6つの車輪が付いた探査車は、無人探査機「嫦娥3号」から約9メートル離れた場所まで移動し、互いに約1分間撮影したと、国営の新華社通信が伝えた。地球に送信されたカラー画像には、神話に登場する生きものにちなんで名付けられた「玉兎号」探査車に立てられた中国の国旗が写っていた。
この種の判決としては初めて、米連邦地裁は12月16日、国家安全保障局(NSA)による電話通信記録の大量の収集は不当な捜索を禁じる合衆国憲法に違反しているとの判決を下した。
ワシントンD.C.の地裁判事リチャード・レオン氏は、政府による、起訴した二人の男性の電話通信記録の収集に対して仮差し止めを認めたが、政府はこの判決に対して上訴すると見られるため、差し止め命令の履行は保留した。
12月14日、ジャングルのある都市マナウスで建設中のワールドカップ競技場の屋根から建設作業員が転落し、死亡した。来年、サッカーのお披露目イベントの開催を控える中、ブラジルを襲う一番最近の後退となった。
これは、今年になって「アマゾニア・アリーナ」での2度目の死亡事故で、過去3カ月以内でワールドカップ競技場における3人目の死亡者となった。
12月14日の死亡事故から数時間後、別の作業員がマナウスの会場の外で働いている最中に心臓発作で死亡し、地元の組合は、作業環境を巡ってストライキを起こす可能性を訴えた。
12月16日、マサチューセッツ州ケンブリッジのハーバード大学の建物4棟からの避難を招いた、爆発物を設置したというウソの脅しは、期末試験を逃れようとした生徒によるものだったと、連邦検事らが12月18日に発表した。
米連邦検事事務所の刑事告発によると、この学生、20歳のエルド・キム被告は、キャンパスのあちこちに爆弾を仕掛けたというメールをさまざまな関係機関に送ったという。
これらの建物は数時間にわたって閉鎖され、期末試験は妨害された。爆発物は発見されなかった。
12月10日に発表された研究によると、父親の食生活は子どもの健康に影響するという。
モントリオールのマギル大学のサラ・キミンズ氏が率いる研究チームは、実験用マウスがビタミンB9が不足している食生活をすると何が起こるかを調べた。
女性は妊娠中、流産や子どもの出生異常のリスクを下げるためにビタミンB9(葉酸とも呼ばれる)を摂取することが多い。しかし、ビタミンB9が不足した食生活をしている雄のマウスはその子どもが出生異常となる確率が高いことがわかり、研究チームは驚いた。
多くのニュージーランド人にとって痛手となる可能性のある発見だが、研究者たちは、同国を象徴する鳥のキウィはオーストラリアから飛んできた祖先の子孫である可能性があることを発見した。
アデレードのフリンダース大学の古生物学者トレバー・ワージー氏によると、この飛べない鳥は長い間考えられていたように絶滅した巨大なモアから進化したのではないことをその化石が示しているという。そうではなく、南島で発見された2000年前に遡るキウィの子孫は、これとは別の飛べない巨大な鳥であるエミューにより近いと、同氏は述べた。エミューは、オーストラリアで今もよく見られる。
米国の研究によると、何かを覚えておく助けとして写真を撮ると逆効果に終わる可能性があるという。
『サイコロジカル・サイエンス』誌で発表された研究は、博物館でのガイドツアー中、展示品の写真を撮った人々は展示品を見ただけの人々に比べて、詳細を覚えている可能性が低かったことを示した。「人々は、一瞬をとらえるためにほとんど何も考えずにカメラを取り出すことが多く、自分の目の前で何が起こっているかを見逃してしまうくらいだ」と、フェアフィールド大学の心理学者、リンダ・ヘンケル氏は述べた。
カナダの科学者たちは、地球温暖化を起こすこれまで知られていなかった可能性を持つ温室効果ガスを発見したと発表し、この化学物質は大気中に何十年も前から潜んでいると述べた。
パーフルオロトリブチルアミン(PFTBA)というこの化学物質は、「現在までに発見された中で最も放射効率が高い化学物質であり、気候に影響を及ぼす可能性において他のあらゆる化学物質の記録を破る」とトロント大学の科学者たちは声明で述べた。この人工の化学物質は、20世紀中頃から電子機器に使用され、最近では、電子検査や熱伝導剤に使用されている。
12月5日に発表された研究によると、世界の認知症患者数は人口の高齢化に伴い、今後数十年間で爆発的に増え、2050年までに3倍になるという。国際アルツハイマー病協会(ADI)の報告書によると、約4400万人がすでに認知症になっており、この数は2050年までに1億3500万人にまで増加すると見込まれる。「これは世界中でまん延しており、悪化する一方だ — 将来を考えると、高齢者の数は著しく増えるだろう」と、ADIのマーク・ウォルトマン理事長は述べた。ADIは、世界各地のアルツハイマー病関連の団体を代表している。
10ヵ国を対象とした調査によると、最も健康的な食事は最も不健康な食事に比べて、1人当たり毎日1.5ドル(150円)の追加出費が必要になるという。研究者たちは、人々が毎日何を食べ、それにどれだけの出費がかかったかに関する確かなデータがある、食習慣に関する既に発表された27の調査結果の考察を実施した。食事は、健康の度合いによって評価付けされた。フルーツや野菜、魚、ナッツ類の多い食事は、加工食品や肉の多い食事よりも高く評価された。平均して、最も健康的な食事は、最も不健康な食事に比べて1日当たり約1.5ドル高い出費となったことが、この分析によって発見された。
「ノックお断り」の表示を無視してガスの顧客を獲得しようとした訪問販売員は、オーストラリアの雇用者に6万豪ドル(550万円)の罰金を支払わせる羽目になった。
豪連邦裁判所は、2011年11月のアデレードでの事件を受けて、ガス会社のAGLサウスオーストラリアとマーケティング会社のCPMオーストラリアに対し、この総額の罰金を支払うよう命じた。
「このケースでは、消費者の正面玄関に表示が取り付けられ、ノックをするこぶしに線が引いてある絵と『ノックお断り。頼んでいない訪問販売はご遠慮ください』という文字が入っていた」と、オーストラリアの公正競争監視当局が判決後に述べた。「それにもかかわらず、この販売員はこの消費者のドアをノックし、エネルギー供給の契約を取り付けようとした」
豪連邦裁判所は、AGLに3万5千ドル(320万円)、この販売員と契約していたCPMに2万5千ドル(230万円)の支払いを命じた。「これらの罰金は、罰金対象の当該者及び販売訪問業界の他社によるこうした深刻な行為を防ぐ必要性を反映している」とジョン・ミドルトン判事は述べた。
今冬の休暇は海外に行く予定だろうか?
私の友人の一人にとって、旅行の予定には「映画館で映画を見る」が入っていなければならない。
彼女は、「地元の人と映画を見ることで、その国の文化を垣間見ることができる」と語る。私もそう思う。京都で初めて映画を見たとき、みんながクレジットタイトルの最後まで席を立たずに待っていることに驚いたことを覚えている。シンガポールや香港、台北では(私が映画を見たことがある他の3都市)、クレジットタイトルが流れ始めるとすぐにほとんどの人が帰る準備をしていた。
大学でタイ語を勉強していた友人がバンコクで映画を見た経験を話してくれた。映画が始まる前に、国歌が演奏されて、みんなが立っていたのだという。それはタイの人々が国王に献身を示すサインだ。
「タイの人々がどれだけ国王を尊敬しているか、授業で習ったことがあるけれど、それを実際に見たら、その意味がよくわかった」と彼女は話した。
映画館に行くことはそれ自体が驚かされるものだ。地元の映画を見ると、その経験がさらに強まる。地元の言葉を、おそらく字幕なしで聞くという状況を想像してみよう。どのジョークをおもしろいと思うだろうか? あなたが笑うところと地元の人が笑うところは同じだろうか? ファッションや装飾について何か気付くことがあるだろうか? 暗い映画館の巨大なスクリーンは、観光では見落としていた物事を拡大する。
残念ながら、地元の映画を見ることはいつでも簡単にできるわけではない。映画産業がどこの国でも好況というわけではないからだ。例えば、シンガポールでは民間の映画館で地元の映画が上映されるのは年に5本以下のことが多い。
だから、日本人の友人にシンガポール映画でお薦めのものを教えてほしいと初めて言われたとき、言葉に詰まった。数年前のことだが、そのころ、DVDが出ているシンガポール映画は、ドタバタ喜劇の笑いが特徴的なものでシンガポールを狭い見方でしか描いていないものがほとんどだった。素晴らしい作品もいくつかあったが、それらはたいてい手に入れるのが難しかった。
シンガポール映画の『イロイロ』が最近の東京フィルメックスでオーディエンス賞を獲得したときの私の喜びが想像できるだろう。その物語は、監督の幼少期のことをもとにしたもので、一見シンプルに見える。舞台は1997年の経済危機の頃のシンガポールで、10歳の少年とフィリピンの地方イロイロから来た家政婦との絆を描いている。
『イロイロ』はカンヌと、中国語映画のオスカー賞に相当する台湾の台北金馬奨でも名誉ある賞を獲得した。来年日本でも上映されるようだ。私はシンガポールですでに見たが、もう一度日本でも見てみたい。母国の映画を外国で見ることはたぶん、外国の映画をその映画が作られた国で見るのと同じくらい面白いだろう。