レオナルド・ディカプリオ氏は2月28日、ついにオスカー賞を獲得し、復讐を描いた映画『レヴェナント: 蘇えりし者』で演じた役で主演男優賞の小像を持ち帰った。
ディカプリオ氏(41)はこれまでに、25年に及ぶキャリアの中で4回、演技でオスカー賞にノミネートされた。彼は、クマにひどく噛まれた後で凍るような寒さの荒野に見捨てられた毛皮猟師の残酷な人物描写で今年のアカデミー賞の受賞最有力候補だった。
生き残るための闘いの中、ディカプリオ氏が演じた役のヒュー・グラスは、雪に覆われた森を歩き、滝に流され、内臓が取り除かれた馬の死骸の中で眠り、生のバイソンの肝臓を貪るように食べ、元の野営地にたどり着いた。
受賞スピーチで、ディカプリオ氏はこう語った。「この惑星を当たり前にあるものと思わないようにしましょう。私も今夜のことを当然のこととは思いません」。
ディカプリオ氏は次のように言い添えた。「私たちの製作チームは、雪を見つけるためにこの惑星の南端まで行かなければなりませんでした。気候変動は事実であり、今現在起こっています。人類全体が直面している最も緊急の脅威であり、一丸となって取り組む必要があります。私たちは、公害をもたらす組織や大企業のためではなく、人類すべてのために声を上げる世界中のリーダーたちをサポートする必要があります。」
北海道の中央部にある美瑛町で、一番の観光地になっていた丘の上の一本木が、状態の悪化のために切り倒された。
「この木はずっとここにあり、私と一緒に年をとってきました。寂しくなります」とこの木が立つ農場の68歳になるオーナーが述べた。木は2月24日に切り倒された。
「哲学の木」と呼ばれるポプラの木は、高さ30メートル、直径1.8メートルほどで、上部が片方に傾いていて、考えこんだ哲学者に似ていることから名付けられた。農場のオーナーによると、この木は1960年代半ばに植えられたという。
この木は、暴風雪と嵐にさらされたために、ここ数年で状態が悪化していた。地主は、木がいつか倒れて、立っていた場所の農作物や穀物にダメージを与えたり、訪れた人をケガさせたりするのではないかと心配するようになったと話している。
イギリスの伝説の蒸気機関車「フライング・スコッツマン」が2月24日に線路に戻り、ロンドンから北部の都市ヨークまで轟音を立てて進む中、吹き出した煙は鉄道ファンの上をたなびいた。
1923年に組み立てられたこの機関車は、長年利用されたことと、人気があることから、国の宝とされている。2004年に採算がとれずに運行できなくなったが、保存してほしいという請願は何千人もの人々から寄付を集めた。
「蒸気機関車がずっと大好きで、父が鉄道で働いていましたが、私は蒸気機関車が見られるくらいの年齢になっていませんでした。なので、今日はここに来られて、蒸気の匂いとエンジンの音はまさに忘れられないものになりました。何度か目に涙が浮かびました」と、ロンドンの郵便局で働いているマイケル・クーパーさん(48)は語った。
この機関車は、ロンドンから(スコットランドの首都)エディンバラまでを運行していたことから、「フライング・スコッツマン」と名付けられた。
日本は2月29日、エジプトの民主化に向けた支援を継続すると約束した。革命がエジプトを席巻し、ホスニー・ムバラク大統領を失脚させてから5年が経つ。
その約束は、エジプトのアブデルファタフ・シシ大統領の初公式訪日中に交わされた。シシ大統領との会談後の記者会見で、安倍晋三首相は日本企業との2兆円規模の事業プロジェクトを含む経済協力を発表した。
シャープは2月29日、台湾の鴻海精密工業との買収協定について、突然の遅れを乗り越えることを望んで、「実質的に可能な限り早く」まとめたいと語った。
数日前にシャープは、この台湾の会社が大阪を拠点とするこの会社を買収する契約を受け入れたが、数時間以内に鴻海精密工業は署名を延期した。
両社のトップは中国で2月26日に会談し、契約について話し合った。
勝又拓哉被告は2月29日、2005年に栃木県で7歳の少女が刺殺された事件の初公判で、当初は殺人を自白していたが、無罪を主張した。
勝又被告(33)は宇都宮地方裁判所で、行方不明になった翌日に茨城県の森で死亡しているのが発見された吉田有希さんを殺害していないと陳述した。
勝又被告の弁護士らは証拠に矛盾があることを指摘し、勝又被告が犯していない罪を自白するよう強要されたと述べた。凶器は見つかっていない。
厚生労働省は2月25日、ジカ熱が昨年中南米で蔓延して以来、日本で最初の感染例を確認した。
蚊が媒介するこのウイルスは、2月にブラジルに滞在していた川崎市の10代の男性から検出されたと、同省は発表した。同省によると、男性はブラジルにいた間か帰国途中で熱が出てきたという。
「蚊は(冬の間は)休眠しているので、日本で蔓延する恐れはない」と同省の職員は記者会見で述べた。
このウイルスをめぐり、世界中で緊急事態宣言が発令されている。
スイスのサッカーの重役であるジャンニ・インファンティノ氏は2月26日、ゼップ・ブラッター氏の後継として会長に選出された後、サッカーの国際的な運営組織である国際サッカー連盟(FIFA)の数年にわたる汚職と不祥事からの脱却をリードすると誓った。
「われわれはFIFAのイメージと名誉を回復する」とインファンティノ氏はチューリッヒで行なわれたFIFAの会議で語った。この45歳の人(インファンティノ氏のこと)は、過去7年間欧州サッカー連盟も事務局長を務めていた。
イギリスの潜水艦発射型核弾道ミサイル「トライデント」の更新に反対して、何千人もの人々がロンドンで行進を行なった。デモ参加者らは、この時代では最大規模の集会だと述べた。
プラカードと横断幕を振って、抗議参加者らは2月27日、核弾頭を積んでいる現在の潜水艦を取り替えるかどうかについて政府が最終決定する前に、反対の意志を示した。
バグダッドの携帯電話市場で2月28日に起こったISによる自爆テロ2件で、少なくとも70人が死亡した。ISは首都の西部郊外で圧力をかけられるようになっているなか、この首都の内部で今年最大の死者を出した攻撃となった。
警察筋は、自爆テロ実行犯はバイクに乗っていたと述べている。
一方、アメリカが主導する連合軍による空爆で支援されたイラク軍は、最近、西部アンバール県にISを追い返し、北部の都市モスルを奪還するために攻撃の準備をしている。
昨年10月に失踪した香港の出版関係者5人中4人が中国のテレビに姿を現し、本国で「違法な書籍の取引をした」ことで拘束されていたと初めて認めた。
「私は…自分がした違法な書籍の取引をとても悔やんでいます」とフェニックステレビでLui Por氏は述べた。
その失踪は、1997年に香港がイギリスの支配から返還されて以来、統治を行なってきた形態である「一国二制度」の原則を損なう闇の戦術を中国本土の当局が使っているかもしれないという恐怖を助長した。
思考で制御可能な義肢や車椅子、コンピューターが10年以内に実現するかもしれないと、オーストラリアの科学者らが発表した。この科学者たちは、来年、脳から出される信号を捉えて伝達することができるハイテク機器の埋め込みを人の身体で実験する予定だ。動物では、この機器の実験は既に実施されている。これは、「ステントロード」と呼ばれ、マッチ棒ほどの大きさで、脳付近の血管内に埋め込まれる。この機器は、脳からのニューロン(神経細胞)信号を捉えて電気的な命令に転換する小さな電極の網を用いている。科学者らは、これにより、いつか、まひ患者が自ら義肢や車椅子を操作できるようになるだろうと期待している。
ドードーは、その名前が愚かさと同義語になった絶滅した飛べない鳥だ。しかし、ドードーは頭が悪いことはなく、それなりに知性のある鳥だったことがわかった。
科学者らは2月24日、博物館に保存されている保存状態の良い頭蓋骨の分析を基に、ドードーの脳の大きさと構造を解明したと発表した。彼らは、ドードーの脳は異常に小さいわけではなく、体のサイズと完全に釣り合いがとれていると結論づけた。その研究は、ドードーは愚かではなく、少なくともハト類の仲間と同等の知性を誇ったことを示している。
肥満の人はたった5%体重を落とすだけで、健康面で著しい効果が見られると、2月22日に発表されたアメリカの研究が明らかにした。肥満の男女40人は、カロリー制限のダイエットで減量するか、現状の体重を維持するかを、ランダムに割り当てられた。研究者らは、体重の5%、10%、15%を減量した人々の間での差異を注意深く観察し、減量した重量が最も少なかったグループに大きな変化が見られたことがわかった。体脂肪全体の5%を落としたグループは、血圧に改善、中性脂肪レベルの低下、血糖値の低下が見られた。
気候変動で魚が北極と南極方向へ移動し、もともと貧しい赤道に近い国々から、貴重な天然資源を奪っていると、アメリカの生物学者たちが2月24日に掲載された研究で明らかにした。
ラトガース大学、プリンストン大学、エール大学、アリゾナ州立大学の研究チームによると、世界の気温が上昇するに伴い、魚の主要な種が温暖な区域から北極と南極に向かって移動しているという。
何百万人もの人々の重要な食料源となっている魚の移動パターンは、世界の貧富の格差を悪化させる可能性があると、科学者らは述べている。
ある研究によると、大きな脳を持つ哺乳類は現在、絶滅する確率が高くなっているという。スタンフォード大学のエリック・アベルソン教授は、脳の大きさと絶滅リスクの高さに関連があるかもしれないと疑った。教授は、南米アメリカで、160種1650頭以上の動物の博物館の試料を調査した。アベルソン教授は、生物の頭蓋骨と体のサイズを計測した。次のステップは、国際自然保護連合(IUCN)によって維持されている絶滅危惧種のリストでそれらの動物の状態を確認することだった。驚いたことに、教授は明確なパターンを発見した。脳の大きい動物は、ドードーや恐竜と同じ道を辿るリスクが高かった。
インドの古典舞踊には人身売買や性的暴力の被害者にとって、効果的な形の治療となることがあり、トラウマとなっている経験を乗り越え、自信を取り戻すのに役立つと、パイロット研究が示した。コルカタとムンバイで50人の被害女性を対象にした6カ月の研究で、ダンスの動きによる療法は、従来のカウンセリングやその他のリハビリとともに活用されると、不安、抑うつ、怒り、トラウマによるストレスを軽減するのに役立つことを明らかにした。インドの被害者のリハビリは、女性が声を上げにくい文化の中で、不十分で一貫性がないことが多いと、女性の権利団体は述べている。
物議を醸す発言の多い共和党の不動産王ドナルド・トランプ氏の(大統領選の候補指名争いでの)台頭で、カナダの島が、アメリカ人の受け入れを呼び掛ける予期せぬ宣伝を行なっている。
(カナダの)ノバスコシア州先端の北東部の沖合に浮かび、アメリカのメーン州から約800キロ東にあるケープ・ブレトン島は、トランプ氏が万一勝って大統領になったら耐えられない人々を誰でも大歓迎するという。
ウェブサイトには「どこか住む場所を探すのに、ドナルド・トランプが大統領に選ばれるまで待ってはいけません!」と書かれている。
「今すぐ始めましょう。そうすれば、大統領選の当日はバスに飛び乗るだけで、ケープ・ブレトン島で新生活が始められます。ここでは、女性は妊娠中絶が認められ、イスラム教徒ものびのびと歩き回れます。ここにある『壁』は、とても手頃な住宅の屋根を支える壁だけです」。
これは地元ラジオ局のディスクジョッキーが発案した。島の観光当局ウェブサイトにリンクされた、南の隣国にいる用心深い人々の避難先を提供するためのウェブサイトも制作した。
ケープ・ブレトン島のプロモーションでは、島の沿岸部の自然の美しさや食べ物、ヨット遊び、ホエールウォッチングツアーも紹介し、手頃な価格の住宅と国民皆保険制度をトランプ氏の強硬な発言と並べて対比した。