中国は、台湾をめぐるドナルド・トランプ次期大統領の直近のコメントについて「重大な懸念」を感じていると述べ、この自治の島(台湾のこと)へのアメリカの対応について、いかなる変更があった場合も、アメリカ政府と中国政府との間の外交関係を傷つける恐れがあると警告した。
12月12日に出された中国側のコメントは、トランプ氏がテレビのインタビューで、自身には「一つの中国政策に縛られている」感覚はないと述べた翌日のものだった。中国の外務省の報道官である耿爽氏は、この既定の原則(一つの中国政策のこと)は中国とアメリカのどのような外交関係においても「政治的基礎」であると述べ、これを損ねるものはいかなるものであっても協力関係を「問題外」とする恐れがあると述べた。
「我々はアメリカの新しい指導者と政府に、台湾の問題の深刻さをしっかりと理解し、一つの中国という原則を守り続けるように強く促す」と耿氏は述べた。中国政府は、トランプ氏が12月2日に台湾の蔡英文総統に電話をしたことに既に怒りを示していた。アメリカの大統領または次期大統領が台湾の指導者と公式に話をしたのは約40年ぶりとなる。
1979年に中華人民共和国を認めて以来、アメリカは一つの中国という方針を守り、自国を「中華民国」と呼んでいる台湾とは非公式の関係のみを維持してきた。
温暖化の副次的影響により、トナカイの冬の食糧が減り、北極の近くにある北極圏の島で、トナカイの体格が小さくなっていると、科学者らが12月12日に明らかにした。ノルウェー北部の諸島であるスヴァールバル諸島のトナカイの成獣の平均体重は、1990年代には55キロであったが48キロに落ち込んでおり、気温が上昇する中で北極圏の生物たちに広く起こっている変化の一部と見られると、科学者らは述べた。
調査された野生の群れは、1990年代以降、800頭から約1400頭に拡大した。「現在のところトナカイは、数は多いが身体は小さい」と、この研究を率いたスコットランドのジェームズ・ハットン・インスティチュートの生態学者スティーブ・アルボン教授は述べた。頭数が増えているということは、冬の乏しい食べ物をめぐる競争が増すということでもある。
アルボン教授は、ある有名な子ども向けの本『Father Christmas』(レイモンド・ブリッグズ著)で、そりが2頭のトナカイに引かれていたことを指摘した。もしトナカイがさらに小さくなり、弱くなったら、「2頭のトナカイで十分だろうか?」とアルボン教授は尋ねた。
金やお金を意味する漢字の「金」が、日本の世相を最もよく表した今年の漢字に選ばれたと、京都に本拠を置く漢字を推進する組織が12月12日に発表した。
一般からの投票に基づいてのこの選定は、日本がリオ・デ・ジャネイロ・オリンピックで12個の金メダルを獲得し、舛添要一元東京都知事が6月に政治資金のスキャンダルで辞任した後に行なわれた。投票した人の中には、アメリカのドナルド・トランプ次期大統領の「金色の」髪を挙げた人もいた。
今年の漢字に「金」が選ばれたのは、2000年と2012年に続いて3度目となる。
日本漢字能力検定協会によると、2位の漢字は、アメリカの大統領選挙とイギリスのEU離脱を決めた国民投票での選択を受け、「選」だったという。
韓国で政治混乱が続く中、日本、中国、韓国は、今月下旬に東京で開かれる予定だったこの3国間の首脳会談を来年に延期したと、日本の岸田文雄外相は12月13日に述べた。
韓国の朴槿恵大統領は12月9日に弾劾訴追案が可決され、汚職と職権乱用の問題をめぐり職務権限が停止された。
岸田外相は、3国間の首脳会談は「大変重要」だと述べ、「できるだけ早く招集したい」と付け加えた。
千葉ロッテマリーンズの元監督ボビー・バレンタイン氏は、彼が駐日大使になる可能性があることを示唆した報道が12月8日に広まったことを受けて、ドナルド・トランプ次期米大統領の政権移行チームから公式な連絡は受けていないと述べた。
「トランプ氏の政権移行チームの誰とも公式に話していない」とバレンタイン氏はジャパンタイムズ紙のEメールでの取材に応えた。「それはこの上なく光栄なことだろう。私はアメリカが大好きで、日本と日本の人々が大好きだ」。
バレンタイン氏は2005年の日本シリーズで阪神タイガースを相手に、マリーンズを全勝優勝に導いた。
12月10日に宮古島と沖縄本島の間を飛んでいた中国の航空機に対して、日本の自衛隊機が緊急発進を実施した際、「危険でプロ意識に欠けた」行動をとったとする(中国の)主張について、日本は12月12日に強く抗議した。
中国の防衛省関係者は、航空自衛隊のジェット機が中国のジェット機に対して妨害弾を発射したと発表した。中国のジェット機は日本の領空を侵害していなかった。
菅義偉官房長官は、航空自衛隊が妨害弾を発射したという話を否定した。
国際オリンピック委員会のトーマス・バッハ会長は12月8日、2020年の東京オリンピックの総経費は150億ドル(1兆7000億円)に抑えられると述べた。
「我々が伝えたいことはとても明確で、東京でも最近表明されている。我々は、費用はさらに抑えられると考えている」。
小池百合子東京都知事に支持されている費用削減の手段は、新アリーナを建設するのではなく、横浜アリーナでバレーボールを実施するというものだ。しかし、横浜市長はこれに反対しており、国際バレーボール連盟および日本バレーボール協会も反対している。
シリア軍と同盟国は、反政府勢力をひどく爆撃された小さな土地に残し、12月12日に反乱軍の防御が崩れた後、アレッポで「勝利宣言の直前」にあると、シリアの軍関連筋が述べた。
女性と子どもを含む民間人に対する処刑と残虐行為をまとめた信ぴょう性が確認されていない報告は、人権保護活動家たちを警戒させている。
国連のシリア担当人道支援アドバイザーのヤン・エグランド氏は、ロシアとシリアの政府にこうした虐待の責任があるだろうとツイートした。
ISは12月13日、25人が死亡したカイロの教会での自爆攻撃について、犯行声明を出した。亡くなったのは主に女性で、事件は12月11日に起こった。
犯行声明文で、ISは「背教者に対する戦いを続ける」と誓った。
エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシシ大統領は12月12日、爆撃者の身元をマフムード・シャフィーク・モハメド・ムスタファ容疑者(22)と特定した。
この攻撃で、エジプトで、特にキリスト教信者に対する民間人への攻撃が新たに拡大していることが明るみになった。
スイスの国営鉄道会社SBBは、世界最長の鉄道用トンネル「ゴッタルドベーストンネル」を通る通常運転を開始した。
第一号となる列車が12月11日にチューリッヒからルガノに到着したと、SBBは声明とYouTubeの動画で発表した。
この57キロのトンネルは、建設に17年かかり、費用は120億ドル(1兆3000億円)かかった。このトンネルは、移動時間を30分短縮し、列車とトラックで積荷を移動できるようにすることによって、道路の負担を軽減する。
この開業で、本州と北海道を結ぶ長さ53.9キロの日本の青函トンネルは、世界で2番目の長さになった。
クリスティアーノ・ロナウド選手は、12月12日に4度目のバロンドールを獲得し、「忘れられない」1年を締めくくった。
このサッカーのスーパースター(ロナウド選手のこと)は、母国のポルトガルでプレーしてヨーロッパ・チャンピオンシップでタイトルを獲得し、レアル・マドリードでプレーしてチャンピオンズリーグのトロフィー ― 獲得は2度目 ― を獲得した。
バロンドールは、『フランス・フットボール』誌から授与される。ロナウド選手は、サッカーの国際的な運営組織であるFIFAのベストプレイヤー賞の候補にもなっている。
「今年は私のキャリアの中で最もよい年ではないでしょうか。忘れられないものでした」とロナウド選手は前もって録画された動画で語った。
アメリカ国立衛生研究所が12月13日に発表した調査によると、2016年のアメリカの10代の若者によるアルコール、マリファナ、処方薬、違法な物質の使用は減少しており、長期的な傾向が続いているという。しかし、高校の最上級生は、大麻の使用が今も2015年と同レベルで、22.5%近くが過去1カ月以内に最低1回はこの薬物を吸入または注入したことがあると答えていることがこの調査で明らかになった。「明らかに、我々の公衆の健康と予防の取り組み、また、手に入りやすさを減らす政策の変更が、10代の薬物使用を減らすのに機能している」と、国立衛生研究所で薬物乱用を担当するディレクターのノラ・ヴァルコゥ博士は声明で述べた。
地球の1日は長くなっているが、すぐに気がつくことはなさそうだ ― 最新の研究によると、たった1分伸びるだけでも330万年かかるという。過去27世紀をかけて、一日の長さの平均は、1世紀ごとに約1.8ミリ秒の割合で長くなったと、イギリスの調査チームが結論づけた。この値は、これまでに推定されていた1世紀ごとに2.3ミリ秒という割合よりも「ずっと少ない」という。「地球の回転に働いている地球物理学上の力は、それほどの長期間の間、必ずしも一定ではないため、これらの推定値はおおよそのものだ」と、退職した宇宙飛行士で、この研究を共同で執筆したレスリー・モリソン氏は述べた。
睡眠は脳内の否定的な記憶を補強する可能性があると、研究者らが11月29日に発表し、怒ったまま寝るなという昔からの警告に科学的な信任を与えた。
できたばかりの悪い記憶を持ったまま眠りに落ちると、その記憶が脳内に深く刻み込まれ、後に振り払うのが難しくなると、中国とアメリカの研究チームが科学誌『ネイチャー・コミュニケーションズ』上で報告した。「この研究は、『怒ったまま眠ってはいけない』という昔からの忠告には一定の価値があることを示唆している」と、北京師範大学で研究を実施した、この研究の共同執筆者である柳ホ哲氏は述べた。
科学者らは、マウスの脳内で、アルツハイマー病に関連のあるアミロイド斑(プラーク)を縮小させるのに点滅するLEDを用いたと、12月7日に報告した。
この消耗性の病(アルツハイマー病のこと)のとても必要とされている治療に、この研究が活用できるかどうかを決めるのは時期尚早だが、さらなる研究への有望な道を提示するものだと、研究チームは述べた。「それは大きな『もし』だが、もし、ヒトもこの治療に反応してマウスと同じように行動するとしたら、これは非侵襲性であり、とても利用しやすいことから、その潜在的な可能性は大変大きいと言えると思う」と、この研究の共同執筆者であるマサチューセッツ工科大学のLi-Huei Tsai氏は述べた。
陰毛を剃る、ワックス脱毛をする、切りそろえるなどして処理する人は、性感染症にかかるリスクが高まるが、シラミが寄生する確率は下がると、ある研究が12月6日に示唆した。18歳から65歳の7,500人以上のアメリカ人を対象にした調査で、陰毛を処理しない人よりも、処理する人のほうが、性感染症にかかるリスクが80%高かった。ヘルペスやクラミジアといった特定の感染症に関しては、処理を最も頻繁に「しっかりと」行なう人のリスクが最も高かったと、研究者らは発見した。一方、研究チームは、陰毛をめったに、あるいは一度も処理したことのない人は、ケジラミが現れる可能性が高かったことを発見した。
世界最年長として知られる海鳥に子どもが生まれるところだと、ミッドウェー環礁国立自然保護区の関係者が12月10日に明らかにした。「ウィズダム」の名で知られるコアホウドリ ― 少なくとも66歳とみられる鳥 ― は、再び卵を温めており、世界最年長の繁殖する野生の鳥となった。北太平洋の中部にあるこの自然保護区でプロジェクトリーダーを務めるアメリカの魚類野生生物局のチャーリー・ペリッツァ氏は声明で、ウィズダムは60年前から(継続的に)そこに戻ってきていると述べた。この鳥が初めて(識別用の)バンドを付けられたのは、1956年だった。2006年から、ウィズダムは少なくとも9羽のひな鳥を育て、生涯を通じた移動距離は約480万キロに上っている。
テレビのスターのソフィア・ベルガラ(Sofia Vergara)さんは、元恋人とともに作った2つの凍結胚の利益になるようにと起こされた奇妙な裁判に直面している。この凍結胚は、1年に渡る法廷闘争の議題となっている。
この胚は、ルイジアナ州裁判所に12月6日に提出された書類に原告の「エマ」と「イザベラ」として記載されていると、ニューヨーク・ポスト紙が報じた。ルイジアナ州は、妊娠中絶反対の州で、胚は人としての権利を与えられる。
胚のために創設されたと見られる基金が起こしたこの驚きの訴訟は、ベルガラさんの元婚約者であるニック・ロエブ(Nick Loeb)さんが、ベルガラさんに対して起こした別の訴訟を終わらせようとして起こされた。
その訴訟では、この実業家(ニックさんのこと)は、彼とベルガラさんが出産まで成長させる目的で体外受精で作った2つの受精卵の親権を得ようとした。
新しい訴訟によると、これらの胚が生まれるまで成長することを許さないことは、その遺産を胚から奪うことになるという。
胚の利益になるように起こされたこの最新の訴訟は滅多にないもので、「望みの薄い試み」だと、法律の専門家は『デイリー・ビースト』紙に語った。
もしあなたが東京に来た観光客だったら、一日にいくら使うだろうか?
最近東京へ旅行した私の友人は、航空運賃と宿泊代を除いた旅費の一日あたりの予算を100シンガポールドル(約7,800円)に設定した。
言い換えると、一日の全ての食事と買い物、交通費、観光にかかる費用を7,800円でまかわなうべきだということだ。
彼女が友人たちにこのことを話すと、ほとんどがそれは厳しいだろうと言った。多くは、これが彼女の初めての日本旅行だから、どれだけ多くの誘惑があるかが分からないのだろうと感じていた。何しろ、彼女は日本の食べ物が大好きで、目の肥えた買い手として知られていた。東京には食べるものや買うものがあまりにも多く、初めて訪れる人が、この予算を守るのにはかなりの自制心がいるだろう。
日本へ出発する前に、私の友人はフェイスブックで予算を発表した。「東京に行ったら、とても良いものばかりだから、私がたくさんお金を使うだろうとみんなは言っている。1日100ドルというチャレンジを自分に課してみたいと思う」。
誰かが、それは全く不可能だということを示すために感嘆を表すシンガポール英語の「la」を使って、「Cannot la!」(絶対無理!)とコメントした。他の人は、控えめなスタンスを取って、買い物をし過ぎなければ可能だろうと言った。少数の人が彼女の幸運を祈った。
幸運はきっと助けになるだろうが、運が良くなくても、1日の予算7,800円を守るのは不可能ではない。買い物や高価な食事がないとすれば、実際にはかなり実現可能だ。
東京では無料で観られるものもたくさんあり、最高の体験には高額の値札が付いていないものもある。値札が全く付いていないこともあるかもしれない。私は、上野公園でピクニックをしていて桜の花に心を奪われたこと、早朝の築地の光景と音に浸ったことを覚えている。一番おいしかった食事のいくつかは、最も手頃な値段の食事で、一緒にいる人たちや雰囲気によって思い出深いものとなった。
日本であろうと他のどこかであろうと、あなたが使う費用に影響を与える最も重要な要素は、旅行プランだ。どのスポットを訪れるのか、どこへ行くのか? 何をどこで食べたり、飲んだりするのか? 他の街よりも物価の高い街もあるが、いつでも支出を抑える方法はある。外食をする代わりに自分で料理をすることもできる。目的地まで歩いたり、自転車で行ったりすればいい。入場割引も活用できる。いくらかかるかは全て、あなたがどれだけクリエイティブで要領がいいか次第なのだ。
さて、私の友人はどうしたか? 旅行の終わり頃に、彼女はフェイスブックに別のアップデートを投稿していた。「うまく予算以内で、しかも余裕で過ごしている。それでもスニーカーを1足、レコードを5枚、ビンテージのラグを1枚、こまごましたものをいくつか持って帰る」。
私は、「予算を守るのは簡単だった?」と聞いてみた。
彼女の答えは? はっきりと「イエス!」だった。