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小さな英語教室

By Yuri Kiba / キバ・ユリ

オーストラリア人の夫と結婚し、シドニー在住歴24年の筆者が、学校とは離れた教育の場で、子供たちを見ていて感じたこと、考えさせられたことを紹介するコラムです。
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Yuri Kiba / キバ・ユリ

Vol. 23 : わが家の年の瀬

 大みそか、東京では雪が降りました。今年最後の授業を終えたあと、使い捨てカメラを買い、四谷見附交差点や赤坂通りで写真を撮りました。写真を撮っていたのは私一人ではありませんでした。東京では21年ぶりの、大みそかの雪だそうです。

 家に帰りましたが、そこにいるのは私一人だけ。変な気分でした。ベランダで主人が育てているツバキやツツジの花が雪に覆われていたので払い落とし、ふと目を上げたら、六本木ヒルズも半分霧の中。

 主人は12月の半ばに休暇を利用してシドニーの実家に帰りました。その第一報は4人の孫を連れて映画に行ったこと。4歳から7歳までの子供です。あまり人が座っていない3列目に陣取ったら、即座に4歳のディランが前列の座席を端から下げる作業を始め、先が思いやられたのですが、映画が始まったら全く問題がなかったとか。"Deep Blue"という海の生物のドキュメンタリー映画で、わんぱくどもを座らせておくだけの力作だったようです。

 クリスマスのプレゼントには、日本のカラフルな文房具を20種類くらい、これまたカラフルな袋につめて4個用意しました。日ごろ、私の年少の生徒たちが、新しい筆箱や鉛筆を「先生、見て、見て」と持ってくるので、子供って文房具のような細かいものが好きなんだなと思ったからです。また、日本は、文房具の種類が実に豊富で、私も選ぶときに大層楽しみました。このプレゼントは大当たりだったようで、翌日シドニーに行った息子は、4歳のルイーズから"I love you!"と何かにつけては抱きつかれたとか。

 ディランは色の変わるペンが気に入ったようです。彼の両親は別居中で、「明日、お父さんから、山本大将の乗っていた戦艦をもらうんだ。パールハーバーで勝って、ミッドウェーで負けた人だよ」と言ったとか。父親側の祖父が第二次大戦中、英国空軍のパイロットだったため、ディランの父親も戦史に興味があるのでしょうが、主人も息子も大層驚きました。

 クリスマスを終えた主人は、前妻との間の3人の子供たちと共に新年を過ごすため、タスマニアへの旅行に出ました。車で行ったのでフェリーでタスマニアに渡りましたが、インドネシア沖の地震による津波の犠牲者がとんでもない数になっていたので、6−7時間の航海と聞いて妙な気分になりました(息子はもともとスリランカに行く予定でした。休暇が短いので急きょシドニーに変えたのですが、スポーツ系ではなく、ビーチとは縁がない人間なので、家族の安堵感もかなり軽度、というか皆無)。

 シドニーの新年のハイライトはハーバーブリッジの花火でしょう。花火が見える家では、至る所でパーティーが行なわれます。息子は、日本で知り合った、ベンチャービジネスで成功しているスイス人と日本人のカップルが住む高層アパートに呼ばれ、シャンパン漬けに。翌日は、やはり日本で知り合った若者たちとビーチに集まり、おとそで乾杯したとか。

 日本にいる私は、ハーバーブリッジの花火をNHKのニュースで見、その後はCNN とBBCで津波のニュースに釘付けでした。犠牲者の数が天文学的で、しかも世界各国に広がっており、自然の威力だけでなく、近年の人間の移動範囲の広さに驚かされました。各国からの救助も一昔前には考えられなかったことです。また、tidal waveではなくtsunamiという日本語が使われていることも、情報の広がりによるものだと思いました。3年前日本に来た主人も、日本の自然災害の様子を身をもって知り、忍耐強さなど日本の国民性の根源や、季節に応じた日本人の機知などを改めて理解できるようになったようです。

 1月2日、一足早く息子が帰ってきました。風邪を引いており、翌朝、風呂場に通ずる洗面所のドアを開けっ放しにしておいた私に「寒いじゃない」と文句タラタラ。そこで私は、仕事に行く出掛けに、息子が風呂に入っているのを確かめ、思いっ切りそのドアを開けてきました。

 意地悪ババアの一年がまた始まります。

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