日本語でいう「球技」にあたる英語にballgameという言葉があります。ボールを使うスポーツ全般に使われ、頻繁に耳にする、または目にする言葉です。球技という広い意味のほかに、試合を指すこともあります。
また、球場はstadiumと訳されることが多いですが、ballparkなどとも呼ばれます。日本のプロ野球はほとんどの球場が「〜スタジアム」(例:ヨコハマスタジアム、スカイマークスタジアムなど)または「ドーム」(例:東京ドーム、ヤフードームなど)という名称を使います。MLBのスタジアムはこれらのほかに、field (例:マリナーズのSafeco Field 、カブスのWrigley Field)、park(レッドソックスのFenway Park、パイレーツのPNCパーク)なども使われます。MLBのスタジアムはプールがあったり、BBQのできるデッキがあったりといろんな趣向が凝らされており、まさに「公園」といった一面もあるのです。
英語ではballを使うスポーツ用語が多くあります。それだけ、球技が古くから楽しまれていた証拠なのでしょう。わが国ではスポーツのルーツは武道にありますから、ボールとは縁がなかったんですね。その代わり、何でも「〜道」とつけるのが好きなようです。相撲道、野球道など。歴史の深い相撲に「道」をつけるのはいいとしても、近代になって海外から入ってきた野球やサッカーなどに道をつけるのはいかがなものかと、僕は思いますけど。
さて、今回のテーマはyour ballgame。直訳すれば「あなたの試合」となりますが、ここでは「試合を仕切るのはあなただ」という意味になります。「これはあなたの試合なのだから、あなたが全てを仕切り、責任を取りなさい」ということなのです。
実際にはIt's your ballgame.という決まり文句で使われます。あなたがあるプロジェクトの責任者に任命されたとします。あなたの上司はあなたに向かって"It's your ballgame."と言うことでしょう。これは、「君に任せたよ。頑張りなさい」という激励の言葉として響きます。また、プロジェクトの最中に迷いが生じ、自信をなくして上司に相談したときに言われれば、「君に任せたんだから、自分を信じて頑張りなさい。私も応援するから」とありがたい言葉に聞こえます。ただ、本当にアドバイスが欲しいときに言われてしまうと、「君の責任でしょ。私は知らないよ」と冷淡さをかもし出してしまうので、使い方には注意が必要です。
みなさんは球場でスポーツを観戦するのが好きですか?僕は大好きなのですが、仕事上記者席から観戦することが多く、最近ではスタンド観戦がほとんどありません。海外でフットボールを見るときも観客としてみることはほとんどありません。ただ、ごくまれにチャンスに恵まれると、たとえ一人で見に行っていても楽しくなるものです。アメリカの球場では特にそう。冒頭でも書いたように、まるで遊園地かと思うような施設のある球場もあれば、じっくりと観戦するためにデザインされたスタジアムもあります。球場とはいろんな楽しみ方をできる場所なんだと改めて思い知らされます。みなさんも、アメリカでスポーツ観戦するチャンスがあったら、ぜひ球場に足を運んでみてください。
|