僕にはジャパンタイムズ運動部記者とは別の、もうひとつの「顔」があります。アメリカンフットボールライターとしての仕事がそれです。このコラムでもアメリカンフットボールの話はこれまでにも何度もしてきました。今日は、僕のフットボールライターとしての活動をご紹介しましょう。
フットボールライターとしての活動は主に、NFLゲームのテレビ解説、専門誌や一般スポーツ雑誌・NFLジャパン(アメリカプロフットボールリーグNFLの日本支部)のホームページへの寄稿、国内フットボールの取材、自分が主催するNFL情報ブログの更新といったものです。
国内フットボールの取材はジャパンタイムズに記事を書きますが、それ以外はまったく別の仕事なので、まるでフリーランスのライターになったような気分で仕事をしています。社内での仕事とは全く違うため、いい気分転換になっているようで、僕の場合は仕事でストレスをためるということがありません。副業を持つことは精神衛生上もいいようです。
一部専門誌での連載を除けば、フットボールの仕事は毎年8月から翌年の2月に集中しています。フットボールは秋から冬にかけて行なわれるからです。中でもこの期間特有の仕事はテレビでの試合解説です。
僕はシーズン中には20本以上のフットボール試合を解説します。秋から冬にかけてはこの準備でプライベートな時間のほとんどがつぶれてしまいます。僕はジャパンタイムズでは午後からの出勤なのですが、午前中は毎日インターネットでNFLの情報を追い、録画しておいたフットボールの試合を見て過ごします。通勤の電車の中ではプリントアウトした資料をひたすら読み込みます。僕は読書が大好きなのですが、フットボールのシーズン中はほとんど読むことができません。これだけがちょっと残念です。
プリントアウトも1日に100枚近くに及ぶのでプリンターの消耗が激しいのが悩みの種なのです。ちょうど近日中に、家で使っているパソコンを買い換えるので今度は業務用プリンターを導入しようかなと考えています。
シーズン中に観戦する試合数は、解説するゲームも含めると70試合くらいになると思います。1試合を見るのに要する時間が約2時間半ですから、シーズン中は175時間(1週間強)くらいの時間を観戦にあてていることになります。
前回、新聞記者の七つ道具をご紹介しましたが、フットボール記者としての立場ではさらにパソコン、プリンター、DVDレコーダーを加えなければいけませんね。
これだけ毎日フットボール漬けでよく飽きないねと言われます。正直言って飽きます(笑)。まあ、飽きるといっては語弊がありますが、さすがに毎週のようにテレビ解説があり、そのために多くの時間を割いて準備を進めるとフットボールを離れたいと思うことがあるのは事実です。そういう時は、ふらっと映画を見に出かけたりします。それも、ややこしい映画はNG。いわゆるB級作品といわれる、頭を使わずに観ることのできる映画に限ります。
マンガを読むこともあります。学生時代はほとんどマンガを読まなかったのですが、むしろ社会人になってから読む機会が増えたように思います。
ただ、不思議と1日でも離れるとすぐにフットボールが恋しくなるのです。やっぱり、フットボールが心底好きなのだなと思います。もっとも、周りの人に言わせればほとんど中毒症状に近いそうなのですが・・・
次回予告:アメリカでの現地取材
NFLは一部のプレシーズンゲームを除いて、アメリカに行かなければ生観戦することができません。今年僕は9月の開幕戦を現地取材する予定です。ところが、アメリカでの取材環境は日本とは全く違うもの。次回は、アメリカの現地取材での模様をご紹介しましょう。
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