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記者ほど素敵な商売はない

By Hiroshi Ikezawa / 生沢 浩

ジャパンタイムズ運動部記者、アメリカンフットボールライター、TV解説者のさまざまな顔を持つ生沢浩が15年間の記者生活のなかで見聞きしたこと、思ったことなどを紹介するコラムです。
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Hiroshi Ikezawa / 生沢 浩

Vol. 26 : 取材旅行ハプニング集

 一週間近くもアメリカを取材旅行していると何かとハプニングが起こるものです。それも、初めて訪れる都市ではハプニングが起こるのが当たり前。最近ではさすがに慣れっこになりましたが、それでも今回もちょっと青くなるようなハプニングがあったのです。

 今回僕が回った都市はペンシルバニア州ピッツバーグ、ニューヨークシティ、ワシントンDCでした。ピッツバーグは学生時代に1年間住んでいたし、その後も何度か訪れているのでこれはさすがに無事に過ごせました。最初のハプニングが起こったのはニューヨークでした。

ハプニング1 ホテルがない?!

 ニューヨークとはいえ、僕が宿泊していたホテルはお隣りのニュージャージー州のメドーランズという街でした。僕が取材する試合が行なわれるスタジアムがその近くにあったからです。日本からインターネットでホテルを予約したのですが、その際には知らなかったある事実が出てきたのです。

 ニューヨークの空港に到着してホテルまでのシャトルバスに乗ろうとしたときです。受付カウンターで申し込みをしても、全く話が通じないのです。いや、英語が通じないというわけではなくて、予約を入れていたホテル名を告げても「そんなホテルはパソコンのリストにない」の一点張り。そんなはずはないと言っても受付嬢の態度は冷淡そのもの。アメリカ旅行したことがある人ならご存知かと思いますが、ホテルや空港での受付嬢って本当に愛想がない。少しは日本人を見習えってんだ。

 ホテルの住所を訪ねられたので、ネット予約をしたときの控えのプリントアウトを差し出しました。このときも日本人なら「ホテルの住所が分かるものを何かお持ちですか?」と優しく尋ねるもんだ。ところが、この姉ちゃんの態度と言ったら・・・いかにもつまらなそうに「住所持ってないのォ?」ってな感じ。クソ、むかつく〜ッ。

 住所を見た受付嬢は「あっ、ラ・キンタね」と一言。ラ・キンタってなんだ?と疑問に思う僕を無視して彼女はパソコンをカチャカチャと操作。そして、おもむろに「現金?カード?」と聞いてくる。むっとしながら現金と答えると「25ドル。10分後にバスが出るから。ターミナル1ね。ハイ、次の人!」とあくまで事務的な対応。

 おいおい、ラ・キンタってなんだよ。ターミナル1ってどこだよ。ッたくサービスがなってねぇな。と心の中で悪態をつきながら僕はターミナル1を探しに外に出たのでした。シャトルバスの乗り場なんて一目で分かるはずだから。ところが、どこにもターミナル1なんて見当たらない。重いスーツケースをふたつも抱えて、しかも、バスが出るまで10分しかない。5分ほどうろうろしているうちに額は汗でびっしょり。時間もなくなってきたので、仕方なく受付に戻ることにしました。

 すると入り口にガタイのいい黒人のおじさんが誰かを探しているようす。僕の顔を見ると「あんたかい、ラ・キンタに行くの?」と尋ねてくる。だから、ラ・キンタってなんだよッと思いながらYesと答えると、「なんで中で待ってねぇんだ。探しちまったじゃないかよ」と文句を言われる始末。中で待ってろだぁ?そんなこと受付嬢は一言も言わなかったぜ。

 何はともあれバスに乗り込み、確認のためにホテルの住所を告げると「ああ、この前までウィンダムっていったんだけどな。ついこの間、ホテルの名前が変わったんだよ。今はラ・キンタっていうんだ。」とのこと。そうか、ラ・キンタってホテルの名前か。

 って、はあ?ホテルの名前が変わっただあ?僕がつい3週間前に予約をしたときはウィンダムだったはず。名前が変わったというのに、予約者に一言もないのかよッ。どーなってんだよアメリカ人のホスピタリティはよォ。

ハプニング2 ニューヨークシティ

 ホテルに着いたのが午後2時ごろ。夜にニューヨーク在住の友人と食事をすることになっていたので、それまで観光をすることにしました。ニューヨークを訪れるのは13年ぶりだったので、とりあえずマンハッタンにでも出かけようと思ったのです。

 僕の泊まっているホテルの目の前からニューヨークシティまでの路線バスが出ているというのでそれを利用することにしました。ホテルのフロントで聞くと所要時間は20分くらい。ニュージャージー州とニューヨークシティは本当に近いものだと思いました。運賃は4ドル85セント。あいにく細かいお金を持っていなかったのですが、運転手がお釣りをくれるというので安心して乗ることにしました。

 停留所で待っているとバスが来たので、一応運転手に「ニューヨークシティに行くか」と尋ねると「行くよ」というので乗り込みました。乗るときに運賃支払機に5ドル紙幣を入れました。すると、急に運転手が怒り出したのです。「なんで5ドルも入れるんだよ。釣りはでねぇぞ」って。でねぇぞって、ホテルで聞いた話と違うじゃん。でもまあ、15セントくらいの差額なら仕方ないかとあきらめることにしました。

 20分ほどで着くはずが、30分、40分と経つのに一向に着く気配がない。それどころか、マンハッタン島に行くのに必要な橋を渡ろうともしない。おかしいなと思っているうちに終点へ。寂れたバスターミナルでした。

 運転手にニューヨークシティへは行かないのかと尋ねると「ここからは乗り換えが必要だ」という。どうやら僕は路線の違うバスに乗ってしまったようだ。途方にくれていると、そこが地下鉄の入り口であることを発見。その地下鉄に乗ればマンハッタンに行けそう。今度は慎重に人に何度も尋ねながら僕はようやくマンハッタンにたどり着いたのでした。

次回予告:取材パスがない!

 さて、この翌日にいよいよゲーム取材のためにスタジアムに向かった僕。そこには、今までのハプニングが吹っ飛んでしまうほどの大トラブルが待ち受けていたのです。

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