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『The Japan Times ST』オンライン版 | UPDATED: Wednesday, May 15, 2013 | 毎週水曜日更新!   
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「ちょびつき留学英語日記」好評発売中!
未知の世界に飛び込んで、文化的背景の異なる人々と出会い、いつかその人たちのことを書いてみたい——。幼いころからそんな夢を抱いていた著者が、16歳で単身アメリカの高校へ留学。英語がほとんど通じず苦労したり、文化の違いにショックを受けつつも、さまざまな人に助けられながら卒業するまでの3年間をユーモラスにつづった青春記。

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電子書籍版「ちょびつき留学英語日記」も発売中!

留学日記[作家編]

By Kana Ishiguro / 石黒 加奈

16歳で単身アメリカ留学。コロンビア大学卒業生石黒加奈が、留学生活、ジャパンタイムズ電子メディア局部長を経て作家生活をスタート!子どものころからの夢だった『物書き』の日々を書いた「ちょびつき」留学日記・作家生活編
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Kana Ishiguro / 石黒 加奈

Vol. 8 : 新米作家と家族の日常生活の巻 その1

11月に初めての著書『ちょびつき留学英語日記』(ジャパンタイムズ)が出版されたのに続き、12月11日には『16歳の選択——英語の苦手な女の子が飛びこんだアメリカ留学』(宝島社)を上梓することができました。

2冊も続けて、本を出せたことで家中大喜びです。

「よし、出版のお祝いに、建ちゃんがご馳走を作ってあげよう!」

と、父が張り切っているので、イヤな予感がしたのですが、お祝いのメニューは、やっぱり野菜カレー。

「先週の日曜日と、同じメニューじゃんか〜」

と、抗議したい気持ちもありましたが、父が作れる一番豪華なメニューなので仕方ありません。もうひとつのオプションといえば、野菜スープですから…。

ところで、山梨県にある我が家では、私の作家デビューを機に、非公式な組織『3チャン工業』を立ち上げました。これは、建ちゃん(父)=営業部長兼運転手、カコちゃん(母)=社長兼セクレタリー、加奈ちゃん(ちょびつき筆者)=無名の作家先生、という社員3名で構成されています。

営業会議は、毎晩、夕飯時。

ちょびつき作家先生:営業部長、今日の営業結果を報告してください。

営業部長:はい、今日は会社の帰りに○×書店の出入り口調査をいたしました。その結果、平積みになっている本とPOP(本の隣に置く広告)は、入り口近く右方向に位置しており、10人中3人が『チラっ』と目を向けていることが分かりました。なお、昨日は、夜中の12時までかかって、社長とDMを100枚作成しました。訴求力を高めるために、手書きの手紙を入れています。

ちょびつき作家先生:お疲れさまでした。で、社長、現在の経営状況は?

社長兼セクレタリー:現在の経営状況は極めてひっ迫しており、先生が名刺を1枚配った状態で、ブレイク・イーブン。山梨日日新聞の掲載記事のコピーをDMに同封すると、記事のコピー代でマイナスに食い込みます。また、プレスリリースを印刷するために新しく購入したカラー・プリンター代の回収計画をエクセルでまとめました。なお、住所のゴム印を作る必要があるかと思います。

ちょびつき作家先生:きえ〜、名刺1枚も経費に入るんですね〜。きえきえ〜。

という訳で、フリーでお仕事をされている方はとっくにご存知だと思いますが、会社に勤めていたときには、あまり意識していなかったような(ジャパンタイムズの社長がこれを読んでないことを願う)、名刺、封筒1枚1枚の額まで、お金がかかっているんだよな〜と、しみじみ痛感した次第。

作家の仕事というのは書くことだけが仕事かと思っていましたが、講演会もあるし、取材を受けることもあるし、本屋さんや図書館へご挨拶に伺うこともあるし、大学でレクチャーすることもあるし…、ほんとうに、いろいろな仕事があることをあらためて知りました(いずれ順を追ってお話しさせていただきたいと思います)。これは、ジャパンタイムズに入社したとき、社員全員、記事を書いているのかと思ったのに、広告局や販売局、管理局やウェブの部署があるのに驚いたときとちょっと似ています。いつでも、そこに飛び込んでからビックリしてしまうタイプなんですね〜。留学も就職も、また、作家生活もしかり。

季節はずれのことわざですが、『飛んで火に入る夏の虫=かなぶん』ですよ、まさに、かなちゃんは(苦笑)。いつも「16歳で留学するなんて勇気がありますね」って言われるのですが、単に、なにも考えないで行動しているんじゃないかと、思ってしまいますね(苦笑)。

いずれにしても、うちには、父と母という、お給料をもらえてない、かわいそうなパートタイマーさんがいてくれるので助かりますが、今のところ、ちょっとした「ひとり会社」を経営中という感じです。封筒に貼るラベルを印刷したり、講演会の準備をしたり、慣れない仕事もいっぱいあるのですが、効率よくできるように努力しています。

もちろん、なによりも、もっともっといいものを書けるようになることが最大の目標です。文章を書く以外の仕事をしているときも感性を大事にして、いずれ、その経験を自分の文章の中にタピストリーのように織り込んでいければ…と常に心がけています。

寒い日が続きますが、どうぞ、週刊STオンラインの読者の皆様、お身体に留意して、よいお年をお迎えくださいませ。

つづく

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