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「ちょびつき留学英語日記」好評発売中!
未知の世界に飛び込んで、文化的背景の異なる人々と出会い、いつかその人たちのことを書いてみたい——。幼いころからそんな夢を抱いていた著者が、16歳で単身アメリカの高校へ留学。英語がほとんど通じず苦労したり、文化の違いにショックを受けつつも、さまざまな人に助けられながら卒業するまでの3年間をユーモラスにつづった青春記。

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留学日記[作家編]

By Kana Ishiguro / 石黒 加奈

16歳で単身アメリカ留学。コロンビア大学卒業生石黒加奈が、留学生活、ジャパンタイムズ電子メディア局部長を経て作家生活をスタート!子どものころからの夢だった『物書き』の日々を書いた「ちょびつき」留学日記・作家生活編
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Kana Ishiguro / 石黒 加奈

Vol. 16 : ニューヨークのおススメ・スポット?の巻

最近、弟と私で並んで道を歩いていると、不思議と、かなりの確率で私のほうが道をたずねられることが多いことに気付きました。

弟は180センチ近くも身長がある上に、坊主頭にサングラスだから、なんとなく話かけづらいのかもしれません(苦笑)。山手線に乗ると、なぜか人が寄ってこないので、いつも、

「すいているな〜」

と喜んでいる浅はか君(=弟)。こういった、すこぶる悪い第一印象は面接のときには役立たないでしょう。アーメン。

しかしながら、弟でなく155センチのamiable(フレンドリーな感じのする)な私に尋ねるのは、実は、道に迷える子羊たちにとっては致命傷。

10人にdirection(道順)を教えたら、10人とも目的地へたどりつけなかったというようなno sense of direction(方向音痴)な武勇伝の持ち主とは、まさしく、このちょびつき筆者なのであります。

ニューヨーク在住時代は、innocent(罪のない)な旅人を、アップタウンのコロンビア大学に案内しようとして、ダウンタウンの自由の女神に連れて行ってしまった、という失態もありました。

"You say 'left,' when it's 'right.'"
(右のこと、いつも、左って言っているよ)

と、友人たちに突っ込まれるたびに、

「右は、お箸を持つ手。」

と、呪文のように自身に言い聞かせているのに、どうも毎回、無意識のうちに間違えているようです。

そんな調子だから、一人で出かけていってもすぐ道に迷ってしまう私は、大学時代、ニューヨークで過ごしたと言っても、大学(とそのプール)、110丁目の角のgrocery shop(スーパーマーケット)、そして自宅を地図上で頂点とする三角形の中で、その大半を過ごしていたのでありました。

ところが、先日、美容院で髪をカットしてもらっていると、店長の女性に、

「来週から、1週間ニューヨークへ行くんですけど、どこか、おススメのスポットは、ありますか?」

と聞かれました。

いくらカリスマ美容師さんでも、私の方向音痴ぶりは見透かせない(苦笑)!?私から、なにか面白い話が聞けるのではないかと、ブラシを持った鏡の中の顔がワクワクしています。

まさか、コロンビア大学を見学に行くといいですよ、とも言えないし、ニューヨークの友人の話では、例のスーパーマーケットは潰れたらしいし、私の家はシェークスピアの生家でもないから(笑)、ほかの誰かが住んじゃっているだろうし…。

「実は、私は、すごい方向音痴で、家に引きこもって本とか読んでいるほうが好きなんですよ…。だから、あまりおススメできそうにないな〜」

と、苦笑いしていると、

「いつもジョギングや水泳に行く(から、髪がボサボサになる)っておっしゃっていたので、いろいろなところにどんどん行く行動派かと思っていました〜」

とのレス。余計な情報(言い訳?)を美容師さんに与えるものではありません。

「あ、そうそう。ヤンキー・スタジアムに野球を見に行くことだけはすでに決まっているんですよ!」と店長。

「へ〜、いつもfeminine(女性らしい)なカットやパーマが得意な店長が、スポーツ観戦とは知りませんでした!」

と、驚きましたが、人は見かけによらないものだな、と感心した次第。どおりで、私も道をきかれたり、ニューヨークのおススメ・スポットを聞かれるわけだ。私は、方向音痴のlooks(見かけ)をしていないのだろう。うんうん。

「いや〜、野球観戦はいいですよ。すごく、楽しいですよ。みんなでWave(ウェーブ)やったり[←実演つき]。でも、ヤンキー・スタジアムは上の方ですから、ミッド・タウンのホテルからだとちょっと地下鉄に乗らないとですね〜」

と、盛り上がっていると、担当の美容師さんから

「上の方?!」

と、間髪入れずに突っ込みが…(苦笑)。

「道もよくきかれることだし、今年こそは、左右だけでなく東西南北をちゃんと使い分けられるようになりたいもんじゃ…」としみじみ思ったのでありました。

つづく

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